フサワ電波塔
扉は鍵がかかっているが、古い南京錠なので簡単に破壊できる。
二番機は、扉を開ける前にサーマルカメラで内部を確認した。
兵士が四人ほど待ち伏せしているようなので、扉を少しだけ開いてスタングレネードを投げ込む。
スタングレネードの爆発する音が響き、兵士たちが苦しむ声が聞こえた。
扉をぶち破り、目を覆って苦しんでいる兵士たちを撃ちながら、塔を駆け上がっていった。
電波塔の外階段は、電波塔を整備するためだけに作られたもののようで、とても安全とは言えないものだった。
冷たい風がビュウビュウと吹き荒れる中、魔導士たちのいる最上階へと走る。
最上階には、四人の魔導士が立っていた。
魔導士の多くは黒い服を着ているが、そのうちの一人は他と違って白い服を着ており、いわゆる「回復魔導士」の可能性がある。
四対三なので、数の上では不利だ。
二番機は考える。
回復魔導士の力があれば、先ほどの魔銃歩兵を治せるのでは? と。
そのためには、ほかの魔導士が邪魔であるし、白い服の魔導士が本当に回復魔導士かどうかを確定させなければならない。
幸い、魔導士たちは塔の下に気を取られているようで、やってきた三機に気が付いていなかった。
二番機が不意打ちの飛び蹴りを食らわせ、蹴り飛ばされた魔導士は塔から落下。
地面にたたきつけられた。
残りの魔導士がすぐさま振り返り、三機に向かって魔法を放ってくる。
すぐに散開し、攻撃をよけた。
***
三番機がセミオートで発砲、銃弾が魔導士の一人に飛んでいく。
標的は、黒い服を着た魔導士である。
銃弾は魔導士の心臓を貫き、即死に至らしめた。
トークロイドの目には、相手の身体能力や、それに加えたダメージを数値化できる機能がある。
三番機による解析では、相手の魔導士のHPが12だとすると、先ほどの銃撃は13のダメージを与えていた。
オーバーキルである。
回復魔導士がどれだけ頑張っても、このダメージは治せないだろう。
他の魔導士が動揺している隙に、四番機が発砲。
同じように黒い服の魔導士が標的だ。
銃弾は、魔導士の胸を貫く。
魔導士は倒れ、気絶してしまった。
まだ生きているようだが、すぐに治療しなければ命はないだろう。
「癒しを!」
白い服の魔導士がそういうと、倒れた魔導士についた銃創が治る。
そして、魔導士は目覚め、再度立ち上がった。
やはり、回復魔導士だったようだ。
二番機が黒い服の魔導士をすぐに打ち抜く。
近距離だったために頭が弾き飛ばされ、もはや蘇生も不可能だろう。
全員が白い服の魔導士に銃を向けると、彼は両手を挙げて降伏した。
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