決闘
「空母撃沈!」
「よし、次の目標だっ!」
兵士が砲弾を持ち上げ、主砲の中に装填する。
その間も、ワイバーンウィングが来襲するため、必死にF-35が追い払おうとしていた。
「よし、装填完了!」
「ってー!」
30㎝連装キャノン砲が発射され、次の目標を吹き飛ばす。
そして、別の目標に標準を合わせる。
***
~ルヴトレム株式会社第一海上防衛課・戦闘艦「マイコニド」~
「アルギス様。こちらの被害は甚大です。隕石魔法も何者かに撃墜されているらしく、一向に成果を上げていません」
アルギス・ホールドー。
ルヴトレム株式会社第一海上防衛課、魔導改造戦闘部隊長の男だ。
彼は、古代魔導文明の技術を利用して、高度な能力を手に入れた改造人間である。
ただ、古代魔法技術を現代で無理やり再現した副作用で、寿命が極端に短くなっている。
あと数年もすれば、彼は死を迎えるだろう。
しかし、その狂気的な忠誠心と高い能力をもって、彼はルヴトレム株式会社での地位を確立していた。
「仕方ない……私が出よう」
そう言って、彼は目をつぶる。
そして少し黙ると、言った。
「敵飛行戦艦のはるか向こう。艦隊がいる。おそらく、あいつらが隕石魔法を撃ち落としているのだろう」
「は、はぁ……」
「いってくる」
そう言うと、彼は消えた。
部下が驚いていると、船が大きく揺れる。
弾が近くに着弾したのだろう。
***
突然、「しなの」CICを暴風が襲った。
ほとんどの隊員が吹き飛ばされ、さくら、直樹はコンソールに背中を強打した。
「な、なにごと!?」
「わ、わかりません……」
しばらくして、風は収まった。
収まった風の中には、アルギスが立っている。
「誰だお前は!」
「私はアルギス。魔導改造により、古代魔導文明の力を手に入れたものだ」
言いながら、アルギスが指を鳴らす。
すると、彼の周りがバリアーのようなものに囲まれる。
その中には、近くにいたさくらや直樹、翔にツバキも入っていた。
「な、なんだこれ!?」
「私はお前と決闘しに来た。これは戦いのフィールドだ」
そう言いながら、彼はもう一度指を鳴らす。
さくらの手の中に、突然日本刀が現れた。
大きさは太刀といっていいものだが、ひどく軽い。
子供でも振れそうなほどである。
見た目は戦争時に大量生産された軍刀に似ていた。
それを見て、アルギスが言う。
「ほう。見た事もない剣だな。先ほど出した技は、決闘の相手にそのものに適した武器を渡す技だ。お前には、その件が最も合うという事だろう」
彼も剣を取り出す。
ファンタジーものでよく見るような西洋剣だ。
ツーハンドソードというやつである。
「ふむ……ここは決闘のフィールドとしては少々狭いな。場所を移動しよう」
そう言うと、彼は再度指を鳴らした。
すると、さくらたちの目の前が青色に染まる。
強い風が頬を撫で、プロペラの回るような音が響いてきた。
ここは――「エミクロン」の船体上だ。
「っ……!?」
「心配するな。決闘中は、バリアーの外から邪魔をすることができないからな。安心して決闘ができる」
そう、見当はずれなことを言いながら、「エミクロン」上部に取り付けられたバリアー内の武装をすべて破壊した。
決闘の邪魔はさせないという事だろう。
「では、行くぞ」
アルギスがそう言い、さくらに襲い掛かってきた。
「うわっ!」
なんとかそれを受け止めるが、力が強く弾き飛ばされる。
近くの対空砲座にぶつかり、背中が痛んだ。
何とか立ち上がると、アルギスは再度襲い掛かってくる。
それを何とか受け止めるが、やはり後ろに押されてしまう。
このままでは「エミクロン」から叩き落されてしまうだろう。
何とかして戦いの場を船内にしなければ。
そう考えながら、剣を受け止め続けた。
***
「やばいッスよあれ。どうします? 艦長」
「どうします、って言われてもな……」
先ほど、アルギスに破壊された対空銃座。
そこに隠れながら、直樹と翔はそんなことを話していた。
ここに配置されていた兵士はもう船内に逃げ込んでいるようである。
彼らも船内に行きたがったが、さくらを置いて避難するわけにもいかないだろう。
「ツバキ、どうしたらいいとおもう?」
『敵への攻撃は――まあできないこともないですけど。当たらないと思いますよ。激しく動いてますしね。なので、群司令が落ちないように……これを使いましょう』
そう言って、ツバキはどこからかジェットパックを取り出した。
超常技術による物体縮小で持ち運んでいたのだろう。
「ジェットパック……か」
『はい。これは、通常のジェットパックと違い、訓練なしでも自由自在に空中を飛ぶことができます。燃料は満杯に入ってますが、使いすぎたら燃料切れで墜落しますが……』
直後、さくらがアルギスに吹き飛ばされ、三人の隠れる対空砲座に激突した。
「いった~……」
「司令、大丈夫ですか!?」
『とりあえずこれを背負ってください。操作方法は――』
さくらはツバキに操作方法を教わると、それを背負った状態でアルギスの元へ向かった。
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