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融資打ち切り

~サエナルト大陸・テリャティア帝国南部・ギャイタ山地~

ファリスター、テリャティア国境を越え、

イラリオとその他数人はテリャティア帝国側の土地に到達していた。


「装備のほとんどを失ってしまった。でもまぁ、ルヴトレム企業共栄圏からの融資があるから大丈夫か……」


イラリオは、そうつぶやいた。

幸い、テリャティア帝国は金を持っている。

国家予算の2割は平民からの重税、残りの8割はルヴトレム企業共栄圏からの融資という状況ではあるが、

この融資が取り消されることなんてありえないので、イラリオは安心してテリャティア帝国平野部を目指す。


***

~テリャティア帝国・帝城~


「陛下! グフノロン国家金融の担当者がやってきました!」

「何!? そんな予定はなかったはずだが……戦争に突入したから、融資量を増やしてくれるのか……? まぁいい、すぐに行く」


***

~テリャティア帝国・帝城・応接間~


「やあやあミイルズ殿。此度はいったい何用ですかな?」


皇帝は、応接間のソファに座っていたグフノロン国家金融の担当者、ミイルズに向かってそう言った。


「ええ。実はですね……わが社は、貴国への融資を停止することを決定いたしました」

「は……?」


突然のことに、皇帝は絶句した。


「ですから、融資の停止を決定したのです。

わが社は貴国とは長年のお付き合いでしたが……残念です」

「な、なぜ……」


グフノロン国家金融は、テリャティア帝国にとって非常に重要な存在だ。

いきなり融資を打ち切るなどと言われればたまったものではないだろう。


「企業秘密です。すいませんね。それでは」


ミイルズは話を打ち切って出て行こうとした。


「ま、待ってくれ! 頼むから融資を続けてくれ!」


だが、ミイルズはその言葉を聞き入れない。


「もう決まったことです」

「……そうか……だが、ここから逃げられると思うなよ……! 出会え、出会えー!」


たかが、会社員一人。城中の兵士を集めれば、どうとでもなる。

そう思った皇帝は、兵士を呼び集めた。

大量の兵士が応接室に集まり、ミイルズに向かって槍を向ける。


「今すぐに融資の停止を解除しろ! さもなくば……」


それを無視し、ミイルズは呪文を唱える。

すると、足元に光る魔方陣が現れた。


「それでは、さようなら」

「転移魔法!? は、発動させるな!」


兵士が取り押さえようとするが、その直後。

ミイルズと魔法陣は消滅した。


「面白かった!」


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