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695回目の世界

 あれから悩むことの多くなったレアルだが、最近は持ち直して【従者】を作る方法を模索しているようだ。現状進歩は無い為か【魂】を使えば良いのでは無いかと言いだしている。精神状態は大丈夫なのだろうか、昔から思ってはいたが、ドラゴンの方が機械に近い。アレは中身の無い存在だ。いわば、悪意を受け入れるだけの身代わり人形。


 メビウスが【従者】を天使と称し、人間に干渉させるようになった。それに対抗してか、イニシエンの【従者】は悪魔と称するようになった。そして、我の【従者】は精霊と呼ばれるようになっていた。誰が言い始めたのか、もしくは外見からなのかは解らない。少なくとも【従者】達は納得しているようで、自ら称するようになり、既に定着している。


 【外部】からの目立った干渉は今の所は無い。同時に、進展もない。この件に関して、フォルフルゴートは何も話さない。だが、何かを知っている筈だ。それは【在り方】故に話せないというのであれば、どうにもならない。しかし、それに対しての返答もないのだ。それでは、解釈できない。


 今回は、二つの大きな大陸のある世界。我はその片方に根を下ろし、もう片方をイニシエンが統治しているようだ。向こうの事は知らないが、基本的に人間に関与しない。平等に見守り、整える事こそ、やるべき事。実際に関与するのは、他3体の管理者の役割だ。しかし、まさかあのような事が起きるとは。


 イニシエンが世界征服と称し、人間達を扇動していた。【従者】いや、悪魔達と、その力を受け入れた強化人間による侵略。それに対し、こちらも精霊達が抵抗するが、完全に規律のある相手の進軍は、止められていない。実際に、何体かの精霊は撃破されているが、生命力を使い、再構築は出来る。だが、これは不用意にすべきではない。供給出来る生命力が尽きてしまえば、全ての精霊が消えてしまう。


 悪化していく状態に、ようやくドラゴンが動き出した。相変わらず、遅い。だが、イニシエンの支配している大陸は、要塞化されていた。ドラゴンの攻撃にも対応している。寧ろ、無差別なドラゴンはこちらにも攻撃してくる。それは、こちらの状況を更に悪化させるものでしかなかった。


 そして、とうとう。我が元へたどり着く存在も現れた。我が力、世界を掌握する権限を手に入れる等と、血迷った事を言っている。イニシエンは何を考えている。そんなことはどうでも良い、例え中立が動く事になろうとも、倒される訳にはいかない。我が倒されてしまえば、今回の世界での秩序としての仕組みが完全に破壊されてしまうだろう。そうなれば、この世界も長くは無い。


 世界を守る為。多少の犠牲は仕方が無い。一部は礎に、全を生かす。命は、そして巡っている。

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