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2830回目の世界

 世界は変わらず悪化しているが、最近はその異常に人間が巻き込まれ、不審死する事は無くなったように思える。もしくは、何らかの耐性を獲得したのか、魂による抵抗力なのかは、解りはしないが、それによって不安の感染、治安の悪化が起きる事はあまり起きなくなった。ただ、人間自体に何か、不思議な事が起きているようにも思える。何か、権限に似た何か、そんな筈は無いと言える。


 今回の世界は山の多い大陸。南東には唯一広い平野があるが、そこはイニシエンが〈フラットシティ〉という街を造り、人間を集めている。相変わらず、何をしようとしているかは明白と言えるだろう。我らは、南西にある大きな山〈境の山〉は頂上が大きな湖となっており、その周囲には森が広がっている。そこに降り立った。


 レアルは、メビウスを巻き込み、一つの巨大勢力を構成していた。〈機械信仰秘密結社〉と呼ばれる組織は、北の山脈の至る所に拠点を構えており、それどころか〈フラットシティ〉にもその所属の人間が入ってきている程だ。どうやら〈過去を見る神〉というものを信仰しているらしいが、この世界に神という存在は居ない。


 他にも、〈オリジン教〉や〈九番目の協会〉と言った組織もあるのだが、どうやらメビウスは関与していないとのこと。天使達の行動を縛っては居ないという事なので、おそらく勝手に動いているのだろうという話はある。特に問題を起こしている訳では無い為、気にする必要は無いだろう。


 ドラゴン達であるが、バラバラに山の頂上に居たり、居なかったりしているようだ。フォルフルゴートもある山の頂上に居るが、イニシエンは見つけられていない。攻め込む準備はしているのだが、主に〈機械信仰秘密結社〉と〈九番目の協会〉の妨害もあり、上手くいかないようだ。我らからしてみればその状態を継続してほしい。


 特に〈機械信仰秘密結社〉は巨大な組織。その抑止力も大きなものになる。〈過去を見る神〉をこの世界に呼ぶという、訳の分からない事を無視すれば、かなり役に立っていると言えるだろう。そろそろイニシエンは諦めたら良いと思うのだが、その様子は全く見られない。


 我らのするべきことは、この世界を守る事。何のために管理者が存在しているのか、それをもう一度考える時だ。

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