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961回目の世界

 まさか、レアルがあのような強行に出るとは。本来、魂というものは不可侵であり、干渉出来るものでは無い。その魂を、レアルは奪った。そして、その魂を核として従者を作ったようだ。だが、本人曰く、失敗であったらしい。レアルの身体の一つに、その核を埋め込むことによって、それを別の存在として確立させたようだ。しかし、あくまでもそれはレアルの身体、別の在り方が発現する訳でも無く、レアルという存在から離れた故に、管理者の権限も持たない劣化コピーと言う訳だ。


 おそらく、魂というのは、明確に何者かを示すものなのだろう。明確に何者かというものが無い以上は、我らは在り方で存在を明確にしなくてはならない。我らも、メビウスも、イニシエンも、核には権限の一部を使い、それを在り方とする。故に、その権限を扱う事が可能となる。だが、レアルの場合は、他者の魂を核とするのだ。レアルは、自身の権限を分けようとしても、出来ないようだ。正確には、権限を分けた存在はレアルと同一の存在となり、自身が増えたに過ぎないと言える。


 だからこそ、レアルは自身とは別のものを核にしなくてはならない。権限、強いては在り方、それに準じるもの、それは魂と言える。実際に順序は逆であろうが、それで違いないだろう。だが、姿というものも、その存在を定める一つの基準と言える。つまり、レアルはその存在を証明する、その存在だけの姿を用意する必要があったという訳だ。


 ここまで、考えを述べたわけであるが、我は魂に手を出す事に不信感を持つ。レアルはこれからも干渉していくだろうが、それを止める事は難しいと言える。我らは魂そのものに干渉する事自体が出来ない。手数の多いレアルから奪われる事を防ぎきるのは不可能であるし、それを元に返す事はもはや出来ない。何故、あのような存在が魂に干渉できるようになったのか、不可解だ。

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