〜ハートレスラブ無しコメディ〜 【女医 四之腹佐乃 哀の病院日誌】
【女医 四之腹佐乃 哀の病院日誌】 #2 小学生に気遣われる小児科医佐乃ちゃん
【小学生に気遣われてる女医 佐乃ちゃん‥】
ここは小学校の体育館。
この日、小児科医 四之腹佐乃は小学生に予防接種の応援のために訪問していた。
佐乃の他にも医師が揃い、小学生たちは列を作って順番を待っているのだが、佐乃の前には誰も並ばない。明らかに小学生たちは佐乃を避けているようだ。
それはある意味正しい。
一応白衣は着ているものの、化粧というよりはドギツいメイク顔でボサボサの長髪。目のあたりが特にキツイ女パンクロッカーの様ないでたちの佐乃は小学生にはちょっと刺激が強いようだ。
ましてや、予防接種。あんまり痛そうじゃない、安心できそうな先生に駐車して欲しい、というちびっこ心が強く働いても無理はない。
そんな中、クラスに中でもちょっと気ぃ遣い〜の女の子たち3人が佐乃を遠巻きにしながら右往左往していた。
「ねえ、あの人のところ誰も並んでないじゃん。なんかかわいそうだよ。あたしら並んであげようよ」
「えー、でもなんか怖そうじゃない? ちょっとやだ」
「大丈夫だよきっと。見た目が変なだけだって。大したことないよ」
女の子グループが固まりながら、佐乃に小さく声かけた。
「あの、センセイ‥‥‥」
足組んで腕組みしてそっぽ向いていた佐乃が重い腰を上げた。
「ん? そっか、じゃあやるか〜」
イスから立ち上がり、んん〜、と背伸びすると、白衣の前がはだけ、下から血だらけのタンクトップが覗いた。
ホントに怖い人じゃん! この日誰も注射を受けに来なかった。
小児科医なのに自ら子供を寄せ付けない佐乃であった。




