4.目覚め
とりあえず、つくれるときにつくろうかな。
マリスの意識が戻ったのは、2日後だった。
その間、高熱でうなされていたらしい。『能力』を使ったことによる反動で、体力が大幅に少なくなったことが原因のようだ。
(この能力、リスクが大きすぎるわ……。でも、ご飯食べたい。こっちの主食は、麦の粒が見えたパンなんだもん。たまには、ご飯食べたい。手のひらにいっぱいないとダメだよね。ああ、けどまた寝込むのか。あっ、でも体力を消費するんだから、体力つけて何度か練習すればできるよね。そして、ご飯たべよう。体力作るにはどうしよう。走るっていっても、孤児院のお庭は小さいしね。そうだ!!!)
悶々とマリスはご飯について考える。そして、何かひらめいたようだ。
体が全快したあと、農作業や掃除を手伝うマリスがいた。
マリスはまだ4歳のため、本格的な役割分担はされていない。通常は6~7歳から、4~6人からなるグループに所属し、役割をこなすことになる。しかし、マリスは体力をつけるため「手伝い」をすることを考えたのだった。
どうやら食には人を動かす力があるようだ。
この孤児院はクリスチャール孤児院といいます。(作者が忘れてしまうので、書いておきます。)
この国の子供の人権を憂えたクリスチャール侯爵が作りました。
11月23日 改訂しました。