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18.中等院認定試験

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皆様、ありがとうございます。


これから、成長と陰謀の打破(予定)と恋愛(?)に向けて頑張っていきます。

白いごはんがやっと食べることができてから、早2年。

屋敷内の敷地では、順調に稲作が行われている。


ちなみに、マリスは『アイガモ農法』でコメを作っている。


アイガモ農法とは、田植えをしたときに一緒に田んぼにアイガモを放す。

田んぼに生える雑草や、雑草の種子、害虫をアイガモが食べてくれるのだ。(定期的に、アイガモのえさをまく必要はある。)

アイガモは双子葉類の雑草は食べるが、稲は食べない。この性質を利用するのだ。

ただし、稲穂がつくころには、アイガモを田んぼから出さないと、稲穂が食べられてしまうが・・・。

問題点としては、アイガモのスペースを作るために、単位あたりの作付けが減ることだろうか・・・。しかし、農薬をまくよりもずっといい。



マリスは、アイガモに似た性質をもつ鳥を使って、コメを作っている。鳥も田んぼから出した後、出荷するのだ。



コメの栽培地域も、今まで湿りすぎて畑に適さないと思われていた湿地帯を中心に検討中だ。


このように、順調にコメは作れているが、まだ販売していない。新しい作物を販売する際には、認可が必要なのだ。この認可は技術などの特許申請に近い。ある程度、安定した収穫を見込めるようになってから、認可を申請するつもりだ。


申請するまでは、警備の関係上のことがあり屋敷の外では栽培できない。認可されてから、作物の場合20年は特許があり、だれでも簡単に栽培できるわけではないからだ。誰かが、特許を出してしまったら、マリスはコメを作ることができなくなる。



屋敷の警備なら万全だ。実は、屋敷の外周の塀には一般的な木が植えられているが、その外周のもう一周内側には、毒の木『ラント』が植えられている。葉や枝、幹にとげがあり、棘に引っかかると、樹液が出される。その樹液が猛毒なのだ。


マリスが屋敷にやってきてすぐに、この植物『ラント』について教えられた。最初は庭を散策するにも、庭師兼警備員のエルジイがついてきたのはそのためだ。


今では、イピサによって樹液の生成方法と解毒剤の作り方も教えられ、うっかり引っかかってしまったときには、処置ができるようになっていた。


植物の要塞により、賊は敷地にすら入ることができない。


また、庭師兼警備員のエルジイは二つ名を『放浪の狼』または『武術の達人』といわれているほどの人物だ。万が一敷地内に入ることができても、エルジイが賊の気配を一瞬で察知し、排除するだろう。



下手な、銀行よりも安全だったりする。(この世界にも銀行は存在する。)









マリスが、コメの販売特許を申請していないのには、他に理由がある。


中等院認定試験をまだ通過していないからだ。マリスは中等院認定試験を3ヵ月後に控えている。




中等院認定試験、通称『中等試験』に合格しないことには、特許の申請が出せないのだ。

もちろん、イピサの名前で出すことはできる。

でも、マリスの手で育てている作物だ。イピサとしては、マリスに申請を出させたいと思っている。



というわけで、マリスは現在必死に試験勉強している。



「マリスお嬢様、根つめすぎて大丈夫だろうか。」


「お嬢様のために、レモンティーを入れてもっていこうかしら。」


「じゃあ、私はスコーンを焼こうかしら。」


「わしでも、通るくらいじゃから、そんなに頑張らんでもいいのに。」



使用人たちは、試験結果よりもマリスの体調を心配していた。中東試験はそれほど難しい試験ではない。

しかし、その後に高等院に入学するための試験が控えているため、ついでに勉強をしているのだ。








――それから3ヵ月後。

マリスは無事、中等院認定試験を合格し、コメの特許の許可も出された。

一気にまた、2年飛びました。


どんどん、成長していきます。


アイガモちゃんですが、外の場合、犬とかから守らないといけません。(食べられちゃいますよ。)

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