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15.少数精鋭

マリスの大まかな一日の生活です。

基礎的な勉強は、オランジュ家からやってきた家庭教師に教わっていた。



計算の類は、単位が違うだけで、とても簡単だった。

しかし、問題は国語だった。


『読み』は問題ない。必死で、言語習得した甲斐があって完璧だ。

『書き』も一応かける。



でも、『かける』と『完璧』は違うのだ。


はっきり言って、悪筆なのだ。



子どもの落書きレベルだ。



マリスはまだ、きちんと修学していないので、これは仕方がない。

マリスは、自分の耳と言語習得する際に孤児院のほかの子たちのノートや、孤児院に会った本を使って言葉を覚えた。


特に、本の字は小さいので、書く練習をするときには、他の子のノートが参考になった。参考にした字は美しくなかった。


一般庶民の場合は、それでも良かったのだ。

でも、今マリスは貴族になった。貴族が悪筆では、いけないというわけではないが、特にシュタイン家は商談などで字を書くことが多いので、気をつけなければいけないのだ。



そんため、目下練習中である。



昼は昼食をしながら、テーブルマナーを覚える。


講師は、シュタイン子爵である。




元々、マリスは前の世界で会社の接待用に、テーブルマナーを習っていたので、そんなにも難しくは無かった。ただ、少し形式が違うだけだ。



午後から、3時のティータイムまで午前中の家庭教師の先生に習ったことの復習をする。



3時からは、マリスの自由時間だ。




自由時間をつかって、簡単なこの世界での作物の知識を、庭師兼警備員のおじいさんに習っているところだ。


この『おじいさん』は屋敷で一番暇そうだ。

執事のセバスは絶えず移動しているし、メイドの2人は一日中掃除をしている。

門番兼家畜の世話をしているジョンソンは、門番としての仕事や馬車の御者をしている合間に馬の世話をしている。



庭で、のほほんと雑草を抜いている姿しか見ない。




そして、実は、マリスは『おじいさん』の名前をしらない。


名前を聞いたら、『爺でいいですぞ』とはぐらかされた。きっと何かあるのだろう。





いつもどおり、庭でおじいさんとこの世界の花を種類ごとにテーブルに並べていた。

穏やかな午後のひと時が今日も過ぎる。


そこへ、不審者が現れた。

真っ黒い上下で、身長180cm、頭部には黒い頭巾をかぶっている。忍者のような出で立ちだ。昼間にそんな服装をしていたら、逆に目立つだろうに……とマリスは思った。


「命がおしければ、手を挙げろ!」

どうやら、身代金目的でマリスを誘拐に来たらしい。(こんな昼間に)

しかし、使用人がいたため、脅して金を取ろうとおもったのだろうか。



黒ずくめが一人しかいないのは、警備が薄いという噂のためだろう。




おじいさんを見て、刃物で脅そうとする不審者に対し……


「ぺいっ」


と素手でおじいさんは不審者を門の外に放り出した。(門からかなり距離がある。)



それでも懲りずに立ち向かう不審者に今度は、鳩尾に鍬の柄を叩き込む。

しかも、わざと急所をはずしたらしく、気絶できないようにしている。おじいさんはSのようだ。


不審者は、うずくまりながらも、意地で片手間で自分をあしらった相手の顔を見た。



「お前は、まさか!あの、武道の達人で放浪の狼!『エルジイ・アンタレス』だと!!!」



マリスには、よく分からなかったが、『おじいさん』がすごい人物だということが分かった。



『おじいさん』も屋敷の少数精鋭の一人だということが分かっていただけただろうか。


なかなか話が進みませんね。


実は、風邪気味です。喉を痛め、鼻づまりがひどいです。どうやら、今風邪がはやっているようですね。皆様もお気をつけてくださいませ。



話は変わりますが、御礼企画でとりあえずシリーズで『最強を目指したその結果』というものを掲載しました。



この『畑』と比べると、ちょっと重いです。数話で完結すると思います。

本当の『最強』とは何なのか……というテーマであります。

頑張ってそちらも更新します。


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