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ユニーク賢者物語外伝 〜青き戦鬼の章〜  作者: ハヤテ
第6章 「友」との再会

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第90話 勇者達からの質問


 「あのぉ……」


 と、1人の人物がそう口を開いたので、思わず「ん?」と反応した水音が声がした方へと振り向くと、


 (野守君?)


 そこには、恐る恐る右手を上げた恵樹がいた。


 「ん? どうしたの野守君?」


 と、そんな様子の恵樹を見た春風がそう尋ねると、


 「ここまでスルーしちゃって今更って感じなんだけど、雪村君、ホントにその『見習い賢者』って職能持ってるの?」


 と、恵樹は春風に向かってそう尋ね返した。


 その質問を聞いて、


 (あ、そういえば!)


 と、水音はハッと思い出したかのように春風に視線を向けた。水音だけではない、進や耕、更には歩夢や美羽らクラスメイト達までもが、ジィッと春風に視線を向けた。


 その視線を受けて、春風は「ああ……」と呟いた後、すぐに「ふぅ」とひと息入れて、


 「そうだよ、俺は固有職能『見習い賢者』の固有職保持者だ」


 と言って、自身のステータス(ただし、名前と職能のみ)を出して、それを水音達に見せた。


 それを見て、進達が「おお!」驚きの声をあげている中、


 (ほ……本当に、『見習い賢者』だったんだ)


 と、水音がゴクリと唾を飲んでいると、


 「じゃ、じゃあ俺からも良いか!?」


 と、今度は鉄雄が勢いよく「はい!」と手を上げてきたので、


 「え、えぇ? な、何、暁君?」


 と、春風が戸惑いながら返事すると、


 「さっきから気になってたんだけどよぉ、()()()、お前の一体何なんだよ?」


 と、鉄雄は春風の傍に立っている1人の少年を指差しながらそう尋ねたので、


 (あ、確かにそうだ。彼は一体何者なんだろう? なんか、春風の事、『アニキ』って呼んでたみたいだけど)


 と、水音はその少年を見て首を傾げた。


 そんな水音を他所に、鉄雄の質問を聞いた春風は「え?」と呟いたが、


 「あぁ、そういえば紹介してなかったね。彼はディック。この世界で出来た俺の仲間……ていうか、『家族』……みたいな存在かな?」


 と、春風はその少年、ディックを水音達に紹介した。


 それを聞いて、


 (……か、家族!?)


 と、水音がショックを受けていると、


 「ディック。こちらは俺と同じ世界の人間で、『勇者』達だよ」


 (いや、春風! その紹介はちょっと雑すぎじゃないか!?)


 と、春風はディックに水音を紹介し、それを聞いた水音は「文句があります!」と言わんばかりの表情で春風睨みつけた。


 すると、春風の紹介を聞いたディックは「あ……」と反応すると、


 「は、はじめまして、ディック・ハワードです! 訳あって、今はアニキ……春風さんに世話になってる者です! よろしくお願いします!」


 と、水音達に向かってそう自己紹介した。


 それを聞いた水音は、


 (お、おお。なんか、礼儀正しいというか、なんというか……)


 と、戸惑いの表情になっていると、


 「……って、あ! し、失礼しました! 王族様方と皇族様方!」


 と、イヴリーヌとキャロライン達の存在に気付いたディックが素早く跪きながらそう謝罪し、


 「あらあらぁ、そんなに気にする事ないわよぉ」


 「は、はい、どうかお気になさらず!」


 と、謝罪を受けたキャロラインとイヴリーヌが、ディックに「立ってほしい」とお願いした。


 そんなキャロライン達のやり取りを見て、水音は漸く落ち着きを取り戻したのか、


 「それじゃあ、僕からも良いかな?」


 と、「はい」と手を上げた。


 それを見て、


 「ど、どうしたの、水音?」


 と、恐る恐る尋ねる春風。


 (そうだ。僕は今、春風に()()()()()()()()()()があるんだ!)


 と、心の中でそう呟いた水音は、


 「春風、君は……」


 真剣な表情で春風に尋ねる。


 「あのレナって子と何処まで進んでいるの?」


 その質問が出た瞬間、部屋の中の空気が変わり、その場にいる進らクラスメイト達が「あ!」と驚きの表情になる中、


 「あ、大丈夫。彼女とは『仲間』以外何もないから」


 と、春風は真顔でハッキリとそう答え、その瞬間、部屋の中で何故かヒュウッと風が吹く音が聞こえた気がした。


 「はぁ。その即答ぶり、本当のようだね」


 と、水音が呆れながらそう言うと、


 「当たり前だろ。全く、何を期待してるんだよ?」


 と、春風も呆れ顔でそう言った。


 すると、水音は無言で自分のズボンのポケットから何か取り出したので、


 「み、水音、それ、何?」


 と、春風が恐る恐るそう尋ねると、


 「僕達の世界でいう『ビデオカメラ』のような機能を持った魔導具だよ。魔力を込めて使うんだ」


 と、水音は取り出したものを春風に見せながらそう説明した。


 そう、水音が取り出したのは、春風がこの部屋に入る前に、キャロラインが見せた小さな水晶ーー映像記録用の魔導具だった。


 その説明を聞いた春風は「え、マジで?」と大きく目を見開くと、水音キャロラインがやった時と同じように、自身の魔力をその魔導具に込めた。


 そして、眩い光の後、その魔導具が映し出したのは、


 「俺とヴァレリーさんとの戦いじゃないか!」


 と、春風が驚いたように、映ったのはキャロラインが見せたものと同じ、総本部で行われた春風とヴァレリーの戦いだった。


 何故、水音も同じ魔導具を持っているのか?


 実は、帝城内で初めてこの映像を見た後、


 「あ、そうだ! この映像、()()として水音ちゃん達にもあげるね」


 と、キャロラインが水音達に向かってそう言うと、すぐに同じような魔導具を用意し、それにこの映像をコピーしたのだ。


 当然、この魔導具を持ってるのはキャロラインと水音だけでなく、進、耕、祭、絆、祈も持っているのだが、ここではスルーしよう。


 まぁとにかく、その後、水音は映像を春風がヴァレリー勝った時まで進めていると、


 「で、この映像が何なの?」


 と、春風がそう尋ねてきたので、


 「……まだ思い出さない?」


 と、水音は春風をジト目で睨みながら、更に映像を進めた。


 それを見て、春風は「嫌な予感がする」と言わんばかりに顔を真っ青にしていると、水音はとある部分でその映像を止めた。


 それは、フレデリックが去った後、レナが春風に抱きついてきた場面だった。


 春風はそれを見て、ダラダラと滝のように汗を流していると、


 「これ、どういう事?」


 と、水音はニヤリと笑いながら尋ねてきて、それに春風は、


 「……誤解なんです」


 と、答えた。


 


 

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