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ユニーク賢者物語外伝 〜青き戦鬼の章〜  作者: ハヤテ
第4章 「帝国」生活開始

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第55話 「そこ」に映ったのは……・2


 「春風!?」


 「「「「「雪村(君!?)」」」」」


 マチルダが持ってきた魔導具に映し出された人物を見て、水音ら勇者達がそう驚きの声をあげると、


 「うお! びっくりしたぁ……って、え、ちょっと待て、()()()がそうなのか!?」


 と、驚いたヴィンセントが、映し出されたその人物、「青いローブ姿の少女」を見て、「ん?」と頭上に「?」を浮かべながらそう尋ねてきた。


 その質問に対して、ハッと我に返った水音は答える。


 「は、はい、間違いありません! ()が『雪村春風』です!」


 その答えが出た瞬間、謁見の間は沈黙に包まれたが、


 「どう見ても()()()じゃねぇか!」


 と、ヴィンセントがそう怒鳴ってきて、それに続くように、


 「まぁ、なんて可愛らしい……」


 と、映し出された「雪村春風」を見てうっとりしているキャロラインと、


 「「「……」」」


 ぽかんとした表情になっているレオナルドとアデレード、そしてエレクトラも「うんうん」と頷いた。


 しかし、


 「いいえ! 彼はご覧の通り顔付きは紛れもなく()()()ですが、れっきとした()なんです! 服装は違いますが!」


 と、水音は真っ直ぐヴィンセントを見ながら否定した。最後のセリフに意味はあるのかは置いといて。


 その言葉に「だ、だがよう……」とヴィンセントが引き下がらないでいると、


 「うおっほん!」


 と、マチルダが豪快(?)に咳き込んだので、水音ら勇者達とヴィンセントら皇族達は一斉にマチルダを見た。


 「あー、申し訳ありませんが、話を進めてよろしいでしょうか?」


 と、マチルダが本当に申し訳なさそうにそう言ってきたので、


 「お、おう、どうぞ」


 と、ヴィンセントは「OK」を出した後、


 「で、この映像は一体何なんだ?」


 と、目の前に映し出された映像を指差しながらそう尋ねた。


 「はい。先程申し上げましたように、この映像は、今日フロントラルのハンターギルド総本部で起きた出来事を、そこで働いているライリーの姉ジュリアが記録したものです」


 と、マチルダはそう答えると、水音に視線を移して、


 「あんたが探しているのは、この子で間違いないかい?」


 と、映像の「雪村春風」を指差しながらそう尋ねた。


 水音は答える。


 「はい、間違いありません。それで、これは一体どのような状況なのですか?」


 と、今度は水音がマチルダに向かってそう尋ね返すと、


 「まずはだな、この子の名は『ハル』。あんた達と同じ、()()『ハンター』になったばかりの子だ」


 と、マチルダはそう説明した。


 「え、今日ハンターになったんですか!?」


 「ああ、そうだ。因みに、職能は『魔術師』だそうだ」


 「ま、魔術師……ですか。それで、彼と対峙しているこちらの女性は……?」


 と、水音がまたそう尋ねると、マチルダは「おっと、忘れてた」と呟いて、映像の「雪村春風」と対峙している女性に視線を向けて、


 「彼女はヴァレリー・マルティネス。最高ランクである『白金級』のハンターで、フロントラルが誇る大手2大レギオンの1つ、『紅蓮の猛牛』のリーダーを務めている」


 (レギオン……。それって確かハンター同士で組む『チーム』の事だったな)


 と、マチルダの話に水音が心の中でそう呟くと、


 「で、そんな彼女は、ハンター登録を終えたばかりのハル……いや、春風だったな。で、その春風に何故か興味を持ったみたいでな、こうして総本部の中にある『小闘技場』で、()()()()()()()()()的な決闘をする事になったんだ」


 と、マチルダはそう話を付け加えたので、


 (いや何でそんな事になってるんですかぁ!?)


 と、水音は心の中でつっこみを入れた。


 そんな水音を他所に、


 「まぁ、そうだったのぉ。それで、この映像を見せに来たという事は、あなたは既にこの後何が起きるのかも知ってるという事ね?」


 と、先程までうっとりしていたキャロラインがそう尋ねてきたので、マチルダはこくりと頷きながら、


 「ええ、申し訳ないと思ってますが、その通りでございます。私が口頭で説明してもいいのですが、何が起きたかにつきましては、この映像を見てほしいのです」


 と言うと、手に持っている魔導具に更に魔力を込めた。


 すると、それまで止まっていた2人の人物、「雪村春風(以下、春風)」と「ヴァレリー・マルティネス(以下、ヴァレリー)」が動き出して、


 ーー……ちょっと質問ですが、これ、スキルや魔術の使用はありですか?


 と、目の前にいるヴァレリーに向かって春風がそう尋ねると、


 ーーん? ああ、構わないよ。さっきも言ったように、ドーンとかかって来な」


 と、ヴァレリーは挑発するかのようにそう答えた。


 その瞬間、2人の様子を見た謁見の間にいる者達全員が、ごくりと唾を飲んだ。


 そして、


 ーーそれでは……両者、はじめ!


 と、2人の間に立つ審判(?)がそう叫ぶと、2人の「戦い」が始まった。


 


 


 


 


 

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