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ユニーク賢者物語外伝 〜青き戦鬼の章〜  作者: ハヤテ
第4章 「帝国」生活開始

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第48話 「勇者」達、「ハンター」になる


 時は、昨日に遡る。


 帝城内謁見の間にて、水音ら勇者達とヴィンセントら皇族達(エレクトラを除く)の話し合いの最中、


 「……とまぁ、大体の事情はこんなところで、だ。そんで、お前達の今後の活動についてなんだが、こっちでも『力』を使いこなす為の訓練に励んでもらうと同時に、()()()()も鍛えてもらう」


 と、ヴィンセントがそう言ってきたので、


 「何ですか? その『あるもの』って?」


 と、水音が首を傾げながらそう尋ねた。


 その質問に、ヴィンセントは真剣な表情で答える。


 「それは、『心』だ」


 『心?』


 「そう、『大切なものを守る』という心……『想い』と『覚悟』だ」


 「想いと……覚悟」


 「あぁ。聞けばお前達、ルーセンティアに召喚されてからずっと王城で過ごし、外へ出たと言っても王都から出た事もないんだろ?」


 と、そう尋ねてきたヴィンセントに、水音だけでなく進達も「うぐっ!」と呻いた。皆、その通りだと思っているからだ。


 そんな水音達を無視して、ヴィンセントは話を続ける。


 「勿論、お前達はこの世界に召喚されたばかりで、まだわからない事だらけだと思うし、ウィルフもその辺りの事を考えてないわけでもないだろう」


 『……』


 「だが、それでもこの世界を救うとなると、ルーセンティア以外の国とかにも目を向けなきゃいけねぇ。何故なら、ルーセンティアだけがこの世界の全てじゃねぇからだ。色んな文化を持った国があって、色んな考えを持った人間が暮らしている。そういった連中も『守りたい』という強い『想い』も、『勇者』に必要なんじゃないかと俺は思っている」


 と、ヴィンセントがそう話し終えると、謁見の間は沈黙に包まれた。ヴィンセントの傍では、キャロラインやレオナルド、アデレードが「その通りだ」と言わんばかりにうんうんと頷き、水音達はヴィンセントの言葉が心に響いたのか、皆、納得の表情を浮かべつつ、下を向いた。


 それから少しすると、


 「……あ、あの、お話はわかりましたけど、『心』を鍛えるには、どうすればいいのでしょうか?」


 と、祈が恐る恐るヴィンセントに向かってそう尋ねた。


 その質問に対して、ヴィンセントは「いい質問だ」と言うと、


 「お前達、『ハンター』というものは知ってるな?」


 と、今度はヴィンセントが水音達に向かってそう尋ね返したので、水音達は一瞬「え?」とぽかんとなったが、すぐに表情を変えて、


 「は、はい。王城での座学で教わりました。た、確か、報酬と引き換えに、色んな仕事をする人達……ですよね?」


 と、祈が恐る恐るそう答えた。


 その答えにヴィンセントが「うむ」と頷くと、


 「そうだ。で、『心』を鍛えるって話なんだが……お前達には、その『ハンター』になってもらう。『ハンター』になって色んな仕事を受けて、その最中に色んな人……まずはこの帝都の住人だろうな。まぁ、そいつらとふれあって、話をしたりなんかしたり。あとはまぁ、ついでに魔物との戦い方も学ぶといい。そうすりゃあ、『心』が鍛えられるだけじゃなく、戦闘技術もアップして、更に金も稼げる。お前達にとってはかなりいい話だと思うぜ」


 と、水音達を見回しながらそう説明したので、水音達も「おお!」と再び納得の表情を浮かべた。


 その後、


 「あの、本当にいいんですか? その……ルーセンティアの王族さん達や、五神教会の人達からの許可がいるとか、そういったものは必要なのでは?」


 と、今度は祭が恐る恐る尋ねると、


 「ああ、それなら問題はねぇよ。ウィルフも話せばわかると思うし、教会の連中は……ま、いいだろう」


 と、ヴィンセントは「大丈夫」と言わんばかりの明るい表情でそう答えた。


 その答えに水音達が「え、えぇ?」と首を傾げていると、


 「それにだな……」


 と、ヴィンセントはそう言った後、自身の懐に手を入れつつ、チラッとキャロライン、レオナルド、アデレードを見つめたので、キャロライン達も懐に手を入れて、ごそごそと何かを探し始めた。


 それから少しすると、ヴィンセントとその家族達は懐からあるものを取り出した。


 それは1枚のカードのようなもので、ヴィンセント達はそれを水音達に見せびらかすように、彼らの前に差し出した。


 それを見て、


 「あの、何ですかそれは?」


 と、今度は進が恐る恐る尋ねてきたので、ヴィンセントはにやっと笑いながら答える。


 「ハンターの証、『ギルドカード』だ。そして何を隠そう、俺達ストロザイアの皇族は、全員『ハンター』として活動もしている」


 と、そう答えたヴィンセントに続くように、キャロライン達もにやっと笑ったので、


 『……え、マジですか?』


 と、水音達は口をあんぐりと開けた。更に、


 『ああ因みに、エレンも『ハンター』として登録してるからな」


 と、ヴィンセントはそう答えたので、


 『ま、マジですか!?』


 と、水音達は更に驚きの表情になった。


 そんな水音達を前に、


 「まぁそんな訳だ。そして、俺達が許す。お前達も『ハンター』になるんだ」


 とヴィンセントはそう言い放ったので、水音は不安そうにお互い顔を見合わせたが、


 『……(こくり)』


 と、全員すぐに「やってみますか!」と言わんばかりの明るい表情になった。


 その後、水音達はヴィンセントに向き直り、


 「わかりました。僕達、『ハンター』になります」


 と、皆を代表して、水音がヴィンセント達に向かってそう言った。


 

 

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