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ユニーク賢者物語外伝 〜青き戦鬼の章〜  作者: ハヤテ
第6章 「友」との再会
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第131話 ちょっとした「報告」・2


 「で、その後の事なんだけど……」


 と、水音はそう言うと、春風に切人との一件の後について話し始めた。


 あの後、水音、歩夢、美羽の3人は、爽子やクラスメイト達(1部を除いて)だけでなくウィルフレッドら王族達に、自分達と春風との関係について話をしたという。


 「え、待って! 何でウィルフレッド陛下達も一緒に!?」


 と、春風がその時の事について尋ねると、水音は「うーん」と唸りながら答える。


 「なんか、()()あって……」


 「意味わかんねぇよ!」


 と、春風はそうツッコミを入れたが、凛咲に「どーどー……」と言われて、


 「はぁ。それで、何処まで話したの?」


 と、半ばヤケクソ気味にそう尋ねると、


 「主に君とどんな風に出会ったかとかと、君が僕と師匠との生活の中でどんな無茶をしたかを全部……」


 と、代表するかのように水音がそう答えたので、


 「いや『全部』って……てか、『無茶』って何だよ!? 俺そこまで大したことしてないぞ!」


 と、春風は「オイオイ!」と反論したが、


 「してるだろ! スッゴイ無茶してるだろ! 君が何か無茶する度に僕はいつもハラハラしていたんだからな!」


 と、水音にそう言い返されてしまい、春風は「えぇ?」と首を傾げていると、


 「……あれ? ユメちゃんに、美羽さん? 何で俺の両腕にしがみついてんの?」


 歩夢と美羽が春風の両腕にしがみついてきたので、「え? え?」と困惑しながら、2人に向かってそう尋ねた。


 その質問に対して、


 「「……」」


 と、歩夢と美羽は目をウルウルとさせながら、無言でジィッと春風を見つめた。そんな2人を見て、


 「あ、あのね、2人とも……」


 と、春風は何か言おうとしたが、


 「「……」」


 歩夢も美羽も、ただ無言で春風をジィッと見つめたままなので、


 「……し、心配かけて、すみませんでした」


 と、春風は観念したかのように謝罪した。その間、周囲から「ふふ……」と小さく笑われて、


 「むー」


 と、何故かレナだけは頬を膨らませていた。


 その後、


 「……じゃあ、みんなはもう俺の事知ってるの?」


 と、春風がしょんぼりした表情でそう尋ねると、


 「ああ。特に正中とウィルフレッド陛下、お前の活躍を聞いて目をキラキラとさせてたぜ」


 と、鉄雄が「クックック……」と笑いながらそう答えたので、


 「ま、マジかよ……」


 と、春風はガクリと頭を下げたが、


 「……ん? ちょっと待てよ」


 と小さくそう呟くと、スッと頭を上げて、


 「み、水音。まさかとは思うけど……」


 と、チラリとキャロラインを見ながらそう言うと、


 「うん、キャロライン様達にも君の事は話してあるから。あ、勿論、この場にいないヴィンセント皇帝陛下にもね」


 と、水音はグッと親指を立てながらそう答え、それに続くように、


 「うふふ」


 と、キャロラインも穏やかな笑みを浮かべたので、


 「う、嘘だろぉおおおおお!?」


 と、春風は絶叫した。


 すると、


 「あ、そうだ!」


 と、凛咲がそう口を開いたので、それに水音達が「ん?」と反応すると、


 「ねぇ、みんな。そこまで知ってるなら、私と春風の()()()聞きたい?」


 と、凛咲は周囲を見回しながらそう尋ねてきたので、


 「……え? そ、それって、水音君が『弟子』になる前の話ですか?」


 と、耕すが頭上に「?」を浮かべながらそう尋ねた。


 その質問を聞いて、


 「……え! ちょ、ちょっと待って……


 と、春風が止めようとしたが、それを遮るように、


 「ええ、そうよ。水音が私に弟子入りする前の、私と春風の冒険譚よ」


 と、凛咲は笑顔でそう答えた。


 その答えを聞いて、


 「ま、待ってししょ……」


 と、春風は「待った」をかけようとしたが、


 『是非聞きたいです! 今すぐぅ!』


 と、進らクラスメイト達だけでなく、イヴリーヌやキャロライン達までもが目をキラキラとさせながらそう言い、その言葉を聞いて、


 「か、勘弁してくれぇえええええ!」


 と、春風は再び絶叫した。


 因みに、


 「あ、そうだ雪村君」


 と、恵樹が春風に向かってそう口を開いたので、


 「な、何、野守君?」


 と、春風がそう返事すると、


 「君、()()()()()()()姿()になったんだよね?」


 と、恵樹にそう尋ねられてしまったので、


 「げげ! そ、それも知ってるのかよ!?」


 と、春風がショックを受けていると、


 『み、見たい! スッゴイ見たい!』


 と、クラスメイト達だけでなくイヴリーヌやキャロライン達までもがそう言ってきたので、


 「絶対にぃ! 嫌だぁあああああああっ!」


 と、春風はそう絶叫しながらそれを拒否した。

 


 


 


 


 


 



 

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