第130話 ちょっとした「報告」
お待たせしました、1日遅れの投稿です。
「えぇ? 俺がいない間にそんな事が起こったの?」
「そうだよ! 凄く大変だったんだから!」
あれから水音達は、春風に勇者召喚が行われたあの日……そう春風がルーセンティア王国を出て行ってから起きた様々な出来事を話した。
まず最初に春風に衝撃を与えたのは、ルーセンティア王国で起きた出来事、即ちクラスメイトの1人である裏見切人が起こしたひと騒動についてだった。その時の事を聞いて、
「え? あの裏見君が?」
と、春風が「信じられない!」と言わんばかりに目を大きく見開くと、
「雪村君、裏見君の事知ってるの?」
と、気になった様子の耕がそう尋ねてきたので、春風は「うーん」と唸ると、
「いや、知ってるっていうか……なんか変だなって思って」
と、なんともハッキリしない感じの表情でそう答えたので、
「何が変なんだよ?」
と、今度はちょっとムッとした表情の鉄雄がそう尋ねてきた。
そんな彼の表情を見て、
(ああそういえば暁君、あの時裏見君に殴られたんだったな)
と、水音がその時の事を思い出していると、
「一緒のクラスになってまだ日は浅いから、そこまで詳しく言えないけど……教室での裏見君って、少なくとも自分から感情的になる事ってないよね? 寧ろ、冷静な態度でその場を納めてなかった?」
と、春風はクラスメイト全員に向かってそう尋ねてきたので、それに水音達は「え?」と一瞬ポカンとなったが、
「……あれ? そういえばそうかも」
と、水音が思い出したかのようにボソッと呟いたので、それに続くように、
「あ、ああ確かに」
「うん。普段の裏見君って、どっちかっていうと『クール』なイメージがあるよね?」
「……そう……だな」
と、進、耕、鉄雄も口々にそう言った。他のクラスメイトも、水音と似たような表情になった。
言われてみれば、確かに教室での切人は、クラスの中心グループのナンバー2として、冷静な態度でリーダー的存在の正中純輝をサポートしたりと、あまり感情を表に出すようなタイプではなかった。
しかし、この世界に召喚されてからの切人の様子は、明らかに教室での態度とは違っていたので、水音達は「どうなってるんだ?」と言わんばかりに頭上に「?」を浮かべた。
そんな水音を見て、
「そうなんだよ。だから、そんな彼が人前で感情的になって暴力を振るったじゃなく、女子に暴言を吐いたなんて、いまいち信じられないって感じなんだ」
と、春風はそう言うと、
「まぁ、俺の所為って言われたらそれまでなんだけど……」
と、最後に本当に申し訳なさそうな表情でそう言った。
その言葉に誰もが沈黙していると、
「ごめん、ユメちゃん。俺の所為で、ユメちゃんに酷い事させちゃって」
と、春風が申し訳なさそうな表情のまま歩夢に向かって謝罪してきたので、
「ううん、フーちゃんは悪くない。悪いのは、フーちゃんを悪く言った裏見君だから」
と、歩夢は首を横に振りながらそう言うと、最後に「気にしないで」と付け加えた。
その瞬間、春風と歩夢の周りが妙な空気に包まれたので、
「「「ちょっとぉ! お二人さん一旦離れてぇ!」」」
と、美羽、凛咲、そして何故かレナの3人が、春風と歩夢を強引に引き離した。
それをキッカケに春風と歩夢がハッとなると、恥ずかしそうに顔を真っ赤にした。
その後、春風は「え、えーと……」とオロオロしていると、急に「あ、そうだ!」と何かを閃いたかのような表情になって、
「じ、じゃあさ、他のみんなはあれからどうなったの!? 特に先生と、正中君!」
と、水音達に向かってそう尋ねてきた。
それに水音達が「あぁ……」と返事すると、
「先生なら、あれから俺らと『勇者』としての訓練を受けながら、ウィルフレッド陛下や騎士の皆さんと色々話し合いしたり、俺らの精神的なケア(?)をしたりしてるんだ」
と、恵樹がちょっと明るい口調でそう答えたので、春風は「そうなんだ」とホッとしていると、
「で、正中の方だけどよぉ、裏見の一件の後、態度がこの世界に召喚されたあの日からガラッと態度が変わったんだ」
と、今度は鉄雄が正中純輝……以下、純輝の変わりようについて話し出したので、
「え、そうなの?」
と、春風は首を傾げた。そんな春風を見て、
「うん、あの一件の後、正中君、歩夢ちゃんに土下座で謝罪してきたんだ」
と、美羽が切人の一件の事から、召喚された初日の態度、更には自身の「目的」の為に教師の爽子やクラスメイト達を巻き込もうとした事について謝罪してきたと話した。
美羽の話を聞き終えて、
「そ、そんな事があったんだ」
と、春風がそう呟くと、
「それだけじゃないよ。正中君、春風がルーセンティア王国を出て行くのを止められなかった事や、そこのエヴァン……さんや、ルーセンティア王国の騎士達に斬りかかられた時、助ける事が出来なかったってずっと悔やんでたんだ。勿論、僕達もね」
と、水音がチラッとエヴァンを見ながらそう言った。その視線を受けて、エヴァンはビクッとした後、
「す、すまなかった」
と、春風に向かって謝罪してきた。勿論、エヴァンだけじゃなく、鉄雄や進達も、皆「ごめなさい」と春風に向かって謝罪してきたので、
「そ、そんな! あの時の事は俺が勝手にやった事だから、水音達が気にする事ないって!」
と、春風は大慌てでそう言うと、
「ほ、ほらほらぁ! 話の続き続きぃ! レナ達戸惑っているから!」
と、レナ達をチラッと見ながら、続きを話すよう促した。
それにレナ達が思わず「え? え?」と戸惑いの表情になったが、春風の「お願い! ここは合わせて!」と言わんばかりの視線を受けたので、レナ達は思わず「うんうん!」と激しく頷いた。
そんな彼女達を見て、
「わ、わかったよ」
と、水音達は続きを話す事にした。
謝罪)
大変申し訳ありませんでした。この話の流れを考えてたら、その日のうちに終わらせる事が出来ず、結果1日遅れの投稿となってしまいました。
本当にすみません。




