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第二話 始まりの前夜2


「ふぅ…」


 数十分後。

 風呂を終えた黒一は部屋にある丸テーブルについてスマホを弄りながら束の間の時間を過ごしていた。

そこへ、


「お待たせ〜」


 と百合が夜食のカレーを運んできた。

先程より香りが一層濃厚になっている気がする。


「今並べるからちょっと待ってねー」


 そう言って百合はカレーにお茶、それに福神漬けと付け合わせのサラダを丁寧にテーブルの上に並べていき最後にスプーンを置いた。


「どうぞ召し上がれー。よく噛んで食べてねー」

「おう、いただきます」


 黒一は手を合わせてからスプーンを手に取るとカレーを山盛りに掬い上げて口の中へと運んだーー瞬間。

 口の中一杯に程よい辛さと旨みが広がり、同時に香ばしい香りが鼻腔を突き抜けた。


「~~~っ! うめぇ~! やっぱり百合の作るカレーは最高に美味いな!」

「えー? そうかなー? えへへ~」


 賞賛をもらった百合は嬉しそうに笑みを浮かべながら自らもカレーを口に運んだ。

 それからしばらく食事を堪能していると百合が思い出したかのように黒一の方を向いた。


「ねーねーくーくん、今度のお休みの日に映画を観に行かない?」

「映画? 何を観るんだ?」

「それはねー、プリピュアだよー」


 

 言いながら百合が壁に指を向けた。

 そこには大きくプリティーピュアーズと可愛らしくデザインされたロゴが大きくプリントされ、ピンク、青、黄色の煌びやかな衣装を身に纏った少女達がそれぞれ格好よくポーズを決めているポスターがあった。


「あぁこれな」


プリティーピュアーズ。略してプリピュア。

それは日曜の朝の時間帯に放送している少女向けのアニメである。


 物語を簡単に説明すると、ある日平凡に暮らしていた中学生の少女達がピュアリーと呼ばれる不思議な生命体に助けを求められプリピュアと呼ばれる戦士に変身。

 そして、世界を支配しようと企む悪の敵を倒すというストーリーである。


 最近はそのストーリーの奥深さから子供のみならず大人にもファンが多いことで話題となっているようだ。

 黒一も百合が鑑賞しているのを何度か見たことがあった。

アニメについて詳しくは知らないが、最近仕事が忙しくて百合と一緒に過ごす時間もあまり取れなくなっていたので黒一は了承する事に決めた。


「良いぞ観に行くか」

「やったー! 約束だよー?」

「おう、約束だ」

「えへへ~楽しみだなぁ~!」


 同意を得た百合は待ち遠しいとばかりにポスターを眺める。

そんな愛くるしい百合の姿に癒されながら黒一は

カレーを食べ進めるのだった。


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