4.レイナールの力
この投稿を始めてから、毎日トラブルが、今日はなぜかテザリング専用のスマホがなぜか充電出来ていなくてネットに繋げなくて困ってしまいました。><;
取敢えず頑張ります。
るびの振り方を勘違いしていました。ただでさえ、読みづらいのに申し訳ありませんでした。
「あっ、レイおはようぉ~」ベッドから降りてレイナールに抱き着くアニー。
「本当にみんなどうしたの?」顔を見合わせている、大人たちに不思議そうに尋ねるレイナール。
我を取戻して、挨拶を返す大人たち。
「おはよう、レイナール」
「「おはようございます。レイナール坊ちゃん」」
「レイナール、大丈夫、どこか痛い処とかはない?」マリナの問いに首を傾げながら、
「別に、何ともないけど?ほんとどうしたの?」答えるレイナール。
「それより、あの魔獣って、あれでやっつけれてたぁ~?」とまだ眠たそうに、レイナールが言った。
「あれでって、どういうことでしょうか?レイナール坊ちゃん」戸惑い問いかけるダイン。
「えっ!そっか!あの時ダインは居なかったから、知らないのかぁ~」嬉しそうに、短剣を掲げながら、レイナールは、続けて言った。
「いきなり魔獣が襲って来て、びっくりしたけど、貰ったこの短剣で『えいっ』って頭を叩いてやったんだけど、その後のことが思い出せないんだょ」目を擦る、レイナール。
「「「--;」」」あまりの言葉に、意識を失いそうになる大人3人。
「あのね、レイナールあなたが、魔獣の頭を叩いたの?でも、あなたがいた位置からでは、魔獣には届かないでしょう?」レイナールの頭を撫でながら、マリナが優しく問いかけた。
「だぁ~かぁ~らぁ~!この剣を光の剣に替えて叩いたの!!見てなかったのぉ~?」少し拗ねながらレイナールはマリナに答えた。
「「「==;」」」さらに固まる大人3人。タニーはもう倒れそうである。
「そうだよぉ、レイとってもかっこよかったよぉ」さらに抱き着くアニー。
「えへへっ、ありがとうアニー」固まる大人たちを他所にラブラブな二人。
「ねぇ、ねぇ、レイ。///・・/// また、あの光出せる?」潤んだ瞳で問いかけるアニー。
「うぅ~ん?・・・えいっ! やった!出来たょ!!!」短剣を正眼に構えて、白い光に包まれた短剣を持つ、レイナール。
「すごい!すごい! レイ、かっこいい!!!」更に、抱き着き喜ぶアニー。
「「「**;」」」もう、気を失いそうな大人3人、あっ、タニーは倒れた。
当然のことながら、この力は、レイナールのみの力では無い。もちろん、形見の短剣形見の短剣も普通の短剣ではないのだが、今は封印によりその力は封じられている。このレイナールの不思議な力の大半は私"神代 零"の力であるが、剣道で中学日本一の力でもない。
私の祖父である千葉の力であった。千葉と言えば北辰一刀流であるが、祖父は、"裏千葉"と言われる暗殺なども行う、裏の世界で生きる術を培って、受け継がれてきた技であった。その技を私は、祖父から密かに受け継いでいた。当然、実践もしていた。
私は精神力を体内で練り上げ、その【気】を剣に纏わせることで凄まじい破壊力及び切れ味を発揮し、その技で、木刀にて、石灯篭を切り倒すことも出来た。
しかし、あくまでも私の力であり、レイナールがなぜこの力を使えたのかは全く解らなかった。私自体は、襲われるかなり前から、魔獣の異様な気配は感じていたが、それが何なのか、判断する知識は、レイナールにも無かった。ただ、経験上、『裏千葉』の技で対応出来るとは感じていた。
火事場の馬鹿力的なもので、レイナールの中にある私の力を使ったとしか思えない、昨日一日、様子を見ただけだが、私の、知識や経験をレイナールが使ったと感じたのは、あの一撃だけだった。
でも、一回こっきりとはいえ、レイナールが私の技を使った事で、私は、レイナールの中にいることが、ほぼ確定してしまった様だ。《閑話休題》
「レイナール、今はその『光の剣』はしまってくれるかしら?」マリナは、微笑みそうレイナールに言った
「まずは、食事にしましょう。準備をお願い。タニー」と、まだ固まるタニーにも微笑んだ。
5人は一緒に朝食を摂っているのだが、子供2人はニコニコとしているのに、大人3人は難しい顔をして食事をしていた。
「坊ちゃん、この後、私と少し手合わせをして頂けませんか?」ダインが思い詰めた表情で言った。
「えっ、僕に剣術を教えてくれるの?よろしくお願いします。」いきなりのダインの申し出に、驚きながらも喜ぶレイナール。
「ちょっ!ちょっと!あなた!いくら何でも坊ちゃんは、まだ5歳ですよ」慌てたタニーが口を開く。
「タニー待って、ダイン、私からもお願いするゎ」タニーを制して、ダインに声を掛けるマリナ。
家畜の世話を済まし、どうしてもの畑の仕事を片付けたダインが戻って来た。
「ダイン、剣術を僕に教えて下さい」形見の短剣形見の短剣を背負ったレイナールが可愛く、ダインに頭を下げた。
5人の姿が裏庭にあった。ダインが木剣を鍛冶小屋に取りに行ったので、レイナールが準備運動を始めたが、マリナとタニーは、また固まってしまった。
「「--」」
「レイナール、何をしているの?」尋ねるマリナに
「怪我しない様に、身体を解しています」当然の様に答えるレイナール。
「「--;」」
「そんなこと、誰に教わったの?」不思議そうにマリナがさらに問いかける。
「えっ!・・・なぜか、こうしないといけないと思いました」と、自分の行動が理解出来ずに、悩みながら答えるレイナール。
私も、驚いた。レイナールの知識の中に準備運動は無かった。そして、今、行っているストレッチは"零"の知識の中にもない。確かにダインが朝稽古の前に行うのを見てはいたが、ただ、見ていただけで、知識としては成立していなかった。それは、ただ、見ただけのものを、無意識下で自分自身の経験に置き換えていると言え。一度見ただけの、技とかも使える可能性すら出て来てしまった。
そこへ、納屋から木剣を持ち出して来たダインが姿を現した。
「私が、朝の訓練前に行っている、準備運動を見て覚えてしまったのでしょうか?」顎に手を当てて考える仕草をしながらダインは呟いていた。
それで、間違いはないのだが、実際にはそんな生易しいことではない、まさに達人級の行動である。
「まずは、好きな様に構えて見て下さい」レイナールにダインは言った。
「解りました」真剣な表情で答えながら、正眼に木剣を構えるレイナール。
その構えは、一部の隙も無く正に剣士の構えであった。その姿を見たダインは、無意識に相対し、構えを取っていた。ダインの構えは変則的な木剣を肩に担ぐ様な独特の構えでありながらも、如何にも実戦で鍛え抜かれた構えであった。
今度は、レイナールがそれに反応した。剣先を少し上げた所謂"晴眼の構え"と言われる構えに移った、ほんの少し動いただけだが、更に隙の無い構えに変わり、同時にレイナールの顔から微笑みが消え、静かにダインを見つめた。まるで"無我の境地"である様な佇まいであった。
「「--;」」元冒険者のタニーは思わず息を飲み、ダインは背中に冷たいものを感じていた。
百戦錬磨のダインですら、この緊張感には耐え切れずに、すり足で少し距離を詰め腰を落として、飛び込む前動作をしてしまった。レイナールは反射的に右足を引き上体を半身に開き木剣を頭の横に引き付けた、"八双の構え"を取った。
「「==;」」タニーは震え出し、ダインは堪らず飛び出してしまった。
レイナールに飛び掛かった、ダインはそのままの勢いで、木剣をレイナールの頭に向けて振り下ろした。
「ひゃぁっ! ><;」悲鳴にもならない様な声を出し、マリナは思わず目を閉じてしまい。タニーは顔を背けてしまった。
"ばっぎぃっ"木剣が砕け
"どさっ"と何かが倒れる音がした。
「レイナール!」「坊ちゃん」マリナとタニーの声が響く。
慌てた二人の視線の先には、木剣を左手に持ち腰だめにして平然と立つレイナールと木剣を圧し折られ蹲るダインの姿があった。
「「**;」」あまりに衝撃的な光景に声も出ないマリナとタニー。
「お父さんをいじめちゃ!だめだよぉ~!!でも、かっこいい」とレイナールに抱き着くアニー。
自分の父親の実力を知らないアニーがはしゃぎ、その姿に我に返って、慌ててダインに駆け寄る、タニーとマリナがいた。いくら、昨夜、左目を失って距離感が正常でないとしても、ダインがレイナールに倒される様なことは、この世界の常識ではありえない。
洗礼前の子供には、【加護】や【技能】は無いとされている。その子供が、元上級冒険者のダインを、打倒すことは、神の奇跡の様なものであった。
今の勝負は、やはりおかしい、私"零"の知識や経験の中に、この世界の剣術である、ダインの動きはない。でも、私は、積み上げた経験から、瞬時に最適解を導き対応出来るが、その為に、血の滲む様な鍛錬を繰り返してきた。その鍛錬どころか、今日まで剣も握ったことも無い、レイナールが達人とも言えるダインの剣に、初見で対応してしまったのだ。
私の出した"裏千葉"の最適解とほぼ同じ結果を、全く違う解き方で同じ解を導きだしてしまった様なものである。とても、考えられることではない。レイナールは、私"神代 零"以外にも何か特殊な力を持っている可能性が出て来た。
全くチェック出来ていません。誤字脱字申し訳ありません。