あーだ、こーだ!
10話目!
草原へ
大通りを歩く。威勢の良い声が響く。
「そこの兄ちゃん!どうでぃ?ウチの自慢の串焼き食ってかねぇか?」
赤いバンダナの人ですね。ここがマリーさんの言ってたとこですか。
「良い匂いですね。おいくらですか?」
「いつもなら、3本で100リムだけど。何と!今日は5本で100リムでぃ!」
「いただきます!」
100リムを渡す。お金どんどん無くなりますね。涙が出そうです。
「まいど!熱々だから気ぃつけなっ!」
串焼きを食べながら、大通りを歩く。
「これは美味いですね。これがツノウサギですか…モンスター何か初めて食べましたよ」
味覚まで再現されているんですね。最近のゲームってこんな感じなんですか?
「なんでぇ、今まで何食ってきたんだよおめぇ?」
何かおかしいですかね?モンスターなんか地球にいませんからね。いや、チュパカブラとかイエティはモンスターに含まれますかね?
「普通に牛肉とか鶏肉、豚肉ですかね?後魚ですねかね」
「良いもん食ってんじゃねぇか!牛肉って言やぁミノタウロスだろ?」
「ミノタウロス美味いッスねぇ、高いけど!」
「何者ですか?そのミノなんとか?」
何?ミノタウロス?話の内容からして牛のモンスターですよね?タウロスは牛って意味でしょ?ミノ?ホルモン?焼肉専用の牛なんですかね?
「牛じゃねぇよ。頭が牛の人型のバケモンだ!」
意味がわかりませんよ!牛の要素、頭しかありませんよ!ん?
「そんなの私達の住んでる所にはいませんよ!」
「何だ?モンスターいねぇのか?」
「牛の頭の観音様ならいるみたいですけど?」
「かんのん?なんだそいつ?何者だ?」
「神様みたいなもんですよ」
「嫌な神様だなぁおい!」
「食べるッス!」
「食べないであげて下さい!」
モンスターな親はいるそうですよ?モンスターにカウントしても良いですかね?
「まあ、モンスターはいないと言う事で」
「平和な世界ッスね」
「そうでもないですよ。宗教対立で戦争は起きるわ、紛争も日常茶飯事ですね。経済戦争なんて物まで日常的ですよ。モンスターや魔法はありませんが、撃てば一発で国が無くなる物とか有りますからねぇ」
「わけわかんねぇーな、争いまくりじゃねぇか!それに魔法以外の何撃ちゃ、国が無くなんだよ!」
「ドラゴンのブレス並ッスよ!」
やだ、ドラゴンいるの?えっ、あんなのに襲われたら死んじゃうじゃないですかっ!
「説明が難しいですね。私の世界が何度も滅ぶくらいの物がゴロゴロしてるんですよ。とにかくそう言う物があるくらいで良いんじゃないですか?それよりもドラゴンですよ!いるんですか?」
「いるッスよ。たまに狩られてパレードが行われる事があるッス!」
パレード!ドラゴン倒すとパレードですか!
「ガインさんは、倒した事あるんですか?」
「あんなもん倒せるかよぉ!見た事はあるがなぁ、死に物狂いで逃げたわ!あれはヤバイなんてもんじゃねぇな!いるだけで、圧力がすげぇ!」
「そんなにもですか?」
「そんなにもだ!」
あー、大丈夫ですかね。この先、不安しか無いです!
「ガインさんとキングさんが倒した今までで1番強いモンスターって何ですか?」
「そりゃあ、ワイバーンよ!」
「あっしは、素材調達メインなんでワイバーンまではいかないッスね。キラークロコダイルッス!」
ワイバーンって何?殺人ワニ?何者?生きていける気がしないよー!ゲームって何?何ですか?死ぬ事と見つけたりって嫌ですよっ!
「キラークロコダイルは、何となくわかりますが、ワイバーンって何でしょう?」
「おめぇ、ほんとに何も知らんなぁ!ワイバーンってのはドラゴンの1番弱ぇ奴だ!厳密にはドラゴンに含まんらしいけどなぁ、詳しくは知らん!」
「トカゲに蝙蝠の羽足して毒持った尻尾付けた感じッスよ!縦に6メートル、横に7メートルくらいッス!尻尾入れたら縦に12メートルくらいにはなるッスよ!」
「あー、想像はできましたが、死ねそうですね」
「死ねるぞぉ!火ぃ吐くわ、尻尾に毒があるわ酷ぇもんよ!現に2人死んだしなぁ!がははっ!」
「笑い事じゃないでしょ!」
「功を焦った人間にかける言葉はねぇなぁ!準備も何かも万端だったんだ!手間ぁかけさせんなっつーの」
「そう言う事ですか。なら、死んでもしょうがないですね」
「そうッスね」
功を焦って死ぬのはダメですね。約束事は守らなければね。
「清史郎!冒険者ってのはなぁ、生きて帰ってくるが最低条件だ!依頼の達成は二の次だぞ!覚えとけっ!」
「わかりました先輩!」
「やめろっ!気色悪ぃ!」
怒られましたね。流石ガインさんですね。ちゃんと先輩出来てますのにね。今も、ちゃんと面倒見の良い先輩じゃないですか。
「清史郎じゃないか?ん?ガ、ガインと一緒なのか?」
衛兵さんに、怪しまれてますね。ガインさんと一緒なのが悪い事みたいに言われてますけど?
「はい、これから冒険者のいろはを教えて貰うんですよ!」
「ガ、ガイン!む、昔のお前に戻ったのか!あ、あの頃のお前にっ!」
どの頃なんですかね?
「余りにひでぇ新人なもんでな。危なかしくって見てらんねぇっての!」
酷い言われようですね。まあ、初心者なんで仕方なしです。
「そうかそうか。清史郎!ガインは口は悪いが一流の冒険者だ!しっかり学んで来いよ!」
「はい!ガインさんには、最初から良くしてもらってますから。それに、信用してますし!」
主にお金の部分に忠実な所ですけど!
「ガイン、清史郎!頑張って来いよ!」
「言われんでもやるわぃ」
「行ってきます!」
「あっしには何か無いッスか?」
「素材屋に言うことはねぇな!集めて来いよ、くらいか?」
「酷いッス!」
「みんな、無事に帰って来いよ!」
「おう!」
「わかりました!」
「行ってくるッス」
衛兵に見送られながら、草原へ向かう。腹拵えも万端。清史郎は初の自発的クエストに挑む!
イジイジウィークリー!




