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サイキック症候群 〜psychic syndrome〜  作者: 響 夏華
能力者たちとの出会い
4/19

第4話 美少女みたいな男の子




猫から視線を変えると目の前に見たことない美少女。

頬を赤く染め、胸の鼓動が鳴りひびき…と思った響樹と湊、顔から下を見て動きが止まった。


「お、男…?」


金髪のボブカットにクリッとした垂れ目、人形のような陶器肌の女の子のように可愛らしい男子制服を着た男の子だった。

ネクタイの緑の色からして1年生の後輩だ。


「その子昨日から何も食べてないから、そのパン食べさせてあげて」


「・・・この猫はお前のか?」


「違う・・・・とにかく、このままだと空腹で死んじゃう・・・・その分のお金は僕が払うから」


響樹は少し考えてから猫を地面に離した。

口に咥えたまま離そうとしないパンの袋の反対側を開けて一口サイズに千切り、それを地面に落としてやると猫は真っ先にそのパンに食らいついた。

やはり相当空腹だったらしく、パン全て食べ終え満足した猫はありがとうとお礼を言ってるかのようにニャーと鳴きその場から消えてしまった。


「あの・・・これお金」


男の子は響樹にパン1個分の値段より少々多いくらいの小銭を渡そうとした。


「いや、いらねえよ・・・」


「でも…」


「それよりもお前はあの猫とどこで会ったんだ?」


「どこって・・・あの猫とは初めて会いました」


それを聞いた響樹は眉毛をピクッとさせ、「ん?」と声を漏らした。


「おかしいな、お前さっきあの猫は()()()()()()()()()()()()って言ってたよな?」


そう言うと男の子はしまったというように「あ・・・」と声を漏らして明らかに動揺していた。


「どういうことなんだ?」


男の子はえっと、えっとと言いながら目をキョロキョロさせていた。


「もー響樹くん、あまり後輩をからかっちゃだめだって」


「お前だって最初から読んでたんだろ?」


男の子はどういうことかわからないというように交互に2人を見た。


「ごめんごめん、ねぇ君・・・さっき力使ったんでしょ?」


「・・・え?」


湊の言葉に男の子は大きな目をさらに大きくさせた。


「君の心を読んじゃったんだ、ごめん・・・・君の能力は動物と話ができる能力、だからさっきの猫とも会話をして知ったんだろ?」


男の子は信じられないとでも言うように手で口を隠した。


「・・・まさか、先輩たちも同じ能力者なんですか?」


「うん。俺は2年の碧里 湊、心を読む能力。で、こっちがクラスメートの音森 響樹くんで未来予知の能力」


「えっと・・・僕は日向ひなた ひなです、動物、植物と話ができます」


「植物とも?」


「はい、お花とか木とか…」


響樹、湊は雛がお花や木に話しかけているところを想像した。


「「美少女がメルヘンしてる」」


要するに絵になるということ。


「あ、ってか君学校で見かけたことなかったけど、ほんとにうちの生徒?」


「えっと…実は元々体弱くて、入学した翌月から休学していたんです」


湊は「なるほど」と納得した。


「それにしても、僕以外にもいたなんて・・・」


雛は今だ信じられないという面持ちでいた。


「俺らも初めはそうだったよ、普通の人と違うから色々苦労はあるけど、仲間がいると嬉しいよね」


チャームポイントの八重歯を見せてニコッと笑いかける湊に雛は目をキラキラさせた。


「碧里先輩・・・あの、湊先輩って呼んでもいいですか?」


「え?う、うん!もちろん」



湊先輩…

これって恋愛漫画にある展開みたい




「・・・・・」


湊は雛の心を読んだことを後悔した。


「もしかするとそっちの気があるのか…」


湊が頭を抱えてボソッとぼやく傍に響樹は仁王立ちしながらジッと雛を見た。


「…な、なんですか?」


雛は響樹の迫り来る圧力にギョッとし、1歩下がった。


「俺の名前は音森 響樹だ」


「…さっき湊先輩から聞きましたけど」


「…し、下の名前で呼んでいい」


「…そこまで言うのなら響樹せんぱいって呼んでもいいですよ?」


ニンマリとあざ笑うかのような表情で言う雛は天使ではなく、小悪魔だった。


「なんで上からなんだよ!湊の時と態度違いすぎだろ!ってかお前最初と全然違うな、猫被りか!」


可愛い後輩ができました?



雛くんは見た目ほんとに可愛い女の子です。

美少女です。

美少女が動物やお花や木と会話していたら絵になりますよね(笑)

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