モデル事務所の面接シチュ:リクエスト
予約投稿の設定をしたつもりがリアルタイム投稿になっているのに気付き、慌てて本日2回目の投稿です。昼間と同じくリクエストシチュをお送り致します。
性格:高飛車で自分の外見に絶対的自信を持ってる
外見:ブロンドロングカールでギャル
プレイヤーとの関係
プレイヤー:モデル事務所の面接官
アクトレス:応募者
内容
アクトレスはある有名なモデル事務所の面接を受ける
ただ、絶対的に自分の容姿に自信があるせいか、高飛車になり、普通より良い待遇を要望。
面接官が渋ると枕営業の提案をし、面接官を誘惑し始める。
どうお断りするのか
アクトレスの誘惑に屈しず枕営業を断り、アクトレスの面接失格を宣言する。
それに逆上したアクトレスは、自身は暴力団のツテがあると脅迫するも、面接官の強い罵倒とモデル事務所の実力を知り、彼女の自信を損失させて退場させる。
上記リクエストをご覧の上、お読み下さいませ。
10/26 感嘆符後のスペース追加、三点リーダーを偶数に変更、ルビ等その他追加修正
「次の方どうぞ」
男が扉を開け、部屋の中から女性を招く。
とある有名なモデル事務所の一室で、モデル志望者に対する面接が行われている。
ファッション雑誌と提携して事務所が行っているモデル発掘コンテストの開催にあたり、コンテスト出場者に対するふるい分けとも言える事前面接だ。
モデルという職業上、外見は非常に重要視される。
全身がチェック出来る写真が添付された応募書類にて一次選考が行われ、その書類選考をパスした志望者が今回の二次選考の面接対象者であり、この面接をパスする事でコンテストへの出場権が獲得出来る。
外見の次に重要視されるのは、モデルとしての素質と人柄である。
モデルとは被写体であり、動くマネキンとも言える。カメラマンやアパレルメーカー、雑誌編集者達のオーダーに瞬時に対応出来る素養・対応力、そしてモデル自身の持つイマジネーションが求められる。
オーダーに対して素直に答えられないような性格の者は非常に扱い辛い。外見が良ければそれでいいという事はないのだ。
したがって、この二次選考で面接官が見るのは生の被写体ではなく、モデル志望者の性格。
面接官はわざと事務的であったり高圧的であったりと面接としては相応しくない対応をする事で、志望者の本質を探るのだ。
二次選考をパス出来れば、晴れてモデルコンテストへの出場が認められる。
モデル志望者としては何としても本選へと進みたい事だろう。例えコンテストで優勝出来なかったとしても、他事務所からのスカウトが来るかも知れないのだから。
「そちらにお掛け下さい」
「はぁい、失礼しまぁす」
鼻にかかるような甘ったるい声、緊張感が伝わって来ない口調。面接官は手元の書類を見たまま面接を開始する。
「まず志望動機からお願いします」
「私って可愛いじゃないですかぁ~? だから絶対売れると思うんですよ~。だからで~す」
そう言ってブロンドに染めた長い髪をくるくるともてあそび、男に笑いかける。どう? 可愛いでしょ? その目がそう訴える。
しかし面接官は目を合わさない。
見た目はいわゆるギャルだ。流行の服を着て、若さのままに時間を浪費するようなタイプ。
「はぁ……」
あからさまな面接官のため息を聞き、ややむっとするギャル。しかし続けて話し出す。
「先月号の雑誌の表紙の子よりも、私の方が可愛いでしょ? 私が表紙をしたら、もっと売れるんじゃないですか~?」
「志望動機は分かりました。ではモデルになったらどんな仕事がしたいですか?」
新人モデルは好みや好き嫌いで仕事を選べるような立場ではない。だがあえてこの質問を投げる事で、実際にその立場に立たされた時の彼女の反応を想像する事が出来る。
「そうですね、好きな服を着て写真撮ってもらってぇ、おいしいスイーツを雑誌で紹介したり~、テレビに出てイケメン俳優と共演したいで~す」
ギャルはモデルになった自分を想像し、ゴテゴテしたネイルをいじりながら願望を並べる。
しかし、モデルは読者の願望を着せられるマネキンである。ギャルの願望が実現するかどうかは、そのような内容の依頼が来るかどうかで左右される。
特にギャルから回答を掘り下げる事もなく、手元の書類を見たまま面接官は続ける。
「では質問などあればどうぞ」
「ちょっと待ってよ、私の事はもう聞かなくていいんですか?」
「ええ、大丈夫です」
私は大丈夫じゃないの! と立ち上がり、面接官へと詰め寄る。
「あなたさっきからちゃんと私を見てる? この顔を見た? 何で下向いたまま終わらせようとするのよ、見て!
この顔、この谷間、くびれもあるでしょ!? こっちだって気合い入れてここに来てるんです、ちゃんと見た上で判断してよ」
再びため息をつき、形だけの謝罪を口にする。
「すみません、分かりました。座ってもらえますか?」
少しは満足したのか、ふふんっと面接官を見下ろしてから、椅子へと掛け直す。
「ではスリーサイズから」
「バスト83・ウエスト58・ヒップ86です」
「カップは」
「Eです」
「身長は」
「161」
「体重は」
「45キロ」
「はい、分かりました。では質問などあればどうぞ」
「さっきから何でそこの紙に書いてある事ばっかり聞くのよ!?」
「でもカップは違いましたね」
「……、書類出した時よりも大きくなったんですぅ~」
「でもバストは変わってないようですね」
「……、もういいです、質問ですね。
私はデビューしたらすぐにトップモデルになれると思うんでぇ、給料制じゃなくて歩合制で契約したいで~す。
あと、事務所でヒルズに部屋借りて下さ~い」
「それは質問ではなくお願いですね。うちの事務所はまず給料制で契約します。よほどのトップモデルにでもならなければ歩合では契約しません。事務所で部屋を借りる事もありません。
以上でいいですか?」
「さっきから何なの!? この私がお願いしてるんだから聞いたらいいじゃない!
もしかして私に無理難題吹っかけて、合格させてほしかったらヤらせろっていう事? そういう事?
なら最初から言えばいいじゃない!! エロい目で見てるのがバレるからこっち見なかったのね!?」
はぁ……、再度ため息が漏れる。
「枕営業を持ち掛けた時点でアウトです。事務所の定めた選考規定により、あなたをこの場で落選とさせてもらいます」
ワナワナと震えるギャル。まさか自分がこのような扱いをされるとは思っていなかった、顔にハッキリとそう書いてある。
「いいの!? 私、知り合いにヤクザいっぱいいるのよ? あなたが! この事務所が! どうなってもいいのね!?
街宣車で取り囲んで昼も夜も拡声器で……」
バンっ! 机を叩き付け、面接官が立ち上がる。
「いい加減にしろ! モデルってのはな、外見だけでなく内面も大事なんだよ、お前みたいに外面だけで生きて来たようなガキが立てるステージじゃねぇんだ!
雑誌の表紙飾るのは外見も内面も魅力的な女なんだよ、お前じゃねぇんだ。自分の身体使ってのし上がれるような簡単なものじゃねぇ!!
ヤクザだ? 連れて来いよ、今時そんな分かりやすいヤクザがいるならヤクザのモデルとして売り出してやるよ!!!」
面接官の豹変した態度に驚き、思わず椅子から転げ落ちるギャル。尻もちをついてミニスカートの中が露わになる。
面接官は床を踏み鳴らしながら近付き、ギャルの前にしゃがんでドスの聞いた声で怒鳴る。
「何だそのダッサいパンツ、ホントにマクラするつもりで来たのか? モデルになりてぇなら見えねぇとこまで完璧に仕上げてから出直して来い!!」
「ひ、ひぃぃぃぃぃ」
四つん這いになり、ギャルはその場から逃げ出す事しか出来なかった。
面接官、もといプレイヤーの紗丹がお客様を迎えに行く。
「どうでしたでしょうか? やり過ぎてなかったですか?」
未だ立ち上がらないアクトレスに手を貸し、先ほどの面接部屋まで戻る。
「ええ、大丈夫よ。ふぅ……、私もなかなか気持ちが入れられて楽しかったわ」
プレイを終え、現在はクーリングタイムと呼ばれる役柄から現実の自分へと戻る為の時間である。
「それにしても紗丹君、モデルの事とっても良く思ってくれてるのね? キュンとして思わずありがとうって言いそうになったわ」
彼女の職業はモデル。雑誌の表紙やCM、最近ではバラエティ番組にも呼ばれるようになり、忙しい毎日を過ごしている。
ちやほやしてくれる周りに慣れきってしまわぬようにと、わざわざこのようなシチュエーションを選び自分を戒めるのである。
「そうですか、それは申し訳ない事をしてしまいましたね。アクトレスの演技の邪魔をしてしまいましたか」
「いやいや、いいのよ? とっても嬉しかったもの。私達の事をそこまで思ってくれる人がいるんだって。
でも今度はプライベートで聞かせてほしいな」
「ははは、ご冗談を。それこそもっと素敵な男性に言ってあげて下さい」
「あ~ぁ、紗丹君は自己評価低い系男子なのね、もっと自分を客観的に見た方がいいよ?」
「んん~? そうですか、覚えておきますよ」
「でもでもでも、パンツの事だけは許さないからね! 私ダサいパンツなんて履かないもん!! 常に勝負下着だしぃ~。
もう一回ちゃんと見てみる?」
「ちょっと勘弁して下さいよ……」
雪見ちぇ様、リクエスト頂きましてありがとうございました。
ご期待に沿えているかどうか分かりませんが、こんな仕上がりになっております。
コメント・評価・ブックマークをよろしくお願いします!




