幕間:とある管理人のカチカチカチ
本日3回目の投稿です。
優希視点ではなく、とある人物目線でお送り致します。
10/26 感嘆符後のスペース追加、三点リーダーを偶数に変更、ルビ等その他追加修正
カチカチカチカチ。真っ暗な部屋の中、液晶モニターのみが光を放っている。
どれだけのクリックに、このマウスは耐えられるのだろうか。
この数時間ですでに1つのマウスが壊れ、床に打ち捨てられている。
大物新人プレイヤーがスペックスからデビューするという噂を目にした瞬間から、私はただひたすらに更新ボタンをクリックし続ける機械となった。
誰よりも早く新人とのプレイを体験し、自ら運営するサイトへとレビューを投稿したい。
噂によると、オーナーであるあの協会長自らがスカウトしたとか。これは期待大よ!
私のアクトレスランクはA、今までに相当な経験と時間とお金を積んで来た。期待の新人プレイヤーと言えども、最初は当然F。
私のアクトレスランクがAであっても、ランクFのプレイヤーが相手では大好物である異世界・異種族シチュエーションは選べない。
それでも何故私は更新ボタンを押し続けるのかって?
これも一重に、プレイヤー達に対する愛よ!
自己顕示欲でしょ? と言われればもちろん否定はしない。
私がみんなを育ててあげるのよ。ほら早く私を踏み台にして、ランクの階段を駆け上がるのよ!
そして私はサイトにこう書き込むの、あのプレイヤーのデビュー相手は私なのよ! と。
カチカチカチカチ、座り続けて10時間近く経った。その間一度としてパソコンの前を離れない。
大丈夫、あと20時間以上は戦える。
ご飯? いらない後でいい。
お風呂? プレイに向かう直前でいい。
今は何より予約、私は予約を狙うだけの機械なのよ!
そしてついにその時が来た、目に焼き付いた画面が一部揺らぐ。
キターーー、プロフ公開キターーー! 予約! 予約! 最短の予約! 明日!? よっしゃー!
内容? なくて結構!! 男女がただ出会うだけで物語は進むのよ!
私がリードしてあげちゃうわ! 大丈夫よ心配しないであなたはただ座っているだけでイイのよ? 予約確定キターーーーー!!!!!
ふー、ふー、落ち着け深呼吸、一瞬意識が飛んでたみたい。
大丈夫私はAランクアクトレス。予約は取れた、会うより先にサイトへ彼のプロフ情報をアップしなければ。それが私の使命だもの。
まずはプレイヤーネーム、ん? 何か変な名前ね、厨ニ病患者かしら?
センスないわー、でもそこがイイ! かも。
あ、ホッとしたら催してきた、トイレ行こう。
さて次は、身長が……、ダメだ寝るな! 世界に先駆けて彼の情報をアップするの! それが私の使命なんだから!!!
カチカチ、イヤー何でー!? マウスが効かないじゃない! 使えないわね、何よこんな物、壁に向けてとりゃー!
ガン! ガン!! バタっ。
壁に投げつけたマウスが彼女の側頭部目掛けて跳ね返り、彼女の意識を刈り取った。
明日22時に第2章1話目を投稿予定です。
第1話目を投稿した際に、ここまで皆様の評価を頂けるとは夢にも思っておりませんでした。多くのコメント・評価・ブックマークを頂きまして、本当にありがとうございます!感謝感激でございます。
不思議な物で、コメント・評価・ブックマークが増えれば増えるほど、もっと面白くもっとエロい話を書こうとやる気に満ち溢れて来ます。お陰様でジャンル別日間・週間1位になる事が出来ました。また、総合日間ランキングでは、現在は下がっておりますが一瞬だけ6位になっておりました。大変うれしく思っております。
しかし、しかし!!どうか私を一度だけでも総合日間1位に押し上げて頂きたい!!!何卒皆様、よろしくお願い致します。
そんな欲しがりな私ではありますが、今後も可能な限り1日1更新を続けて行けるよう頑張ってまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
また、活動報告の方でプレイ内容やシチュエーションのリクエストを受け付けておりますので、そちらも合わせてご覧下さい。
また明日より、よろしくお願い致します。
何回よろしくお願いするねんと思われているでしょうが、それも合わせてよろしくお願い致します!!!
何度もお願いした結果、それでも総合日間1位にはなれませんでした。