ネバエバ製作発表記者会見の裏側
初めまして、皆様。なのちと申します。WEB小説家をしております。
私は「小説家にならないか?」という小説投稿サイトで活動しておりまして、数年前に拙作を書籍化して頂いたのですが、晴れて今日この日を迎えた事、実に感無量でございます。
書籍化したら家のローンを返して、旅行して、定期預金をして……。
そんな取らぬ狸の皮算用ばかりしながら毎日執筆活動をしていた訳ですが、まさか本当に書籍化するなんて夢にも思っておらず、ましてやこのように実写映画の製作記者会見に出席するなど……、思ってもみませんでした。
思えば「ならないか?」の運営様より規約及びガイドラインに抵触しているという警告を受ける事、2回。
1回受ければある程度学習しそうなものですが、私は思うままに書き進めてしまい、アカウント停止の一歩手前になっておりました。
改稿に次ぐ改稿を行い、何とか運営様より問題部分の修正が行われたと認めて頂き、ホッとしたのが昨日の事のように思い出せます。
さて、今回の映像作品については大波監督よりご紹介があるかと思いますので、まず私からは御礼申し上げたいと思います。
いつも拙作を読んで下さっている「ならないか?」の読者様。そしてSNSで仲良くして頂いているフォロワーの皆様。
そして、連載初期より感想やアドバイスを下さったり、コラボ作品を共同発表したりと何かとお世話になっております先輩作家様。
この製作記者会見に出席するにあたり先輩作家様へお名前を出しても良いか確認したところ、丁重にお断りされた経緯がございますので、この場では控えさせて頂きたいと思います。
応援、そしてご指導頂きまして、本当にありがとうございます。ついに、拙作はこんなところまで来てしまいました。
今回の作品、「ネバーエンディングバッドエンドを乗り越えろ!」を執筆するにあたり……
コンコンコンッ
「ん? はい、どうぞ」
なのちは立ち上がり、ノックの音に答える。
「いやぁ、なのち先生。お久しぶりですね」
「大波監督、今日はお世話になります!
ちょうど今、記者会見で挨拶する内容を最終確認してたところですよ、いやぁ緊張で吐き気がしますよ……」
大波と呼ばれた男がなのちの隣へ歩み寄る。
「まぁまぁお座り下さいよ。
実はね、ちょっと会見の進行についてのご相談なんですがね」
「はぁ」
「主演のエミルちゃんと紗丹君のとこの社長がねぇ、流れを変更させてくれって言って来たんですわ」
「はぁ」
「先生は天野花江っていう昔いた女優、知ってます?」
「もちろん知ってますとも。
宮坂グループの御曹司と電撃結婚して引退した、あの女優さんですよね?」
「そうそう。その天野花江がね、この記者会見にサプライズ出演するって事に決まったんですわ」
「それはそれは……、何でまた?」
「詳しくは僕も知らないんだけどねぇ。
申し訳ないんですが、さっき練習されてた挨拶なんですが、今回はなしの方向でお願いしますよ」
「えっ!?」
「何かね、製作記者会見の中でね、主演の紗丹君と天野花江がプレイとかいうのをやるらしいんですわ」
「プレイ!? 何ですかそれ、放送出来るヤツですか!!?」
「もちろんそんな心配はいらないと思いますがね、まぁここは1つ頼みますよ。
ちょうどいいじゃないですか、吐き気がするほど嫌だったんでしょう?」
「いやいやいや、それは言葉の綾で……」
「まぁまぁ、じゃあまた後で」
大波監督はなのちの右肩をポンポンと叩き、控え室から出て行った。
1人残されたなのちは、すぐさまスマホを弄りSNSへ投稿した。
『何か分からんけど急展開キタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!!!!』
頑張れなのち!
負けるななのち!!
なのちの明日はどっちだ!!?
思い付いたので書いてすぐに投稿した。
後悔も反省もしないが、いつか改稿するかも知れない。
このたびはご迷惑をお掛けして申し訳ございませんでした。
そして、いつもありがとうございます!
今後とも、よろしくお願い致します。




