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第十五章 結婚

オリジナル:http://blogs.yahoo.co.jp/kome125

あの都会の悪夢から一ヶ月が経った。



急ピッチで都会の大洪水の、復旧作業が進められていたが、



その爪痕は深く、東横ビール本社でも、洪水時の復旧作業で忙しかった。



すると企画部の社内に、幼い女の子を連れた、年の頃は20代後半の女性が訪れた。



そう近藤が洪水で、女の子が激流に飲まれたいた時、



抱きかかえ、助けたその子の母であった。



女性は深々と頭を下げて、「こちらの男性社員方に、この子を助けて頂いた様で、



なんとお礼を申し上げて良いか、感謝のしようがありません」と、涙ぐんだ。



その時、書類を手にしていた近藤が、「良かったですね。



あの時はどうなるかと思いましたが」と、微笑んだ。



するとその女性は、何か不思議そうな顔をして、



急に何かを思い出す様な眼差しで、近藤に指を差した。



そして、「あ..あなた、私の事を覚えていませんか」と、尋ねると、



近藤は首を傾げて、「さー、記憶にありませんが」と、答えた。



その女性は、「わ..私が幼い時に、多摩川で遊んでいる最中、



川に転落して、あなたが助けてくれました。



私は幼いながらも、あなたの顔だけは、はっきり覚えています。



たしか智彦と、あなたの彼女らしき人が、



陸で走りながら追いかけ、名前を叫んでいて、



長い木の枝の様な物を川に伸ばして、それをあなたが掴んで、



難を逃れた記憶があります」。



その時、利奈が驚いて、「あ..あの子、名前は確か小百合ちゃん」と、答えると、



その女性は、「そうです。小百合です」と、答えた。



利奈、「そうよあれから、救急車を呼んだら、レスキュー隊が来て、



助けた女の子の名前を、レスキュー隊が尋ねたら、



泣きながら『さゆり』と、答えたフラッシュバックで今記憶が蘇ったの」と、驚いた。



小百合は、また深々と頭を下げて、「これも何かの縁でしょうか、



二度も私達の難を助けて頂いて、申し様が有りませんが、



このお礼は必ず致しますので、何分都内は今、壊滅状態で私達もまだ、



日頃の日常生活がままならない状態でして」と、



陳謝すると近藤が、「そんな気を使わなくてもいいですよ、



もう少し都内が落ち着いてから、お話致しましょう」と、答えると、



垣田が、「実はねこの近藤訓と加藤訓は、来月結婚式を控えているんだよ、



是非式に出て上げてくれないか、経費は私達が負担するから」と、願うと、



小百合は笑顔で、「はい、解りました。



二人を心から、祝福させて頂きます」と、承知してくれた。



その時、会社の社員は皆一斉に拍手した。



聖菜である利奈は、涙ぐんだのであった。



午後から利奈と近藤は、会社近くの品川埠頭に佇んでいた。



利奈は近藤に寄り添い、自分を思い返していた。



利奈、「こんなにも切ないのね、愛する者を失うと言う事は」と、呟いた。



近藤は利奈の背中に手を回し、「ああ、俺が毎日お前をベッドで、



強く抱きしめ眠るのは、まだあの時の蟠りがあるからだ。



帰って来てくれても、あの切なさは耐え難いものだ」と、海を見詰めて黄昏た。



利奈は近藤の顔を見て、「智彦の心臓をマッサージしている時、



ずっと前世の思い出と、生まれ変った現世の智彦の思い出が、蘇っていたの。



智彦はもっともっと、思い出を思い起こして、途方に暮れていたのね」。



近藤、「ああ、こうしてまたお前を、俺の腕の中にした事を、



神にそして仲間達に、聖菜に感謝するよ」と、



答えると利奈は、より一層切なさが増して行っのであった。



すると伊藤と保が訪れた。



二人を見るなり伊藤が、「さっき聖菜にメールしたら、ここに居ると聞いてね」。



保、「都内の仕事が掃ききれないよ、何処から手を付けていいか、



仕事は増えて嬉しいが、直しようがない」と、嘆いていた。



近藤、「まさか東京がこんな形で、壊滅状態になるなんてな」と、呟くと、



伊藤が、「東京は地震対策は万全だったが、



まさか大洪水で壊滅状態が訪れるとは、誰もが予想し得なかった。



そこら中で病院の自家発電や、店舗の電気類全てが麻痺だ。



鉄道の変電所の多くが、ダメージを受けていて、特に地下鉄は全面麻痺状態だ」。



保、「揺すられる事ばかり考えていたら、水ぶっ掛けられるとはな、



神様も根性が悪いぜ」と、ため息を付いた。



伊藤、「それはさて置き、聖菜は当分後に引きそうだな」と、答えると、



利奈は近藤の胸に頬をよせて、涙ぐんだ。



近藤、「向こうっ気は強い癖に、内面は弱くて困るよ」と、呆れると、



保は、「生まれ変ったら、もう少しその性格が直ると思ったのに、



現世でも引きずってきたか」と、語ると伊藤が、「その性格を直す為に、



また聖菜を神がこの世の中に、リベンジさせたのさ」。



近藤、「俺が相手では、いつまで経っても直りそうもないが」と、ため息を付いた。



すると伊藤、「智彦は大分改善した様だが、あの当時から比べると、



大分落ち着いて、この頃タバコも止めたって、長生きしないと、



姫が不憫でしょうがないのだろう」と、近藤に語ると、



保が、「姫が問題なんだよ、甘えん坊で」。



利奈はその時、近藤の温もりを感じて、強い安心感を得ていたのであった。



すると遠くの方で、黒いバックを抱えて、こちらを見ている男性が居た。



近藤はそれに気づき、利奈に見せない様に、利奈を抱きしめながら、



利奈ごと体の方向を変えた。



残念な事に、利奈はそんな近藤の、微妙な仕草を感じ取り、



近藤から離れて後ろを振り返ると、その男性を見てしまった利奈。



そう光秀であった。



光秀は咄嗟にこの場から、立ち去ろうとすると、



利奈は急に走り出し、光秀を追いかけて、それを見た光秀も逃げたが追い付かれ、



利奈は光秀の腕を後ろから掴むと、光秀が利奈に振り向いた瞬間、



利奈は光秀を拳で思いっきり、ぶっ飛ばした。



殴られた事でふらついた光秀を、逆の手でまたぶっ飛ばすと、



光秀はその場でうつ伏せになり、



「止めてくれ、止めてくれ」と、後頭部を両手で庇った。



利奈は光秀の頭を蹴ろうとしたが、



利奈は近藤に、



羽交い締めにされて近藤が、「もうよせ利奈、これ以上ボコボコにすると、



命に関わるから」と、なだめた。



その時、利奈は、「殺してやるこんな奴、人の心を弄んで、ノコノコまた現れて、



まだ付き纏うと言うなら、この世から消してやる」と、怒り心頭だった。



伊藤と保も、この場に遣って来て保が、「これか、利奈の元彼は」と、尋ねると、



伊藤が光秀に、「お前な、このお姫様の怖さをここで知らないと、



ノコノコまた姫の前に現れると、今度はあそこの海に浮かぶぞ」と、忠告すると、



とたんに怖気づいた光秀すると、



「こんな恐ろしい利奈見たのは、初めてだ」と、戦いた。



その時、利奈は足を伸ばして、跪いている光秀の後頭部に、かかとを落とした。



後頭部を両手で押さえて、転げ回る光秀。



まだ怒りが覚めやらぬ利奈。



そして光秀は必死に立ち上がり、バックを抱えて尻尾を巻いて、



逃げ去るのであった。



すると利奈は大人しくなった。



そして利奈の体を近藤は離した。



伊藤、「今、泣いてた姫が、今度は激怒かよ」と、呆れ返った。



保、「そこも生まれ変わって来ても、



まったく変わってないな」と、ため息を付いた。



近藤、「こうなるからあいつが今後、利奈に近づかない様、



睨みを利かして脅かして置いたのに、馬鹿な奴だな」と、嘆いた。



すると利奈が、「次はあの女よ」と、忠告した。



そして男性三人は、大きくため息を付いたのであった。



この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。

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