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第十四章 同感3

オリジナル:http://blogs.yahoo.co.jp/kome125

今日は朝から雨模様であった。



社内では企画部はデスクワークで、新しい製品のノーハウ作りで忙しかった。



味の面やパッケージのデザインやらで、社員達は社内を飛び回っていた。



すると石塚が携帯を見詰めて、何か首を傾げていた。



そして近くに居た、紗江を呼びとめ、「忙しい中済みません。



今日のニュースの話ですが、モスクワで11月猛暑で観測至上、



初めて38度を記録したと書いて有りますが、日本も11月始めで30度の気温は、



どうかしていますね」と、問い掛けると、



紗江は驚いて、「へ、モスクワで38度、ならば我が社のビールを、



モスクワに輸出すれば、売れるわよきっと」と、冗談を言うと、石塚と紗江は笑った。



その時だった、一瞬このフロアーの電源が全て切れて、直ぐ電気が来た。



その時、デスクトップを使用していたパソコンは、全て再起動が掛かった。



一瞬の出来事で、社内は騒然としたが直ぐに収まった。



近藤はその時、「雷が変電所に近づいたな」と、答えて自分のデスクのパソコンが、



再度立ち上がるのを待っていた。



隣で近藤のデスクで佇んでいた吉川が、「この時期大気が不安定ですから」と、



答えて近藤と企画相談に戻った。



利奈もやはり新製品の企画に取り組み、いつもは敬遠気味の恵美子と、



デザイン研究に没頭していた。



来年の夏もビール業界で、トップの位置に付けたいこの会社は、



新しい製品研究に余念は無かった。



午後に成り、昼食を惜しんで企画に没頭するスタッフ達は、



ライバル会社と言う、重い荷物を抱えて今年中に、来年の頭に成る商品を、



ライバル会社に間接的にではあるが、突きつけなければ、



上層部の風当たりはきつい物に成る為、



最善の努力は、尽くさなければ成らなかった。



近藤は自然と適切な判断を下し、デザイン部門の若手を企画部に呼んで、



現代っ子であるが為に、きつく当たらず、その若手の能力を、最大限に引き出す為、



褒め殺しも交え、こちら側がおべっかを使いながら、デザインを幾つか政策させて、



それを提出する様に支持していた。



近藤はもうすでに、この会社の中核に成っていた。



それを横目で見詰める利奈、それを感じていたが知らぬ振りして、



仕事に打ち込む近藤、その二人の姿を何気なく見る紗江、



全体の指揮を取る垣田、デザインをレーザープリンターで、紙に落としながら、



そんな近藤と利奈を見詰める恵美子、必死にパソコンで、



デザインをアルミ缶にイメージし、シュミレーションする吉川。



一丸となって当たるとは、まさにこの事と言える様であった。



するとまた急に、停電が起きた。



電気はダウン、すると数秒後また電気は供給されたのであった。



垣田は何気なく、「この季節は雷雲が多く発生するから、



電力会社も大変だ」と、言いながら頭を掻きながら、



企画書を読んでいた。



すると営業担当である為に、ここで遣る事が無い石塚が、



自分のデスクで、携帯の着信を受けた。



石塚、「はあ、どうしたって、は、



なに言ってるんですか、外ですか..」と、言いながら、



社内の窓の所に歩いて行き、外を眺めた。



その時、石塚は携帯を床に落としてしまった。



そして窓の外を見ながら、「た、大変だ」と、大きな声で叫んだ。



すると企画部全員、窓の方を見た。



そして石塚が、「おい、外が外が」と、大声で叫びながら、窓の外を指差した。



慌てて企画部全員、窓に詰め寄った。



窓の外を見ると、街全体が大洪水であった。



道路は完全に冠水していて、多くの道路の車は流されていた。



言葉を無くす社員達。



すると石塚は、「電話は山田からで、



車を降りて高いビルへ、逃げ込んだそうです」と、青ざめていた。



それを聞いて、呆然とする社員達であった。



その時いきなり、全ての電気供給がダウンした。



社内から道路を見ると、大量に水が流れ一階のフロアーまで、水が冠水していた。



社員達はどうする事も出来なかった。



携帯だけはまだ通じていたので、



営業で外に出ている社員の所に、皆電話を掛けていた。



この会社は品川に在る為に、海は近く水は溜まらずに、



海に流れるので社内に居れば、



水が一箇所に集中してしまう心配は無かったが、電気供給が来ない為に、



社内は騒然と成っていた。



携帯電話の機能に付いている、テレビ機能で社員達は各々ニュースを見ると、



東京に異常発生した積乱雲が、猛威を揮い、かつてなかったゲリラ豪雨が、



関東地方に襲って来たのであった。



雲が流れて来るのではなく、その場で発生しては雨を降らすと言う、



温暖化の影響の一つで、まだこの現象の、完全解明は出来ておらず、



気象庁も、今後の予測が付かなかった。



だが履ききれない水は、豪雨対策を施した設備の限界を超え、



瞬く間に都市機能を奪ってしまった。



そして携帯電話のテレビは使えるが、その元の放送局が支障を来した様で、



都内の離れ島以外の放送局は、中断されていた。



一つの放送局でヘリを飛ばし、中継が写ると、東京はまるで水没し掛けていた。



ビルの屋上で助けを待つ人々が映し出されると、社員達は成す術がなかった。



幸い外に出ていた社員全員、近くのビルに避難して無事だったが、



地下全般はどうなっているかは、皆予想の範囲を超えていた。



何も出来ない社員達は、ただ椅子に座って、水が引くのを待つしかなかった。


この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。

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