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第十三章 より戻し2

オリジナル:http://blogs.yahoo.co.jp/kome125

会社に到着した二人は、早速近藤に先程の出来事を伝えた。



同時に企画部のスタッフも聞いていた。



すると垣田が、「近藤君の前で言うのもなんだが、



そう言う女は自分の思い通りに成らないと、かんしゃくを起こすタイプで、



挙句の果ては、嫉妬と逆恨みだな」と、説いて腕を組んだ。



近藤、「俺に恨みが有るんです。



それは今も昔もそうだが、聖菜に靡いた事」。



紗江、「でも話を聞くと、勝手に元奥さんはチーフに、離婚届を突きつけた訳でしょ、



そして離婚して何故また、聖菜である利奈に嫉妬するのですか」と、疑問に思った。



吉川、「そこが勝手な奴の、屈折した理屈なんだ。



そう自分の言う事や行動は、絶対に正しいと思っている。



なので自分が命令する様に動かないと、怒って喧嘩になる。



自分が全てをコントロールして、人を動かしたいが、



理に適ってないし、言っている事が前と違うと、



仲間に哀訴を付かれて、はぶせにされる」。



近藤、「まさに当て嵌まるな奴は」と、頷いた。



恭子は、思い当たる節が有る様で、「居ました、学生時代に。



いつも自慢気で、自分が一番注目されて無いと、



かんしゃくを起こして、八つ当たりをして来るから、



周りは無視すると、やたら人に奢って上げたり、



自分の持ち物を人に上げたりすると、



今度はそれを糧に、人を従わせ様とするの。



例えば、『あんたにこの間、私のブランドバック上げたのだから、



私の言う事を聞いて』みたいな態度を、見せる知り合い」。



その話を聞いた利奈が、「まさにぴったり当て嵌まるよ恭子」と、頷いた。



すると山田が疑問に思い、「しかしチーフ若かりし頃、



つまり始めてその彰子さんと、知り合った時ですが、



そんな性格の女性を、好きになれた訳ですか」と、問い掛けると、



近藤は、「乗りは良かった。



ディスコで俺がナンパして、尚江よりも彰子の方が、



取っ付きが良かったからな」と、後悔していた。



紗江、「なるほど、よくある若気の至りで、不良だったチーフと彰子さんは、



ディスコで勢い付いて、そのまま付き合う様に、成って行った訳ですか」。



石塚、「でも次第に彰子さんの性格が露に成ると、



チーフは哀訴を付着く様になった」と、



語ると利奈は、「何度もその事で、私は彰子と喧嘩したの。



でも彰子は何時でも卑怯だった。



決して彰子は私に対して、『智彦の事が好きなのに、



手を出さないで』と言う、態度ではなく、



『智彦が好きならば、あんたが好きな男が居るから、



その男と三回デートしてくれたら、



智彦と二人だけで遊んでいいわ』と言われ、大喧嘩。



無論私は、『何様のつもりなの』と、怒ってね」。



近藤、「それを彰子と聖菜の二人だけで、言うならともかく、



俺を彰子の隣に置いて、聖菜にそう言う風に言うんだ」。



するとスタッフ一同、顔が強張り、



言う事は一つ、「うわ、最悪」と、呆れたのであった。



紗江、「それでは、周りから敬遠される訳ですね」と、ため息を付いて俯いた。



垣田だけは笑いながら、「近藤君、



ちょっとキュとしてみるか」と、近藤に問い掛けると、



近藤も笑いながら、「キュとね」と、答えた。



すると垣田、「お姫様はもう、頼もしい王子様の腕の中だ、



恐れる事は無くなったからな」と、語ると、



近藤は、「甘やかすばかりの、訳有り王子様ですが」と、答えた。



そして垣田と近藤は、笑ったのであった。



そして次の日の午後、利奈は一人で製品の広報活動に出掛けていた。



利奈は途中で何気なく、南青山の女神の店を訪ねた。



すると尚江が店の奥から出て来た。



そして尚江が、「あら眠れる森の美女は、今日はどんな御用かしら」と、からかうと、



利奈は怒って、「何言っているのよもう、



ちょっと話が有るの」と、カウンターの椅子に腰掛けた。



尚江は、「あら、王子様のキッスで、お目覚めに成られた様なのに、



今日はやけに不機嫌でいらっしゃるのね」と、



言うと利奈は、「もう、冗談はやめて」と、激怒した。



尚江は、利奈の横の椅子に腰掛、「悪い魔女の話でしょ」と、問い掛けると、



利奈は、「解っているじゃない」と、ふて腐れた。



尚江、「おとぎ話そのものね、美女は悪い魔女に、林檎を食べさせられ、



25年もの間、森に眠らされていた。



小人達はそれを惜しんで、眠りを解いてくれる、王子様を待ち侘びていた。



すると王子様が現れ、姫にキスをすると、姫は深い眠りから目覚めた」。



利奈、「その魔女がまた現れたのよ」と、怒ると、



尚江は、「それがどうかしたの」と、平然とした態度で、利奈に答えた。



利奈は、「なに考えているんだか、解らないの」と、カウンターに頬杖を付いた。



すると尚江は、「魔女はまた姫を、



手篭めに掛けようと、しているだけよ」と、答えると、



利奈は、「私に呪いを掛けるの」と、問い掛けた。



尚江は笑い、「掛けられるものなら、掛けて見るがいいわ。



逆に魔女を永遠の地獄に、落として上げる」と、言った。



利奈は、「どう言う事」と、問い掛けると、



尚江は、「私もね、伊達に占い師なんて、営んでないのよ。



私に取って聖菜の死は、耐え難いものだったの。



だから修行を積んだの、霊媒師のね。



悪霊は何も死んだ魂だけでは無いの、生きている魂だって同じ事。



彰子がまた何かを祭壇で祈り、聖菜に念を掛けたなら私はそれを、



振り払う力を付けたの、だから安心して。



私はね聖菜が蘇り、智彦と結婚させる為に、この店を開いたの。



無論結婚してからも、ここは続けるつもりよ。



智彦と聖菜の幸せを、一生ここで見届けるつもり。



そうよ聖菜、今考えた事に対しては、聖菜の結婚を見届けてから、



結ばれるつもりよ保と」。



利奈はその時、思いに更けた。



何気なく利奈は尚江に、「ねえ私、軽井沢のペンションに、



行った時の話だけど」と、



言い掛けると尚江が、「牧師さん」と、問い掛けた。



利奈、「牧師さんではなくて、は」と、言って何かに気づいた。



尚江はそれを見て、「そうよ、あそこのあるじは、



聖菜が行った教会の牧師さんよ。


そして聖霊も、あの牧師さんとの繋がりがあるの。



それはまた今度話す事にするわ。



軽井沢にね、訳が有る女が旅をすると、特別な女性だけは、



あそこに導かれるの、聖菜もその一人だった。



そして教会に行く様に仕向けられる。



教会にはもう聖霊となった、シスターが居るの。



特別な人でしか会えないわ。



そして心を見て貰い、正しい人生の方向を告げて貰うのよ」。



そんな尚江に利奈は、「私、心の結界を解いて貰ったの」。



尚江、「そうなる様に、聖菜の人生は導かれたの」。



利奈は、「誰に」と、問い掛けると、



尚江は、「仲間達よ」と、答えた。



利奈はその時、仲間達の顔が浮かんだ。



そして、「昨日ね、新宿を歩いていたら、



偶然伊藤君と、たもっちゃんに会ったの、



そうしたら、その姿をこそこそ彰子が、電柱の影で伺っていたの」。



尚江、「王子様が守ってくれるから、安心しなさい」と、告げた。



利奈は、「彰子、智彦とよりを戻したいのかな」と、意識した。


 

尚江は、「戻したいのでは無く、許せないの」。



利奈、「私に靡いた事」と、問うと、



尚江は、「仲間達が智彦を慕い、それに通ずる聖菜を囲った事。



彰子は蚊帳の外だった事、それに昔、廃人だった智彦は、彰子が命を繋げたのに、



もう一度、彰子が智彦とやり直したくても、智彦が靡かない事。



全て智彦のコントロール出来なくなった恨みよ」。



利奈、「つまり全て、智彦を今まで操って来れたのに、



私が現れた事で、智彦のコントロールが不能になったから、



私を智彦から離したい、だから私を狙っているのね」。



尚江、「そんな甘くないわ、今の彰子は。



聖菜がこの世に現れた事は、彰子にとっては、予想外だっただろうけど、



利奈が聖菜の生まれ変りだと、彰子が気づく前から智彦はすでにもう、



彰子から醒めていたの。



現に利奈には彼氏が居る事を、彰子は知っていた。



多分離婚してから、彰子は智彦の前に現れた時から、復縁を求めたけど、



頑なに智彦は拒んでいた。



智彦は利口な男。



最初の株の借金は、彰子自身が返したけど、



必ず歯止めが利かなくなり、智彦の金を当てにしてくると踏んだ智彦は、



絶対に復縁の要求を認めなかった。



すると次に彰子の性格からすると」そこで、話し終えた。



そして尚江は入り口の、ドアの窓を見詰めた。



何気なく利奈も入り口を見たが、変わった様子はない。



尚江は、「聖菜、もうお仕事の時間でしょ」と、問い掛けると、



利奈は店の時計に目を遣ると、ここに来て随分と、



時間が経過している事に気づいた。



そして覚束ぬ顔で、「じゃあまた来るから」と、



告げてこの店から出て行った。



その跡を着ける女性が居た。



それは彰子で有る事は、言うまでも無かった。





この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。

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