第十二章 再会4
オリジナル:http://blogs.yahoo.co.jp/kome125
居酒屋で聖菜の復活祝いを終えて、千鳥足で仲間達に支えられながら、
家路に向かっていた利奈。
利奈は酔っ払いながら、「皆んなごめんね、凄い久しぶりに皆んなに会ったから、
嬉しくなって呑み過ぎちゃって、あははは」と、ご機嫌であった。
そんな利奈が、切なく思えた仲間達であった。
聖菜の自宅に辿り着くと、近藤が利奈を支えて、「皆んな本当に今日は有難う、
また改めてこいつ一人で、個人的に謝りに行かせるから、
本当に皆んな今までこいつの事、
心残りで済まなかった」そう言って、近藤は頭を下げた。
すると拍手が沸いた。
そして利奈も酒に酔いながらも、「今までごめんね、長く長く待たせちゃったけど、
今度は皆んな寄りも、長く生きるつもりだから、
皆んなお爺ちゃん、お婆ちゃんになったら、
私が老人ホームを創って、皆んなの面倒みるからね」と、言って頭を下げた。
苦笑いの仲間達ではあったが、そんな聖菜の心の底からの愛情を、
嬉しく感じていたのだった。
家に帰ると居間に腰を据える二人に、母親はまだ起きていて、
台所で水を汲んで来て、利奈に渡すと、「有難う」と、答えて水を飲んだ。
飲み終えたコップを座卓に置くと、何気なく居間の北側の部屋を意識した利奈。
襖を開けると仏壇が置いてあり、そこには生前の聖菜の写真が飾られていた。
すると利奈は仏壇の所に歩いて行き、
自分の写真を眺めて、手を合わせて黙祷をした。
それを見た母親は、「あんた自分の位牌に手を合わせて、
どうなるって言うの」と、呆れていた。
すると利奈は、「神様に感謝しているの」と、答える利奈に、母親は微笑んだ。
近藤もそれを見て微笑んだ。
すると母親は近藤に、「この子が今、可愛くてしょうがないでしょ」と、問い掛けると、
近藤は照れくさそうに、「ええ、どうしても甘やかしてしまって、
会社の待遇を悪くしそうで、弱っています」と、答えると、
母親は、「彰子さんもそんな、不条理な別れ方をするなんて、
長年真面目に働いて来た、智彦君からそんな形で離れるなんて、
どう言う思いだったのか、私には理解が出来ないわね」と、嘆いていた。
近藤は俯きながら、「まあ、こいつの前で話すのもなんですが、
あいつはあいつなりに、俺に迷惑を掛けたくは無かったのでしょう。
丁度息子が大学進学で、学費もかさむし、
借金は利子を入れてですが、五百万に膨れ上がっていましてね。
どうにか知り合いを頼って、金融機関に宛がった様ですが、
一言俺に相談してくれれば、解決出来たとは思います。
何分あいつも強がりで、言い難かったのではないかと思います」と、語ると、
利奈が、「昔からあの子はそうなの、中学の時から粋がるけど、
へのツッパリで私が高校の時、
『あんな恐ろしい男と、今後付き合なら絶交よ』って言ったら、
落ち込んで口利かなくなったの」。
すると母は、呆れながら、「馬鹿だねあんたは、その男と恋に落ちて、
今この現状があるんだよまったく」と、怒った。
それを聞いて利奈は、自省して、「そうだった」と、顔を下に落とした。
近藤は笑いながら、「どちらも同じ様だと思いますが」と、呆れた。
そして二人は聖菜の部屋に行き、今日一日を終えようとしていた。
聖菜はもうダウンで、洋服を着たままベッドに寝転がった。
それを見た近藤は仕方なく、利奈の持って来たバッグから、
利奈のパジャマを出し、「しょうがないな」と、呆れながら、
ベッドの上の利奈の服を、脱がしていた。
下着姿にした利奈に、パジャマを着せようとすると、
利奈は目を開け、「抱いて、抱いて」と、せがんだ。
近藤は更に呆れ顔で、「駄目だよ聖菜、そんなに酔っ払ってしまってわ」と、答えると、
利奈は左手の、人差し指を噛みながら、「せっかく脱がしたのに」と、悔やんだ。
近藤はその時、
利奈にパジャマを着せながら、「今日は皆んなに会えただけでも、満足だろ」と、
答えてパジャマを着せ終えると、部屋の明かりを消した。
そして近藤は、利奈を抱きしめると利奈は、「懐かしい香りのお布団」と、答えた。
そんな利奈が、強烈に愛しく思えた近藤は、利奈を強く抱きしめるのであった。
すると利奈は、「暖かい暖かいよ、私本当は知っているの、
あの仏壇の部屋に寝かされ、私を温めていてくれた智彦の事を、
天国に行く前に見ていたの、それで強く誓ったの女神に、
そうしたら『女神は復刻を図りなさい』と言われて、
またこの世に命を宿したの、だって死んで暖めて貰うよりも、
こうして生きて智彦に、暖めて貰える法がいいもんね」と、
言って眠りに落ちて行った。
近藤は堪らなくなり、「もう放さない、放すもんか」と、呟いて、
近藤も眠りに、落ちて行ったのであった。
この時、二人の愛は永遠のものに、成ったのである。
この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。




