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第十二章 再会3

オリジナル:http://blogs.yahoo.co.jp/kome125

やはり石川は、今でも仲間内の連絡網で、



事情を電話で仲間に伝えていた。



この日が来るのを皆信じていた様で、



普通ではありえない事ではあったが、



皆仲間達は、心の片隅で信じていたのであった。



仲間内は様々な思いを胸に、何が有ろうと今日は、大勢の仲間達が、



あの居酒屋に、駆け付けてくれる事になったのであった。



夜になりすっかり外は暗くなり、近藤と利奈は先程の利奈の自宅から、



居酒屋へと足を運ぶのであった。



そう 一番顔を仲間に会わせ辛いのは、近藤の方で、



あの自分が廃人に成った姿を、



仲間に晒し心配を掛けて来た思いに、それを後悔する様であった。



そして居酒屋の軒先に、二人は佇むと近藤は大きく息を吸って吐いた。



そして居酒屋の格子戸を開けた。



先に近藤が入ると、仲間達は皆、「おお」と、声を上げた。



照れくさいか近藤は、面と向かって仲間達を見れなかった。



そして後ろの首筋を、手でさすりながら、「皆んな来てくれて有難う、



そして改めてあの時の俺が、皆んなに多大迷惑を駆けた事も含めてすまん」と、



深々と頭を下げて、「今日この日を、皆んなが心の片隅で、



待ち侘びていたと思う、聖菜は約束通り身は変えたが、



魂はまったくあの当時と変わらず、皆んなの事も覚えている。



そして愛している。



だから暖かく迎えて上げてやってくれ」そう言って、利奈を店の中に招いた。



するとゆっくりと、店内に足を踏み入れる利奈は、



皆んなの顔を一人一人見て、店内を見回した。



そして、「確かにここよ、私が見たフラッシュバックは」と、呟いて、



急にまたここで、フラッシュバックが起きた。



するとカウンターに座っている仲間達から、名前を順番に言った。



利奈、「桑本 浩二君、めぐちゃん、石井の健ちゃん、



辰巳君、美紀ちゃん、その彼氏の伊藤くん、お酒が飲めない、橘 洋介君、



たもっちゃん、精ちゃん、伊予さん、真君、洋子さん、香苗さん



ゆっこ、みーちゃん、芳江さん、幸田君、忍さん、美佐子おばさん、



真二君、レナちゃん、しーちゃん、邦夫君、恵ちゃん、輝くん、



石川 良ちゃん、智彦」。



その瞬間だった。



皆んな手を叩き歓声が上がると、皆んな抱き合った。



そして一斉に皆んなが、「お帰り聖菜」と、称えてくれたのであった。



皆その時涙し、利奈を抱きしめて行った。



その時、近藤も称えられ、近藤は涙したのであった。



するとテーブルが中央に固められ、厨房からはお惣菜が複数出て来た。



そこに特別質の良い椅子が置かれ、利奈はそこに座らされた。



皆、利奈の手を取り頬に当てて泣いていた。



そしてあの時の、フラッシュバックの様に、利奈を団扇で扇いでくれた。



各テーブルには、生ビールが並べられ、乾杯の準備が整った。



そして石川が、「カンパーイ」と、音頭を取ると皆涙目の中、



ビールが喉に、凍みたのであった。



そんな利奈は、瞼に涙を浮かばせた。



すると利奈は、「皆んなごめんね、ずっとずっと、



私を心の片隅で待っていてくれた。



だからこうしてまた、私はここに戻ってこれたの。



それは皆んなの心が一つに成って、願いを込めてくれたから、



私はこうして、生まれ変れる事が出来たの。



智彦には途轍もない孤独を、味合わせてしまった。


その分私は、毎夜智彦が暖めてくれる体を、自分自身がこれから、



大事にして行きたいと思ってる。



聞いたの、私が死んで直ぐの智彦の事を、



今は胸が張り裂けそうな、思いでいっぱいなの。



そして皆んなにも、私の事では多大な迷惑をかけてごめんなさい。



人生を変えてしまった、尚江と彰子にもこの事で、



これから償わなければ、成らないと思ってる。



それと皆んなにも、辛い思いをさせた事も、



償わなければ、成らないと思っているの。



変な話をしちゃうけど、私が聖菜の生まれ変りだと気づいた時から、



私は雨の日の夜は、出歩かない事にしているの。



私は生まれ変って来て、こんなにも自分自身、身を案じた事はなかった。



でもこれからは、自分の為だけではなく、皆の為に自分の体を、



大切にして行きたいと、思っているの。



それは智彦の為、そしてこうして皆が称えてくれている為にも、



大切にしなければ、ならないと思っているの。



有難う皆んな、そしてこれか皆んなに、私は償って行きます。



リベンジをして来た 猪原 聖菜は、これからは皆んなの幸せを祈ります」。



言い終えると、皆んなは万感の思いであった。



現実に起きた復刻をかみ締め、思いに更ける仲間達の姿が、そこには在った。



そして皆な、願いは必ず叶うと信じた。



利奈は今までの、経緯を仲間達に話していた。



驚く仲間達ではあったが、この世に戻ってきてくれた事に、



それ以上利奈に、求める物は無かった。



世も更けて、利奈の酔いもピークに達していた頃、



仲間の誰かが携帯電話で事情を話し、聖菜の幼馴染を呼んだ。



すると血相を変えて、この居酒屋に飛び込んで来た。



それは小学校から中学の時の同級生、大下 弘江であった。



弘江は酔っ払っている、



利奈を見るなり激怒して、「あんたが生まれ変って来た、聖菜なの」と、



問い掛けると、利奈は笑いながら、「あれー、弘じゃん、



どうしたのこんな夜中に、あはははは」と、へべれけになりながら答えると、



弘江は利奈を張り倒そうとして、手を上げた瞬間、



それを周りが腕を掴んで止めた。



弘江はそんな利奈を見て、顔が強張り、「いい気なもんねあんたは、



どれだけ皆んなが、あんたの死を惜しんだか解っているの」と、激怒した。



その時利奈は、フラフラ立ち上がると、皆んなは利奈を支えて、



芳江が、「ちょっと立ち上がるんじゃないの、



転んでまた頭を強くぶつけたら、どうするの」と、言いながら強制的に、



利奈を椅子に座らせた。



利奈はへらへら笑いながら、「なんで怒っているの、



私あんたに何かした」と、弘江に問い掛けると、



弘江は、「ぶっ飛ばしてやる」と、拳を握った。



その時、真二が、「止めろって、せっかく傷一つ無い体で、



戻って来たのだから、傷を付けないでくれ」と、願った。



すると美紀が、「殴って倒れて、頭を打って意識不明にでもなったら、



もう二度とこの世へは、戻って来れなくなるから止めて」と、激怒した。



弘江は、「一発殴ったくらいで、死にはしないわよ」と、言い放った。


利奈も酔っ払いながら怒って、「なによ、私が復活して来た事が、



そんなに気に入らない訳、いいわよ遣って遣ろうじゃない」と、



ふらふらまた、立ち上がろうとすると、また周りは止めて、



強制的に利奈を椅子に座らせた。



すると弘江は急に泣き出し、「あんたが死んでから、



どれだけ皆んなが辛い思いをしたか、死んでしまったあんたには、



解りはしないわよ。



『生まれ変ってくるから』なんて、言い残してこの世から消えて、



皆んな悔やんで智彦は、廃人になっちゃうし、尚江は姿を晦ますし、



私はもうどうしていいか、解らなくなった」と、利奈に訴えた。



その時、利奈はふて腐れながら、「だって私、自殺した訳ではないもん。



車が向こうから、ぶつかって来たんだもん、仕方がないでしょ」と、



言うと、弘江は更に怒りが増した様で、「なによあんた、



智彦の気持ちなんて、解りはしないでしょ、



酒飲んでいい気になって、あの時の智彦の姿を見せて上げたいわよ」と、激怒すると、



周りは弘江をなだめていた。



その姿を見ていた、美佐子おばさんが呆れて、「弘江は間の悪い時に来たね、



さっき子の子は、謝罪の言葉を述べていたのに、



でもねあんたも当時、見ていただろうが、



今度は死体を暖めているのでは無く、生きている聖菜を夜暖めると、



聖菜は、『とても暖かいよ、有難う温もりを与えてくれて』と、毎晩言うんだよ」。



それを聞いた弘江は、急に大人しくなり、「解ればいいよ、ただ私はあんたに、



少しでもあの時の、智彦の気持ちが伝われば、



それでいい」と、言って帰って行った。



仲間達はその時、俯いた。



すると利奈はまたふらふらと、立ち上がりそれを見た仲間達は、



利奈を支えて居酒屋の、格子戸を開けると、



利奈は微笑みながらおどけて、



弘江に向かって、「また一緒に、銭湯行こうねー」と、叫ぶと



弘江は振り向いて、微笑んで去って行ったのであった。



すると美佐子おばさんが、「この子は生まれ変っても、



性格は変わらないね」と、呆れたのであった。



そんな美佐子おばさんに、仲間達は微笑んだのであった。






この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。

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