第九章 衝撃2
オリジナル:http://blogs.yahoo.co.jp/kome125
会社を終えて、光秀に事情を携帯にて伝えた利奈は、
同じ会社の企画部の社員から、落ち着いて今後の行く末について、
話をする様にと念を押され、と或る都内のファミレスで、
人目に付かない角に席を置いて、二人は座っていた。
テーブルには、アイスコーヒー 二つと、手紙が置かれていた。
光秀は俯き、黙り込んでいた。
利奈も俯き加減で、光秀に切り出した。
利奈、「私、そんな大金出せないよ」と、声を掛けると、
光秀は体を震わせて、「そ..そんな事をするとは、
思わなかった」と、声も震わせていた。
利奈、「事実なのね」と、問いかけると、
光秀は、「最初は軽はずみだった、大幅に減給されてから、
パチンコで補おうとしたら、ボロ負けだった。
生活費が足りなくなり、利奈にも言えず、少しならと街金融で二、三万借りて、
次の月にきっちり返した。
でも、車のローンの未払いが続くと、督促状が車屋から届き、
焦ってまた街金融から金を借り様と、自動借り入れ店の前を訪れると、
慶子と偶然ばったり出くわした。
慶子は事情を聞いて来た。
その次の日に、少しならと金を貸してくれた。
その内彼女は、俺があの会社にとっては、重要な存在だからと、
給料とは別に、報酬の様に俺の口座に、金を振り込み続けたんだ」。
利奈、「体の関係もあったの」と、聞くと顔を伏せる光秀であった。
それを見た利奈は、頬から涙が伝ったのであった。
利奈は瞳に涙を溜めながら、「ねえ、貯蓄の三百万て、
慶子さんが振り込んだ額でしょ」と、涙声で答えると、
光秀は急に顔を上げて、「あくまでも報酬だと思った。
そう言う風な口調で言われたから」。
それを聞いた利奈は呆れて、「馬鹿じゃないの、
慶子さんは、気軽に金を豊富に光秀の口座に、
振り込んで来て、言い寄って来たのでしょ。
何が目的か、判断出来ない訳が無いじゃない」と、
言い放つと光秀は俯き、「上手く行くと思ってた。
最初は怖かったけど、だんだん俺の今までの会社の、業績を称えられると、
俺は報酬として貰って、当たり前だと感じて来た」。
利奈、「慶子さんの態度に対して、光秀は疑いを持たなかったの。
肉体関係まで発展していたのに、私と婚約を約束して置いて、
光秀はどう言う気持ちだったの」と、激怒した。
光秀は、また顔を上げて、「まさか慶子が、俺に黙ってお前に手紙を渡すとは、
思いもしなかった。
第一お前の事は、慶子には話してない」と、言うと利奈は、「話さなくたって、
慶子さんは光秀の会社で私と、メールのやり取りを、
している姿を見ているはずよ。
私に内緒で仕事中、ホテルに行った時にでも、
光秀がこの暑い最中、二人で街を歩けば汗ばむわ、その時に光秀が、
シャワーを浴びている最中に、光秀の携帯を調べて、
幾度と無く私とのメールのやり取りの中で、
東横ビールに勤めている社員だと言う事は、掴めるはずでしょ。
それだけでは無いわ、この手紙に私と光秀が、婚約している事まで知っている。
私どうして解ったか、何となく掴めるの。
慶子さんという人は、光秀の素性を探偵に探らせたのよきっと、何故だか解る。
そうでなければ、私が今日会社での営業先に、
その慶子さんが佇める訳がないじゃない。
ずっとずっと私を見張っていた。
慶子さんは光秀が欲しくて、
私をずっと前から、マークしていたのよ」と、怒り散らすと、
光秀は言葉を無くした。
それを見た利奈は、「私のこの薬指に嵌めているリング、
これは慶子さんからの、プレゼントの様な物ね」と、光秀の前に翳して見せた。
光秀は顔を伏せながら、「それは俺が選んだリングだ」と、答えると、
利奈は静かに、「お金は誰の物なの」と、聞くと、
光秀は躊躇いながら、「俺が慶子に全額金を返せば、
俺がそのリングの代金を、払った事になる」と、答えた。
利奈は穏やかに、「返せる宛てはあるの、千五百万飛んで2万5千円を」。
光秀は答える事が出来なかった。
今の光秀には弁明の余地は無い。
利奈、「私と結婚してからは、慶子さんに生活費を養って貰おうと、
本気で考えたいた様ね」と、呟くと、
光秀は必死な態度で、「それで上手く行くと思っていた。
俺は妻に迎えるのは利奈、そう思っていた。
彼女はただの遊びで、本妻は利奈と決めていたんだ」。
そんな理不尽な光秀に利奈は、怒りが最高に達していた。
そして、「両方の女の心を、今まで持て遊んで来た、単なるろくでなしじゃない。
慶子さんだって、そんなあんたの性格を知っていた。
あんたはあの会社にとっては、技術的には優秀な社員。
だけどあんたの性格は単純だと知った上で、
簡単にあんたに脅しを掛ければ、靡くと思って、あんたを今まで嵌めて来た。
慶子さんに取っては、幾ら業績が悪い会社に成ったとしても、
千五百万なら痛くは無いはずよ。
そうよ慶子さんはあんたを、金の力で奪ったのよ。
慶子さんあんたの優しさが、欲しくなった。
そして体も同じ様に、慶子さんは欲しがった。
そこで企んだ、金であんたを嵌めれば、無条件であんたを私から奪えると。
見事に受注に嵌り、もうあんたは、取り返しが付かなくなってしまった。
そうよ私も嵌めたれた、間接的にでは有るけど。
この手紙の内容の中に、遠回しに光秀の借金を、
あなたが宛がってくれたら、考えて上げてもいいと言う、内容が施されているわ。
そうよ金であんたを慶子さんに、私は奪われてしまったの」。
そう言って立ち上がり、薬指のリングを外して、光秀に投げ付けた。
そして利奈は、「せめてもの償いに、ここの代金は払ってよ、
もうあんたの顔なんか、永遠に見たくない。
私の体だけ欲しくて、付き合っていた様なものね。
都合のいい女それは、両方の女よ。
あんたにとっては、私は体と身の回りの世話で、
慶子さんは金と体だったのよ、それで何もかも、うまく行くと思っていた。
脆くも今日それが崩れ去ったわね、さようなら、
もう終わりよ、この悪魔が」と、言って、
この場を離れたのであった。
この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。




