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第一章 理解不能2

オリジナル:http://blogs.yahoo.co.jp/kome125

会社では新しい企画が、持ち上がっていた。



朝から部長がその企画を、社員に説明していた。



部長、「我が東横ビールでは、春季に向けて発泡酒そして、



生ビールの新しい製品を作りたい。



従い喉ごし企画として、生ビールの新たな改革をして行きたい所で、



企画を進めて行きたいと思いますが」と、



話は三十分程度続いた。



そしてリラクゼーションルームで、社員達が集まり相談である。



男性社員の企画担当、吉川 孝之が、「改革ねぇ、テレビコマーシャルの、



触れ込み見たいな事を言われてもな」と、塞ぎ込んで首を傾げた。



女性社員の伊川 恵美子は、「大分規格外で色々と、味を試験的に試して見ましたが、



今の時代はオーソドックスな味を、



ユーザーは求めてしまいがちです」と、嘆いた。



すると皆、頭を抱えた。



利奈、「キャッチフレーズと、



実際出した時のユーザーの反応はずれますね」と、答えると、



別の男性社員の、年配の垣田 智久が、「ビールの喉ごしは、



二杯目のビールから、ユーザーは味を判断するので、



テストは難しいな」と、腕を組んだ。



転勤して来た、近藤 智彦がここにやって来て、「意外と復刻版が受けるのですよ、



味は改良を重ねていて、現代ではまろやかに成っていますが、



創業当時の味でテストすると、意外と受けがいい、皮肉ですがね..」と、悩んでいた。



すると皆、頷いてしまった。



何気なく吉川が、「近藤さんは、あちらではどんな役割を、



していたのですか」と、尋ねると。 



近藤、「東横ビールの札幌支社で、麦芽の発酵成分などの研究に、



携わっていました。



その前は横浜のビール工場で、品質管理を任されていました」と、告げると、



女性社員の伊川 恵美子が突然、「結婚していらっしゃるのですか」と、問い掛けると、



周りは呆れて、「オイオイ」と、非難した。



近藤は頭を掻きながら、「いや、去年離婚してね、子供はもう二十歳です。



東京の大学に通っているんだ。



僕が息子の所に転がりこんだ形になったよ。



何しろ転勤が突然決まったものだから、住む場所もこれから決めようと思っている」。



恵美子は指を組んで、「チャンス、私も今彼氏がいないの、



背も高くてカッコいいし」と、微笑むと、



近藤は照れながら、「僕はもう中年のオジサンだよ、



どう見ても息子と年齢が近い子と、お付き合いしたら、



息子から敬遠されるよ」と、遠慮した。



利奈、「どう考えても、街を一緒に歩けば、危ない関係ね」と、呆れて言うと、



皆んなは大笑いであった。



恵美子、「でも45でも、25の私と結婚しても、



おかしくないでしょ今の世の中」と、意味有り気に答えると、



恵美子は強引に、近藤と腕を組んだ。



皆な非難して吉川が、「それは、何目的なのかな」と、問い掛けると、



利奈、「お金目的と寂しい時に、



何でも聞いてくれる甘え目的」と、中傷すると、



恵美子は怒って、「酷い、私そんなに都合のいい女に見えるの」と、訴えた。



その時、社員達は首を立てに振った。



恵美子は更に怒りが増すと、「いいわよ、最初に私が唾つけてやる」と、開き直った。



近藤、「この頃の若い女の子は、昔の男子と言う事が逆だね」と、呆れると、



利奈、「逆セクハラされますから、近藤さん気おつけて下さい」と、促した。



社員達はその時、苦笑いだった。



午後からは営業と、転勤して来た事の報告で、



関連会社達の挨拶周りを、する事に成った近藤であった。

そして近藤と利奈は、営業車に乗り込んだ。



利奈が運転で、取引先に向かった。



運転しながら社内で利奈が、隣の近藤に話し掛けていた。



利奈が、「中年離婚ですか」と、徐に問い掛けると。



近藤は、「家に、こもれる様な女ではなくてね。



これでも20年も持っていただけ、不思議なくらいだよ」と、嘆いた。



利奈、「へー」と、軽く返事をした。



そして遠征して、横浜のビール工場を尋ねた二人は、工場長に挨拶をして、



近藤は握手を交わしていた。



工場長、「近藤さんも、関東と北海道の往復では大変だ」。



近藤、「本社は初めてでして、急な転勤で何も準備出来なくて」と、頭を掻いた。



工場長、「今まで研究だけに、携わって来たのでしょ、



企画は初めて携わる仕事でしょ、慣れないでしょうね」と、同情した。



近藤、「参りましたよ、命令される側から命令する立場でしょ、



成績が悪くてこの年でリストラされたら、



行く所が有りませんよ」と、愚痴を零した。



工場長、「大丈夫ですよ、また研究室に戻されるだけですから」と、案じた。



近藤、「そう願いたいですね」と、笑うと、



工場長も笑ったのであった。



そして近藤と利奈は車に戻って、本社に車を走らせたのであった。



道中渋滞の中、利奈は急に白黒の画像が頭に浮かぶ。



パッパッと一瞬浮かんで消えた。



昨晩の夢の様に。



こめかみを人差し指で押さえる利奈に、近藤が声を掛けた。



近藤、「頭痛」と、問い掛けると、



利奈は、「いや、何でも有りません」と、否定した。



近藤は、「そう」と、何気なく呟き、企画書を助手席で確認していた。



利奈は心の中で(なんだろう?)と、得体の知れない記憶に、戸惑ったのであった。



企画書を読みながら近藤が、「そう言えば、本社に山口君と言う、



僕と同じ年の男性社員が居たはずだけど、転勤したのかな」と、聞かれると。



利奈は、「あ、その人でしたら、大阪の支社に昨年転勤になりました。



我々企画部でも、頼りがいのある人でしたが」と、賛美すると、



近藤は、「そうか、奴は大阪にね」と、悔やむ様だった。



利奈、「この頃、更に人の入れ替わりが激しくて、



中途採用も多く見受けられます」と、答えると、



近藤は呆れて、「どこもそうだね」と、ため息を付いた。



本社の地下駐車場に戻ると、車を離れようとした瞬間、



利奈はまた得たいの知らない画像が、頭に走った。



パッと点いては消え、また点いては消え、そして収まった。



利奈はまた、こめかみを押さえた。



それを見た近藤が、「それは真剣に、頭痛だね」と、問いかけると。



利奈は必死に、「違うんです。



何か変な記憶が、脳裏に走るのです」と、理解を求めた。



説明の付かない利奈を尻目に、本社に戻る近藤だった。




この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。

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