お婆さんの夢2
「わしはマイクとジャネットに声をかけてから急いで山へ行った。そしてそなたを見つけ、この家に運んだんじゃ。」
カレンお婆は、そこまで言うと水を飲んだ。
「わしの話はここまでじゃ。」
「さて、紫音殿。聞かせてもらえまいか?そなたは何者じゃ?神様と呼ぶべきお方なのか?」
三人は紫音を見た。
彼らの心が風のようなものを感じた時、紫音は彼らのすべてを見ていた。
そこにはやましい所はなく、純粋だった。
紫音は全てを話そうと決めた。
「私は、神様などという者ではありませんが、特別な力があります。」
そう言ってから紫音は、自分は死ぬことなく、この姿のまま、時代を越えて生きている事を説明した。
「しかし、私はお腹も空きますし、逞しい男の人を見れば憧れます。女ですから子供を産みたいとも思います。そんな普通の人間です」
しばらく沈黙が続き、マイクとジャネットは驚いていた。
「神様ではない、か・・・」
カレンお婆が口を開いた。
「まぁ、ええわい。この話はひとまず考えんことにしよう。で、これからじゃが、紫音殿どうするおつもりじゃ?」
「良ければ、暫くここ居させてに頂きたいと思っています。私に何かする事があれば、向こうからやって来ます。いつもそうでした。」
「それはかまわん。大歓迎じゃ。」
「それと、よび方も紫音とよんでください。普通に接して欲しいのです。」
「そうかえ。わかった。そなたを、普通の女の子として扱うことにしようかの。」
「有難うございます。」
「お前達も、今の話を聞いて驚いたじゃろうが、新しい兄弟が増えたと思って、仲ようするがええ。」