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96 最終決戦 13 VSディベルタ 3

「何だそれは?」


「さっき言ったでしょ、アンタを倒す最終手段よ」


 全身武装している香弥がディベルタの問いに答える。

 右腕はチェーンソー、左腕はレーザー銃、両足は強化されたブーツに刃がついたもの、とにかく全部乗せの特盛強化と言える武装だった。


『香弥さん良い? 腕や足など一、二ヶ所を武装して戦うなら特に問題ないけど、今みたいに全身を武装するのは以前の香弥さんなら絶対にできなかった事よ、スキルの強化でさらに頑丈な身体になったからやっとできるようになったけどそれでも身体への負担は全く予想できないわ、だから使ったら絶対に相手を倒さなきゃダメよ』


『先輩の言う通りです、私のスキルで身体への負担が最小限になるように限界まで調整しましたけど、それでもぶっつけ本番になってしまいましたから、短期決戦でお願いします』


 成海と桃花が香弥に警告する。


「了解、そう言うわけだから、さっさと決めるよ!!」


 香弥は背中に装備したジェットウィングをジェット噴射させて一瞬でディベルタとの距離を詰めて右腕のチェーンソーで切り掛かる。


「ぐっ」


 ディベルタは躱すがすかさず左腕のレーザー銃で攻撃しディベルタが躱せば両足を振り回して刃で切り掛かりチェーンソーで切り掛かって連続攻撃を仕掛ける。


「ぬうっ!!」


 香弥の連続攻撃にディベルタは攻撃の隙すら与えられずに躱す事しかできなくなっているがそれでも香弥の攻撃がヒットして徐々にディベルタを追い詰めていく。


「くっ、攻撃ができない」


「これで終わらせる!!」


 香弥はジェットウィングで空を飛び右腕のチェーンソー以外の武装を解除する。


「集まれ!!」


 チェーンソーを前にかざすとそこから磁力が発生して解除した武器がチェーンソーに集まり、さらにディベルタとの攻防で砕かれて地面に大量に転がっている武器も集まっていき巨大な手の形になる。


「おりゃー!!」


 巨大な手が握り拳となって振り下ろされディベルタに向かう。


「くっ!!」


 ディベルタは風と雷で攻撃するがあまりにも大きい拳のため全く効かずにそのままディベルタに直撃するがディベルタは拳を受け止める。


「ぐっ!! こんなもので、私が」

 

「押しつぶせー!!!」


「ぐっ、ぐあああああー!!!」


 香弥が気合で押し込んだ事で巨大な拳がディベルタに直撃して激しい衝撃が響く。

 衝撃が治まるとその場には巨大なクレーターができていた。


「はあ、はあ」


 全ての力を出し切ったのかクレーターの中心で香弥は倒れている。


「ふー、ふー」


「嘘でしょ」


 香弥は苦笑しながら立っているディベルタを見る。

 

「こんなもので、私が」


 立ってはいるがそれでも香弥の全力の一撃をもろにくらったので立っているのがやっとな状態であるが

それでも彼女を動かしているのは敵を倒すというディベルタの執念だった。


「私が、こんな、ところで」


 ディベルタが香弥に近づこうとした瞬間。


 ドスッ。 


「がはっ!!」


 ディベルタの背後を八波の剣が貫くのだった。






 



 


 

読んでいただきありがとうございます。


激しい戦いです。

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