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92 最終決戦 9 VSキリエイト 3

「ぐあああああー!!!」


 真由の抜刀を受け止めたはずのキリエイトの全身が切り刻まれる。


「な、何故だー!?」


「あなたの目に私が抜刀で一閃したと見えたならそれは私が()()()()()()姿です」


 キリエイトの疑問に真由は淡々と答える。


「私のスキルは『超加速』ただ速く動く事ができるスキルですが、強化した事でより速く動く事ができるようになりました、まあその間、副作用で足に物凄い痛みが来ましたが」


「超、加速・・・・・・」


 切り刻まれながらキリエイトは真由を見る。


「ええ、あまりにも速く動けたのであなたが攻撃を受け止めても、()()()()()()()には何も抵抗できずに切られているのですよ」


「それ以前、まさか」


「おそらくあなたが思っている通りですよ、あなたが私の最後の攻撃しか見えていなかったのなら、それ以前の攻撃は全てあなたに当たっていた事になります、あまりにも速く切られたから身体が反応するのが遅れただけでしょう」


「バカな、あの一瞬でこれだけの攻撃を」

 

 真由の説明に驚愕してもキリエイトはなおも切り刻まれている。


「そうですね、私自身、百を超えたあたりで数えるのをやめましたので、どれくらい切ったのかわかりませんね」


「百、だと? あの一瞬で」


 真由の言葉に驚愕したキリエイトはその後も切り刻まれて最後の一太刀が入ったのか斬撃の嵐は止みキリエイトはその場に倒れる。


「ぐっ」


 キリエイトは真由を見る。


『言ってもあなたには理解できない』


「そうか、そういう事か」


 紗耶香の言葉を思い返してキリエイトは理解する。


「こいつ、だったのか、あいつが刀一本で戦っていた理由は、なるほど、こいつの戦いを間近で見て魅了されたんだな、確かにこんな凄い刀の使い手を見たら、憧れるのも、当然か」


 紗耶香の言葉に納得したキリエイトは清々しい気分になる。


「確か真由と紗耶香だったな、見事だ」


 そう言ってキリエイトは消滅した。


「戻りましょう」


「うん」


 真由は紗耶香を立たせるのだった。


 真由、紗耶香VSキリエイト 勝者真由、紗耶香。

 

 


 

読んでいただきありがとうございます。


キリエイト戦決着しました。

知らないうちに何度も切られて遅れてその痛みがやって来るって、普通に怖いですね。

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