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86 最終決戦 3

『ガアアアアアー!!!』


「甘い!!」


 タイプAが咆哮を上げて突進して来るが楓が巨大な城壁を出して正面から受け止める。


「今だ!! 打てー!!」


「こっちも続くよ!!」


 楓とミシェルの声で少女達は一斉射撃をする。


『グルル』


 しかしタイプAにはまるでダメージが入っていない様子だった。

 タイプAが口にエネルギーを集中させる。


「大きいのが来るわ!!」


「防ぐ、いや、相殺させる!!」


 先程のように壁を生み出そうとしたが考えを変えて壁を砲弾の形にしてエネルギーを集中させて放つ。

 お互いに放ったエネルギー砲がぶつかり相殺し合う。


「かなりの威力を込めたのに相殺、普通に壁で受けてたら危なかった」


「ナイス判断よ、カエデ」


『ガアアアアア!!』


『きゃあああー!!』

 

 タイプAが尻尾を振り回して少女達を払い飛ばす。


「皆!! 負傷した子を私の周りに連れて来て!! 急いで!!」


 ミシェルの言葉で負傷した少女達を抱えてミシェルの近くに移動させるとミシェルを中心に陣形みたいに光だし少女達のケガを治していく。


「相変わらずミシェルのスキル『回復領域』は心強いな」


「それにしても何てデタラメな強さなの」


「だが、おかしい」


「何が?」


「こいつは複数のナンバーズが融合したのに何故ナンバーズの力を使わないんだ? 夜見達が戦ったナンバーズは自身の力に加えて他の二体の力も使っていた、なのにこいつは力を使わずにただ暴れているだけだ」


「もしかして、多くのナンバーズを融合させると元になったナンバーズの力が消滅するんじゃない? 現に日本で戦った三体の融合強化態は自我もあったけど、これは自我も失っていてただ暴れている凶暴な生き物って感じだし」


 ミシェルの言葉に楓はハッとする。


「なるほど、多くのナンバーズを融合させると自我と能力を失うか、確かにそれならネームドが二体だけと融合したのも納得だ、あいつらも自我を失ってしまう事を恐れて二体だけと融合したのか」


「そう考えれば納得だわ、でも能力と自我を失った分純粋に強い攻撃と頑丈な身体を持っているって事ね、おまけに恐竜だから凶暴性もあるし普通の少女達の武器じゃ掠り傷すら入らないわ」


「となると、レアスキル持ちの者を中心に戦うしかないか、すまぬがこっちは私と湊以外はレアスキル持ちがいない、ミシェルそっちはどうだ?」


「安心しなさい、ここにはこのアメリカで無事だった者達が集まっているのよ、当然」


 ミシェルが言うとアメリカの少女達が次々と前に出る。


「レアスキル持ちも多くいるわよ、これだけいれば足りるかしら?」


 多くのレアスキル持ちの少女達が楓の指示を待っている。


「十分だ、これだけの人数がいれば安心だ、それなら私も」


 楓は地面に手を置くとキャッスルゴーレムが出現し楓が手に乗り少女達に指示を出す。


「総員!! レアスキル持ちの少女達を中心に攻撃を開始する、レアスキル持ちは攻撃を最大まで溜めるんだ!! こいつの身体は確かに強固な身体だ、だが体内は柔らかいはずだ!! 私がキャッスルゴーレムでこいつの口を開けさせるからその間に最大の一撃を一斉に口の中に放て!! 他の者達はミシェルの回復領域に入って援護だ!!」


『了解!!』


「よし、行くぞ!!」


 楓はキャッスルゴーレムの肩に乗り動かす。


「ガアアアアア!!」


 ゴーレムがパンチでタイプAを殴るがタイプAもすかさず尻尾を振り回しゴーレムに当てる。


「ぐう、尻尾を掴め!!」

 

 楓の指示でタイプAの尻尾を掴みそのまま振り回して投げ飛ばすがタイプAは空中で回転して着地する。


「あの巨体であんな動きができるとは、恐竜とは見た目と違って身軽なんだな」


「違うと思うわよ」


 楓の冷静な分析にミシェルはツッコむ。


「ガアアアアア!!」


 タイプAが先程と同じようにジャンプして回転しながら尻尾を振り下ろしてゴーレムの肩部分にヒットさせる。


「ぬう!! 何て身軽な動きをするんだ!!」


「カエデ!! もしかしたら融合したナンバーズの中に身軽に動けるのが何体かいるんじゃないの?」


「なるほど、能力が使えなくなる代わりに身体能力はそのまま融合強化されるのか、あんな巨大な身体で身軽に動けるなんてな」


「グオオオオー!!」


 肩に尻尾をヒットさせたタイプAはそのまま噛みつきゴーレムの肩を噛み砕く。


「ぬお!! 片腕が!!」


「ちょっとカエデ!! 大丈夫!?」


「心配するな!!」


 楓はゴーレムに手を置くと噛み砕かれた腕が新たに壁を生成して再生する。


「私が無事ならいくらでもゴーレムの身体は再生できる、そして砕いた腕をそのままにすべきではなかったな、はあ!!」 


 楓はゴーレムに下してもらい噛み砕かれて落ちた片腕に手を置くと砕かれた腕から生成されてもう一体のキャッスルゴーレムを生み出す。

 タイプAの前に二体のキャッスルゴーレムが並び立つ。


「報告には聞いてたけど、凄いわね」


「いや、二体を作り出したのは今初めてやった、ダメもとでやったけどできたな」


「初めてなの!? このとんでもない状況で!? 日本人ってたまにこういう思いっきりなところがあるから好きなのよね」


「はっはあ!! それはどうも!! さあそろそろ終わりにしようか!! 行けー!!」


 二体のキャッスルゴーレムが動き一体がタイプAを押さえつけてもう一体が両腕でタイプAの口を大きく開かせる。


「ガアアアアア!!」


 タイプAが暴れ出すが二体のキャッスルゴーレムは逃がさない。


「よし、今だ!! ありったけをぶち込めぇ!!」


『了解!!』


 楓の指示でアメリカのレアスキル持ちの少女達が最大まで溜めた一撃を一斉に放ちタイプAの口の中に直撃する。


「グガアアアアー!!」


 タイプAは大ダメージを負う。


「ついでにこれもおまけだ!! くらえ、ダブルキャッスルゲート砲!!」


 二体のキャッスルゴーレムの最大攻撃を零距離で当てる。


「ガアアアアアー!!」


 直撃したタイプAは叫び声を上げそのまま爆散して消滅する。


「対象消滅確この戦場我々の勝利だ!!」


『おおー!!』 


 楓の言葉で少女達は一斉に歓声を上げるのだった。

読んでいただきありがとうございます。


一つの戦いが決着つきました。

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