83 それぞれの準備
未確認との戦いに向けてそれぞれ準備を進める。
~真由、紗耶香~
「準備できましたか?」
「うん」
「決めたんですね」
「うん、全ては勝つためだから」
決意を決めた紗耶香に真由は何も言わずに屋上へと共に向かう。
~蘭華、初音~
「準備は良い?」
「いつでも」
「終音は?」
「前の戦いで力を使い切ったから今は寝ている」
「なら、二人で頑張らないとね」
「任せて」
~楓、湊~
「湊、準備はできたか?」
「ええ、とっくにできてるわ、そしてあいつと当たった時は私一人でやる」
「ああ、その時は任せた」
~夜見~
「さてと、準備完了っと」
「夜見ちゃん」
「ん?」
準備をしている夜見に菜乃が話し掛ける。
「どうした?」
「今までとは比べ物にならない大きな戦いに行くんだよね?」
「ええ」
「無事に帰って来てね」
「・・・・・・」
菜乃の言葉に夜見は無言で笑みを浮かべて菜乃の頭に優しく手を置いて向かうのだった。
~柚葉~
「お姉様」
「あら、どうしたの由奈?」
「行かれるんですね」
「ええ、せっかく今夜たっぷりとお礼をしたかったのに、お預けね」
「帰って来ますよね?」
由奈が不安そうに言う。
「そうね、努力はするわ」
由奈の問いにそう答えて柚葉は向かうのだった。
屋上に向かうと大型のヘリが待機していて操縦士と思われる男性が柚葉達の前に来る。
「総帥、支部長達の命で我々があなた方をお送りします、目的地に着くまで少しでも休息をしていてください」
「お願いするわ」
柚葉達はそれぞれのヘリに乗るとヘリが離陸してそれぞれ向かう国へと向かうのだった。
~八波、香弥~
「出発したか」
「はい」
「我々のすべき事は彼女達が帰って来る場所を何としてでも守る事だ」
「もちろんです、そのためにも」
「私達がこの日本に来る勢力に勝利する、ただそれだけ、でしょ?」
香弥の言葉に八波は頷くのだった。
~成海、桃花~
「いよいよですね、先輩」
「うん、スキルが強化されたおかげであらゆる武器を作れたし、桃花の強化されたスキルでそれぞれが武器を最大限扱えるように調整できたし、後は皆に任せるだけよ、だから絶対に勝ってよね」
「そうですね」
~右京、左京~
「お姉ちゃん、負けたら私達皆死ぬのかな?」
「縁起でもない事は言うものじゃないよ、右京」
「はは、何か皆緊張していたからさ」
「私達にできる事をするまでよ」
「お姉ちゃんに言われた通り一応用意したけど、必要なの?」
「念には念をよ」
~玲子~
「あなた達、ケガならいくらでもしなさい、スキルが強化されたおかげでどんなに手遅れでも死んでなければ絶対に治してあげるわ」
それぞれにできる準備をしてそれぞれの戦いの場所へと向かうのだった。
読んでいただきありがとうございます。
最後の戦いが近づいてきました。




