6 襲撃と裏切り
「理事長、ただいま任務帰還しました」
ターニャ達が理事長室に入り任務の報告をする。
「ご苦労だった、柚葉君は?」
「遅れて来るそうです」
「そうか、君達だけならちょうど良い、伝えなければならない事がある」
「昨夜殺された彼女の事ですか?」
「そうだ、これから他国の者には、疑いが掛かるだろう、わざわざアメリカから応援に来てくれた君達には、申し訳ないがこれから居心地が悪くなるだろう」
「ええ、ユズハから聞いたのでわかっております、ですので予定より早いですが行動に移ります」
「何を言っているんだ?」
「こう言う事です」
ターニャは、戦闘で使う銃型の武器を理事長に向ける。
「な」
「さようなら」
ターニャが打った銃は、理事長の頭を撃ち抜き理事長は血を流しその場に倒れる。
「理事長!! あなた達何を」
八波の問いに答えずターニャは、八波にも銃を打ち八波も血を流して倒れる。
「さてと、邪魔者を排除したわ」
「後は、もう一つの目的を遂行するだけ」
「早く行こう」
ターニャ達は、理事長室を出るのだった。
「それにしてもお姉様、遅いなー」
一人部屋に居る由奈は、柚葉の帰りが遅い事を心配する。
すると部屋をノックする音が聞こえて由奈は、ドアを開ける。
「えっと、ターニャさん」
「ええ、そうよ、ユナ」
「あの、どうしたんですか?」
「ちょっと、ユズハについて話があるのよ」
「お姉様についてですか?」
「ええ、だから部屋に入れてくれないかしら?」
「はい、良いですよ」
由奈がターニャ達を部屋に入れようと背中を向けた瞬間。
「うっ」
背中に何かの衝撃が起き由奈は、そのまま気を失って倒れてしまう。
見るとターニャがスタンガンを当てて気絶させたようだ。
「早く行くわよ」
ターニャの仲間達が気絶した由奈を担ぎ移動する。
「目的達成ね」
車に乗り込んだターニャ達は、そのまま移動している。
後部座席には、気を失っている由奈が乗っている。
「でも、あの子は、死んじゃったけどね」
「慎重にしてたのに何でばれたのかしら? でも目的のこの子を確保したし、あの基地の理事長も始末したわ、後は、船着き場に行けば私達の仲間が待っているわ」
「そうすれば、私達の任務も終わりね」
「ええ」
「!! ターニャ!! 上!!」
「え?」
突然仲間の一人が焦るように言った後何かが車の上に乗っかった音がする。
「何? 今の音?」
次の瞬間上から刃物が車の上から突き刺してきた。
「な、何!?」
「早く車を止めなさい」
車を止めターニャ達は、車から降りる。
すると目の前にいる人物に驚く。
「だから言ったでしょ? 気をつけてねって」
「あ、あなた、どうしてここに!?」
ターニャ達の目の前にいたのは、柚葉だった。
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