1 戦う少女
新作です。
彼女はたくさんの人を殺した。
悪徳政治家、殺人鬼、ヤクザ、マフィア、とにかく善人を殺して良い気になっている犯罪者達を殺したり、犯罪組織を壊滅させたりした。
いつの間にかそれが当たり前になり彼女は犯罪者とは言え数え切れない人間をたくさん殺した。
そして彼女は今ベッドの上で拘束されている。
武器とかを隠し持っていないか下着姿で拘束されている。
彼女はただ処刑されるのかとか何かの実験にされるのかとかそんな事を考えていた。
まるで死ぬ事に関しては何とも思っていないように。
彼女の周りには彼女と同じくらいの年齢の少女が数人と一人の大人の男性が立っていた。
「この子が例の子か?」
「はい、こちらがその資料です」
男性の問いに少女の一人が資料を見せる。
「なるほど、殺したのは全員凶悪な犯罪者達か」
「はい、スキルを持たない少女がこれほどの数を殺すなど普通に生きていればありえません」
「だが、相当な戦力にはなるな」
「はい、適合率も高く間違いなくスキルホルダーになれるかと」
「そうか、後は彼女と話をしてみてだな」
男性が拘束している彼女に近づきその男性を護衛するように何人かの少女が近くにつく。
「さて、君をそんな姿にして申し訳ないが私の質問に答えてくれ」
拘束されている彼女は男性の次の言葉を待つように男性を見る。
「世界の平和のために力を貸してくれないか?」
男性の問いに彼女は笑みを浮かべるのだった。
日本のどこかの街、そこに人は住んでおらず当たりの建物はまるで災害でも起きたかのように荒れていた。
そこには一人の影がありその周りには建物ほどの巨大な何かの大群がその人影に襲い掛かっていた。
「遅い」
人影は少女であり両手にナイフのような武器を持っていてその周りの巨大な何かは見た事ないような巨大な生物だった。
少女はナイフで巨大生物達を次々と切り刻みバラバラにして倒していく。
巨大生物達はただ鳴き声を上げ襲い掛かるが気づけば少女によって切り刻まれていた。
どうやらこの巨大生物は大きいだけで知能は大してなく連携も取れなくてただ暴れているだけである。
それでも危険な存在に変わりはないが少女にとっては大した脅威ではなくあっと言う間に巨大生物達を全滅させた。
「こちら柚葉、未確認の殲滅完了」
柚葉と名乗る少女はスマホでどこかに連絡をしていた。
『ご苦労様です、柚葉さん帰還してください』
「ええ、今行くわ、あら?」
柚葉はナイフで切り刻む。
すると後ろにいた巨大生物はバラバラになり倒れる。
『ちょっと今の音なんですか?』
「ごめんなさい、どうやらまだいたみたいだけど今倒したわ」
『油断大敵ですよ、とにかく帰還してください』
「了解、すぐに帰還するわ」
スマホを切り柚葉は歩き出すのだった。
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同時に投稿している作品「魔王様、今日も人間界で色々頑張ります」もよろしくお願いします。




