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18 先を見る目

 ~北エリア~


「俺の盾、全て防ぐ」


 北エリアでは紗耶香が全身盾のナンバー025と戦っていたが紗耶香の攻撃をその自慢の盾で防がれ025にダメージを与えられないでいた。


「俺の盾、守るだけじゃなく攻撃もできる」


 025は両腕の盾を構えてそのままタックルする。


「くっ」

 

 紗耶香は刀で受け止めるが勢いで飛ばされてしまう。


「お前、俺に勝てない」


「そうかもしれない、でも」


 紗耶香は刀を構えて見る。


「あなたは私に勝てない」


「何だと?」


「私には真由みたいに剣の才能が秀でているわけでもなく真由みたいに目に止まらぬ速さで一瞬で倒せるわけでもない、でも、それでも私が真由のパートナーでいられる理由は一つだけある」


 そう言って紗耶香は両目を閉じる。


「もう、あなたは私に勝てない」


 両目を開けるとその目は明らかに雰囲気が変わっていた。


「この戦場を終わらせる」


 紗耶香は025に向かって行く。

 それから時間にして五分くらいが経過する。


「・・・・・・」


「ぐう、バカな」


 そこには片膝を着いて息を荒げている025の姿と刀を持って立っている紗耶香の姿がある。


「何故だ? 俺の盾は全ての攻撃を防ぐのに、何故俺はダメージを受けている?」


「言ったはず、あなたは私に勝てないと」


 紗耶香は025に刀を振り下ろす。

 025は盾で防御するがその瞬間がら空きの所を刀で切られる。


「ぐう、まただ、何故だ、何故俺の動きが読まれる!?」


「私にはあなたの動きが手に取るようにわかる」


 紗耶香は025に確実にダメージを与えていくのだった。


「紗耶香のスキル『先読みの目』相手の動きを見る事で次の動きを読む事ができるスキルだ」


 小型のカメラを搭載した機械を飛ばし各地の戦況を見ている楓が言う。


「正直に言えば紗耶香の剣の腕は悪くはないが飛び抜けていると言うわけでもない」


「確かに飛び抜けていると言うなら真由の事を言うだろう」


「その通りだ湊、しかしそんな彼女でも特訓では真由とは良い勝負をしている、真由との剣の腕の差はどうやっても縮まらないがそれを補う事ができるのが紗耶香の先読みの目だ」


「ぐああー!!」


 025の片腕を紗耶香が切り落とす。


「敵の攻撃が左から来る、注意して!!」


『はい!!』


 紗耶香の指示で少女達は左から来た未確認の攻撃を避けて剣で切り付け倒す。


「エネルギーを溜めてレーザーを放つから今の内に倒して!!」


『了解!!』


 未確認が攻撃のエネルギーを溜めてる間に少女達は銃でコアを狙い撃ちして放つ前に未確認を倒す。


「さらに戦いに余裕ができれば他の者達の状況を見て指示も出せる、私が戦死した時に戦況を指揮する候補の一人になれるな」


「本気でも冗談でもそんな事言うな、私が悲しむぞ」


「うむ、すまぬ、心配せずともパートナーであるお前を置いてはいかぬ」


「漫画ならフラグになっているな、へし折る方法を知りたいものだ」


「湊、そろそろ決着がつくぞ」


「俺は、俺は、俺は負けない!!!」


 冷静さを失った025は考えなしに紗耶香に突撃する。


「戦場では冷静さを失った者から死んでいく、だから最後まで冷静さを失ってはいけない、そうでなければ、ただ無残に死んでいくだけだから」


「ぐあああああああ!!」


 淡々と言う紗耶香の後ろで切り刻まれた025が断末魔を上げ爆散する。


「そう、今のあなたのようにね」


 025を討伐した紗耶香は刀を鞘に納めるのだった。


 北エリアの戦い、紗耶香率いる少女達の勝利。


 




 




 


 


 

読んでいただきありがとうございます。

同時に投稿している作品「魔王様、今日も人間界で色々頑張ります」もよろしくお願いします。

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