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花宴讃毒謌  作者: 高村
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11月1日――オーソニガラム

純潔の君を踏み躙ろう。

清廉な君の魂を汚そう。

蒼褪めた君の貌に白濁の毒液を降りかけよう。

                                          

さあ、愛しき淪落の蜜を貪ろう。

                                          

潔白の名の下に厭らしくも純潔の旗を掲げて

誇らしげにも見える星の輝きを湛えた笑み。

憎い憎いその貌に汚染された聖水を滴らせたなら

痛苦に歪んだ汚らわしい表情を大衆の眼に曝して、

真っ白な君の肢に淪落の徴を見せてあげよう。

                                          

そう。        

それはまだほんの始まりでしかなくて、         

堕落と苦痛のめくるめく帝国は官能の春を迎えて益々の隆盛を見せる。     

                                          

夜毎日毎の浅ましい恍惚の宴を催し、           

蒼白な君にブラックベルベットを注ごう。            

ほんの一滴、淪落の蜜を垂らした天鵞絨の酒を。       

                                                                                    

潔白の名は地に落ちた。       

純潔の旗は引裂かれた。           

清廉の君はもういない。         

さあ、愛しき淪落の世界へ君を誘おう。         

さあ、麗しき堕落の帝国に凱旋しよう。          

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