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僕らの思い出日記  作者: 五十嵐 黄河
8/10

あの時の真実

「おーい!帰ろうよぉ!!」


明日香が元気に手を振る


「ごめん、今日僕日直だから追い掛けるよー」

「え!直樹も?私も今日係りの当番なんだよねぇ…」

「うし!じゃ二人で先に帰るかー」


仁がいるなら焦らなくてもいいかと僕も照美も思った。


まさか喧嘩してバラバラに帰るなんて…



「さて、帰るか。…ん??」

下駄箱に何か入ってる

そうか、これがラブレターとかいうやつなのか。…要らん。


「あー。仁ラブレターもらってんの?モテますなぁ(ニヤニヤ)」

「おい、ヤメロ。俺はこういうのもコレをネタにからかわれるのも嫌いなんだよ!」

本気で嫌な顔をする仁。

それに気付かず続ける明日香。

「えー、またまたぁ♪良いじゃない~。よっ!イケメン!!」

「いい加減にしろ!お前一人で帰れ!!」

「え…え…?仁ぃ…マジで??」


仁は手紙の返事をしに行ってから追いかければ大丈夫だと思っていた。


忘れていたんだ。故意にフラフラするんじゃなくて、明日香は方向音痴なんだって。一人だと迷子になるんだって。


僕らはちゃんと家に向かっているんだと思っていたから…だから途中で変わり果てた姿の明日香を見つけるまで呑気に明日の事を考えていた。


明日会ったら今日こそ一緒に帰ろうって言おう…とか

明日会ったら一緒に購買行ってお詫びにパン買おう…とか

明日会ったら言い過ぎた、仲直りしようって謝ってまた笑って話そう…とか



そんな当たり前の様に来ていた贅沢でも何でもない普通の明日は…僕らの前から消えてしまった。



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