何処行くんですか?
プロローグ
私、織部遥。
今、すごい困ってます。
だって、見知らぬ所に居るんです。
ここ、何処ですか?
一面白い世界でいい加減目が疲れてきたんですけど。
ここに来る前に、私、私、えっーと………そう、そうだ。信号無視した車に轢かれたんだ。
あれ?ってことは私、死んだの?
「そうなんだよね。始めまして、神です。」
「あ、どうも、始めまして遥です。……じゃなくて!私、死んだんですか?!」
いきなり目の前に現れて自己紹介されて思わず返す私も私だけど!
今、神さんなんて言いました?二回目だけどもう一度聞きます。
「私、死んだんですか?!」
「まあーそうなんだよね。詳しく説明…して欲しい?」
私は縦に首を振った。
「あー俺、こう見えても一応偉い神で、俺の部下がミスって、本当は死ぬはずだった筈の人の代わりに君が死んだんだよ。」
「え、私どうすればいいんですか?」
「それなんだけど、なんかもう一回人生やり直しどうぞ!みたいな?」
いやいや、みたいな?って聞かれても困るんですけど。
「で、どの世界に行きたい?って話なんだよね。」
「どの世界って、どんな世界が在るんですか?」
「あー精霊の世界とか、魔法の世界とか、そんな感じ。何処がいい?」
つまりは、何でもアリ。ということだよね。
「じゃあ、何処でもいいです。」
私がそう言ったら神さんがポカンとした。
「え?何処でもいいの?ここの世界でこんな特典付けて、とか無いわけ?え、マジで?」
「はい。マジで。」
「ふーん。じゃあ、世界とか特典とか勝手にこっちで決めてどっかに送るから。じゃあ、いってらっしゃい。」
「え?………」
今からですか?と私が聞く前に私の意識は無くなった。