001.本当はヘコんでるんだかんね!!
走れ。 走れ。 走れ。
もっと遠く、誰にも見つからない所まで。
リアルな胸の鼓動を感じながら、私はいつもの見慣れた風景を走る。そう、これは夢である。
小さい頃から何度も見てきた、この世界。
私はいつもお城にいて、この世界の空気のような存在で自由に人や街を眺めていた夢。それが、人に見える様になったのはいつ頃だろう。最近の私は、この世界で『空気』ではなく、『部外者』として認知され、ふわふわ気持ちよく漂う夢から追いかけられる夢に変わった。
とても不愉快である。
私はよく分からないまま、追いかけられ 逃げている。
最初の頃は、反射のように何となく捕まりたくないという意地だったが、最近は私の何かが捕まる事を警告しているように思えてきた。
今日もまた、早く覚めることを祈りながら ドクッドクッと動くこのリアルな拍動を感じていた。
というか、私 こんな全力疾走しているけど すっげぇヘコんでるんだかんね!!!
さかのぼること、私が熟睡する数時間前のこと。私の3年間続いた愛は壊れた。
高校生から付き合っていた、私の彼氏は「お前といても、家族といるように思えてしまう」とか変な事を言って去って行った。それもメールで。男ならせめて、電話とか面と向かって言いやがれ。あ、男女差別だわw申し訳ない☆えへ
家族みたいに思えるとか、それはプロポーズ並みの褒め言葉じゃないのかよ!!!?とか思ったり去り際の言葉が私には理解不能すぎて、もっと色々恐喝しようと思ったけれども。
要するに、私に飽きたのだとすぐに分かった。そもそも半年前から、私たちの愛は冷めていたし、友達からは私の彼氏が他の女の子と、手をつないで歩いていたという目撃情報付きだった。
うん、絶望的。
え?なんでその時に別れなかったんだって?
そ、そんなの3年間の愛着が… なんて嘘。
大好きだったからに決まってるじゃない!!!!
彼氏は私のことなんて、もぅ何も感じてないだろう。
きっと今頃は新しい女とラヴラヴ。
それも、目撃情報によると相手の女の子は巨乳ちゃん。
どうせ私は、まな板ですよ。ハンっ
毛の生え方的に将来絶対ハゲだとか、巨乳は3日で飽きるもんとか、身長低かったとか、男は星の数ほどいるとか…。偏見と適当な事を思って、彼氏をボロクソに言ったりして自分を慰めた。
暗いッ!暗いよっ私ッッ
そんな根暗な私がとる、最後の手段は『泣き寝入り』。負け犬とか言うなよ?絶対言うなよ??
せめて夢ぐらいは ジャ●ーズ並みの良い男に抱いてもらう夢を見るんだ!!
というか、もう現実で恋愛なんかしてやんないんだからね!!と思って眠ったのが、
古瀬ゆあ 大学1年生 19歳の数時間前の出来事である。
だから、私は全力疾走なんてするほど、本当は元気じゃないんだかんね!!!!
醜い文章ですが(´・ω・`)楽しんで読んでいただけたら、嬉しいです。