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番(つがい)

作者: くぼみつき
掲載日:2010/12/01

起きる

ご飯

でも一人

こんなに広いのに一人きり

自分の分をよそってでも食べる気が無くなって途中で止めた


あの人の所に行こう

でもあの人も今日は忙しいそう

仕方なく自分の寝床に戻ろうとした

そしたら奴が来た

あの人の(つがい)


「お前の番が悲しんでるぞ」


「意味が解らない

だっていつも無視をするのはあっちだ」


そう言うとあの人の番は溜め息を付き

私を首根っこをくわえて番の下に連れて行かれた


番はまだ寝てた


だけど雰囲気が悲しみに満ちていた


さっきまでは普通だったのに


不思議に思ってたら番に寄り添う形で離された

何故か番が私を包み込むように丸まってしまった


動けない


途方に暮れてるとまだ居たあの人の番が溜め息を付いた


付きたいのはこっちなのに


「そいつはな」


いきなり語り出すし



「早く大人になりたくてそしてなってしまった」


うん それが?


「それはなこの世界では神に見捨てられるのと同義なのだ」


よくわかんない

なんで神が出てくるの


「この世界ではある歳までは神の子だ

だからその歳まで神は自分の子のように可愛がる」


だからなんで神が


「神には子供が出来ないからさ

なのでこの世界の子供は自分の子のように感じる


だから早くに大人になろうとする奴は嫌われるのさ」


意味解らない

「大人になるのは悪いこと?」


「いいや

逆だ

たがな神はそう思わん

いきなり子供が減ったように思えるらしい

そしてそいつは神の加護から見捨てられる」


「私の番も?」


「そうだ

だからお前はそいつの側に居てやれ

そいつが悲しまないように

お前が悲しまないように


お前達は番なのだから」


よく解らない

「私は悲しそう?」


「そうだなお前は番と一緒に行動してみろ

そいつはな感情が周りに伝わり辛いせいで勘違いされやすい

お前が側に居るときは少しはマシになる」


「わかった」


「ではな

これ以上は殺されそうだからもう行く

だがな忘れるな

お前がこの世界に着たのもそいつと番になったのもお前達がそう望んだからだ

それだけは忘れないでくれな」


ちょっとだけ悲しそうな嬉しそうなよく判らない目をして行ってしまった


捕まって動けない

番が起き出すまで私ももう一回寝よう

ふかふかの毛皮にくるまれてるし




暫くして彼は溜め息を付いた

最初から起きていたがタイミングが掴めずそして語り出されて余計に起きれなくなった

それに彼女を離したくなくて尻尾でくるんでみたし

嫌がれなくて良かった

嫌がられたら自分はどうなるだろ

考えるのは止めておこう


それにしても余計な事を言いやがって

今度会ったら一発喰らわそう






その数年後

言うんじゃなかったと後悔する老狼が一匹

そして片時も離れないバカップル夫婦が一組

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