プロローグ 天使と仕事
初めての作品です。見にくい点や下手な部分が多く見受けられるかもしれませんが、温かい目で見届けていただけると幸いです。
「なるほど。そこの封印が剥がれかけていると。それで、僕がするべきことはあるかい?」
謙譲のやつが、「急に用事がある」とか言い出したから来たけど、
思った以上に大切な用事だった。まさか封印が剥がれかかっているとは……
「ああ、勤勉。君には封印についてのことを主にお願いしたい。私はもちろん出来るのならやりたいが、仕事がいっぱいでね。君ならちょうど暇で、封印についても動けるだろう?」
なるほど、そういう事か。こいつは封印について手も足も出ないが、プライドが高いからそんなことは言えない。だからたまたま近くにいて暇だった僕に押し付けに来たな。実際他のやつでも出来るかもしれないが、さすがに天使全体に関わることだから、実際に達成出来るかどうかを考えて僕のところに来たわけだ。ま、別にいいけどね。
「いや、そんなにすぐに動けるわけがないだろう。ただ確かにこの仕事は速やかにやるべきだ。ちなみに他のやつは動けないのか?」
「救恤が動けそうだったんだが……あいつに任せるのはリスクが高すぎるからな。
その点お前なら大丈夫だろう?」
まあ救恤と比べたらな……あいつはこういう繊細な仕事は苦手だ。むしろ殲滅とか戦闘系の方が向いている。
「分かった。じゃあ行ってくるよ。」
「一応気を付けとけよ。最近は悪魔とかいうやつらも現れだしたし。」
「りょーかい。まあこの"勤勉の天使"モートに勝てる奴はいないと思うけどね。」
「いや俺とか拮抗してるやつはいるだろ。そしてそれ気に入ってるのか?」
「」
忘れてたな……こいつが冗談通じないの。
次からこいつの前で冗談は言わないようにしようと前回決めたはずだったんだが…
「おい、だから悪魔にも同じレベルのやつがいるかもしれないから気を付けとけよ!」
「あ、ああ。分かってるよ……」
……よくよく考えたらこいつがここまで他のやつを不安がるのは初めてかもな。
今回はプロローグということで…
しばらくは毎週金曜、夕方投稿の他、不定期で平日の夕方に投稿するかもしれません!
よろしくお願いいたします。