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ヒューマンズエフェクト  作者: 紅い烏
序章
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異世界転生への下準備

まず俺が始めたのは肉体改造の知識集めからだった。


来世がいくら魔法の世界だとは言え、筋肉は大事だ。特に脚の筋肉。


そう、俺は旅行の際にも移動時間が無駄だと思うタイプの人間なのだ!!




俺が来世、転生する予定の場所は「カサブランカ王国」。


科学の代わりに魔術が大きく発展した世界の最大規模の都市だ。


ただし現在、他の主要な二か国と戦争中のようで、それが原因で世界崩壊に至るそうだ。


女神から得た情報はこれだけ。他は自分の想像で補うしかない。




他のラノベとかを見る限り、魔力で身体能力を強化すれば筋トレの必要もないんだが、それができるとは限らない。


「魔力」というものが不確定要素な以上、それに頼らず自分で解決できることは自分で解決すべきだ。


もし出来たのなら併用して使えば効果も倍増するしね。




話を戻すと、そういう不安要素を排除するためやより効率よく動けるように筋力は必須だった。


でも鍛えはしない。今鍛えたところで筋力は引き継げないからね。


他には科学に関しても学んでおいたほうが良いな。特に銃火器の類。


戦争中の国と言うことは治安も良くないだろうし、戦場に立った場合も絶対に役立つはずだ。


魔力がもし使えなかったときの武器としても申し分ない。


それ以外にも必要な知識は多い。参考書はいくらあっても足りない。


と言う事は転生先でもそうなるだろうが現世でも知識を得るための資金が必要だな。


思い立ったが吉日、俺は荷物をまとめて家を飛び出した。





「金を貸して欲しい、だぁ?舐めてんのか坊主」


「舐めてないです。あとついでに裏カジノの案内もしてほしいです」


俺はヤの付くヤバイ人たちの家に乗り込み、軍資金の打診をしていた。


普通の人が聞けば「頭おかしいんじゃないか?」となるだろう。俺もそう思う。


しかしだ。年齢15歳の少年が多額の資金を得る方法が他に何があるだろうか?


銀行でローンを組もうと思っても審査に絶対通るわけがない。


周りから借りるにしたって精々1万円が限度だ。


だからこそ多少のリスクを背負ってでもこういう博打を撃つしかなかった。


「第一、返せなかったらどうするつもりだよガキィ!」

「返せなかったら命で支払います」


そう、コレこそが俺最大の長所だ。


女神は「現世20歳で死ぬ運命は変えられない」と言った。


裏を返せば何があっても20歳までは死なないと言い換えても良い。


だからこそ積極的に命を賭けることができるのだ。実質ノーリスクだね。


「兄貴ィ!コイツ狂ってる!怖い!!」


「普通立場が逆だと思うんだけどなぁ」


「いいじゃねぇか、面白い。貸してやれよ」


奥から「兄貴」と呼ばれた人物が出てきた。


年齢的には40代くらいか?


「あ、出来ればロシアンルーレット的な外したら死ぬ!って感じの賭けがしたいんですけど」


「本当にお前命知らずだな?」


「カ〇ジの鉄骨渡りでもいいですよ」


とにかく漁船に乗せられて時間を取られる、みたいなリスクだけは回避したい。


「まぁいい、気に入った。明日の夜この場所に行け。」


そういって兄貴は地図を手渡した。この場所は確か廃ビルだったような。


「お前好みのロシアンルーレットだ。参加費は俺持ちだ。精々楽しませてくれよ」



人間、死ぬ気になったら強気での交渉もできるもんだなぁ。

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