悪魔の兵器
「いいじゃない、騎士団見習い。貴方にも箔が付くし余程の事が無ければ活動も自由なんでしょ?」
夜時間、グラスに相談したところあっさりと受け入れられた。
「でも汚職とかその辺、どうなのよ?」
「生徒会長様は汚職とか絶対許さないタイプでしょ?それに今日はそっちの方を重点的に調べてみるから安心して「入ります」って言いに行きなさい」
「はいはい、っと…… 今日の準備体操おしまい!」
準備体操を終え、仕事着の黒コートを纏う。
「そうそう、依頼の品が完成したわよ」
「おおっ、遂にできたか」
しばらく前にグラス経由で各工場に依頼した部品が全て完成した様だ。
大量の箱を上げ、部品を一つづつ組み上げていく。
「ところでそれ、何なのかしら?」
「これは悪魔の兵器。剣や槍、なんなら投げナイフなんか目じゃないほどに恐ろしい武器……」
出来上がった武器のシリンダーを回し、静かに告げる。
「銃だよ」
「本当にこんなに小さい武器が剣や槍なんかよりも強いのかしら?」
火縄銃の様に大型の武器を飛び越してリボルバーを見せられたらその反応も仕方ないだろう。
なので俺はグラスに銃の恐ろしさを教えることにした。
「この小さい武器から弾が音を超える速さで飛び出す、って言ったら分かるかな?」
物にもよるが銃弾は秒速400m程度、音は340m程度なので実は音よりも速い。
「それがこのスタイルだと、最大6発まで即座に撃てる。遠くの相手に当てるには訓練が必要だけど50mくらいまでが射程距離。これがこの武器だよ。」
「…恐ろしいくらいに命を奪うのに最適な武器ね」
「将来的にはコイツを量産し、戦闘技術に不安がある人員に配る事で組織の武力底上げを狙ってる」
「ただしある程度の実力者相手には魔力装甲で弾かれるから、コイツだけで戦場を制圧できるって訳ではないからそこだけ注意かな」
そう、俺もやっているが身体に魔力を纏うことで筋力を上げることができる。
基本は筋力上昇が目的だが副次的に防御力も上がっているのだ。
極まった実力者、俺やグラスは勿論だがエーデル氏や多分シエルも銃弾くらいは弾けるんじゃないだろうか。
「まぁ雑兵の露払いには有効だから使い方を覚えておいて損はないよ。」
そう言ってグラスに銃と弾を握らせる。
「……私を侮ってるのかしら?」
「まさか。ただ潜入任務は危険が付きもの。もし魔力を使えない状態になっても戦える手段はあったほうが良いだろ?」
と言うか俺に関しては実質騎士団のお墨付きで活動出来てるようなものだから必要ないってのが一番だが。
「じゃあそろそろ行くか」
「お互い、また明け方にここで」
「隊長!また黒コートの男が現れたそうです!!」
「私が出ます!他は通常通り警備を、決して割り込んで邪魔をしないように!」
周りに指示を出して現場に急行する。
一体彼は何を考えているのか…!
「あぁ先輩、昼間の件ですけどあの条件で良いなら入ることにしましたよ」
「こんな風に私を呼び出さないで欲しいしその姿で喋られると違和感すごいですね!?」
この後滅茶苦茶剣を交えた。




