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家がダンジョンだらけ  作者: クラノ恩樹
第1章 はじまりのダンジョン
3/28

ネズミと戦う

「でかい…」


ネズミがでかい。

ハスキー犬くらいある。


おいなりさんくらいのネズミを想像してたから腰が抜けそうだ。




チュウ~





こらッ!


目を赤く光らせるんじゃない!

俺は旨くないぞ!


今、手に入れたばかりの銅の剣を縋るように握りしめる。


ネズミはすばしっこい。


小さい頃実家のネズミを追いかけたことがあったが、あいつは流れ星くらいのスピードがあった。

速が2の俺にどうこうできるのか?



ザッ!



ネズミが頭を低くして走り出す。


来た!

ついに来やがった!


「うおお!」


「うおおお!」


「うお…………」



こいつ遅ぇ…。


田舎道でよく見る電動カートくらい遅い。

筋力変わらずに図体だけでかくなった的なアレか?


これなら戦える気がする。


狙うは首だ。


頭や眉間は骨がどれだけ硬いか分からない。

前足の攻撃に気を付けながら、攻撃するのだ。


…いや、待て。

首は皮や脂肪で切りにくいのか?


分からん!


とにかく首だ!

首を差し出せ!


「うおおおおおおおおお!」


迫ってきたネズミの進路から少し右に避けて握りしめた剣を振り下ろす。


ズバッ


狙いがはずれてネズミの左足を切り落としてしまった。




ヂュウー!




わっ!

切られて興奮したのか、3本足なのにさっきより動きが速い!


だが、まだ対処できる。

電動カートの動きから、全速力の小学生くらいのスピードに変わったくらいだ。


ガチガチと歯を鳴らしながら首を大きく左右に振って、俺に向かって突進してくる様はかなりホラーで足が竦みそうになる。

眼が真っ赤っかでそれも怖い。


「…なら、今度は!」


ズバッ


右の前足を切り落としてやった。



ヂュッヂュウー!



「うわぁ…」


機動力こそ激減したが、後ろ脚だけでズリズリ迫ってくるデカいネズミは怖すぎた。


こんなやつに構ってられるか。

決着をつけてやる。


「うおおおおおおおおお!」


狙いを定めて首に一撃をお見舞いすると、十分な手ごたえと共にネズミの首が胴体から離れた。


ふっ…ふっ…ふっ…と肩で息をしながら、死骸となったネズミを睨みつける。


「えっ?」


ネズミの死骸が消えた。

代わりに日本でも外国でも見たこともない銅の硬貨らしきものが落ちていた。


とりあえず拾っておく。


"1G"


…金か。

何と読むのか分からんな。

とりあえず「イチジー」ということにした。




―――――――――――――――

アルク(35) 男性

職業 無職

ジョブ なし


HP 20

MP  0

力   7

速   2

魔   0

運   9


EX:1

所持金:1G


スキル:なし


―――――――――――――――


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