夜の女王
明日仕事行きたくない。
ぐちぐちぶちぶち。
「明美、麦茶飲まないのなら冷蔵庫に入れときなさい」
「飲むもん」
「いつ?」
「今でしょ!」
……。
「何分経った?」
「35分」
「うそ。何分かと何秒かでしょう?」
「寒いから冷たいのはもう飲まないの!」
「好きにしなさい」
明日はあの仕事があってやりたくないから行きたくない。人間関係に疲れてて発狂しそうで自信がない。
「台所の電気消すよ」
「私は起きとくの!私は夜の女王!……なんで電気消すの?」
暗闇で泣き笑い。
「鬱陶しい」
「おかーさん、助けて」
「助からんのを助けきらん」
「助からんの?!」
でーでーでーでででででででででー
なんかの効果音鳴る。
しかめっつらで目を細め、だいぶ涼しくなったな、と思い、十月の夜の女王はとっとと寝ることに決めた。
明日は明日の風が吹く。
明日、仕事休むぞー、おー!