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この作品には 〔ガールズラブ要素〕〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

家鴨乃尾羽な短編集1~5(マグネットマクロリンク初出)

作者: 宝希☆/無空★

マグネットマクロリンクでイラストにまみれた短編集「家鴨乃尾羽な短編集1~5」です。

よろしくお願いいたします。

家鴨乃尾羽な短編集1


【Twitterのくぎりさん(https://twitter.com/cutoff_13)のフリーアイコンを、イラストとして、沢山使用させていただいております。


【19.12.27.松本薬剤師だけでなく國岡薬剤師もセクハラヤメロ】】


第1章 短編集1


第1話 くりすますぷれぜんと

お高いモノはむげに返せない

美衣は驚いていた。

それも誕生日がクリスマスプレゼントしかもらえない日だったので、クリスマスじゃない日に誕生日プレゼントをもらったのは初めてだった。

バイト先のケ-キ屋の店長からだった。なのだが渡された場所が「お邪魔するよ」と勝手に入って来たクラスの私の席だから「何事!?」と私も(友達も)思った。

お前は普段選ばないだろうから「赤い色のワンピースにした」と勝手に服の説明をする。オーダーメイドということは「ものすごくお高い」と思う。だから「受け取れません」と素直に(何故だ?何故私が謝る)謝ったのだが、店長はこうもつづける。

「(エロい目で見てた俺なりの)オーダーメイドだからな、値段を思うとむげにされたくないな」と彼。私は彼が嫌いじゃなかったので、諦めて受けとることにした。「開封許可」を嫌々な彼にもらおうとすると「自宅で見れ」と言われたので、なにがなんでも、クラスメートが周知する中で、どんなエロいワンピースだと確かめたかった。

「俺帰るわ」とプレゼントが周知されたくない彼は逃げるかの様に教室から去った。あ然としながらも私が開けた高そうな紙箱の中には一着の「サンタワンピース」が入っていた。季節も季節なので、ハロウィンのコスプレ用か?と思う私に、メッセージガードがアピールしていたので読んで見ることにした。『これは誕生日プレゼントではありません。お高いので毎年着れる様にダイエットに励んでください。それを着て当店でクリスマスを一生すごしてください』とあった。初めは意味が良くわからなかったのだが、友達達が『バイトの永久就職』しかも『クリスマスに独り占めしたいんだね』のと彼女達の声に、私は顔を赤くした。




あとがき

19.10.02.開始完了しました。

初めにイラストありきが、今回の動機です!☆/

イラストが可愛い。

残りの同じイラストレーターさんのイラスト2枚も頑張ろうと思います。



19.10.02.家鴨乃尾羽



第2話 お姫様はただ者ではない

学園祭の演目は眠れる森の美少女

今日は学園祭だ。

ウチのクラスは「眠れる森の美少女」をする。一致団結したんだから大丈夫の筈。

でも嫌な予感がするんだ。

「眠れる美少女」の王子様役が多すぎて、なかなか決まらなくって、くじ引きで決めたら「クラス1地味な男子」に決まったから、内心納得できてない男子も多そう。無事に終わると良いんだけども、こういう時の勘はあたることが多い。

今は演劇中。

王子様がへっぴり腰で剣を振りかざすも、悪い魔女が変化したドラゴンは一向にダメージを受けない。ヤキモチ男子ら目(怒)時間が押してる中、更に王子様は(お弁当に盛られたのか?)腹痛を訴えだした。

もう劇はめちゃくちゃ(>_<)

そんな中、立ち上がる美少女がいた。オーロラ姫役の美少女だ。王子様が落とした剣を振りかざして「私が相手だ」と交戦模様。ただ、ドラゴン役の男子達は彼女のリアル下部なので「快刀乱麻を断つが如く」華麗な剣さばきで、勝負はあっさり決まった。そうして(トイレに一目散に消えた王子様を無視して)学園祭の劇は終わった。(哀れ王子様)


後日、お姫様がリアル下部達を叱ったのは言うまでもない。




あとがき

19.10.02.開始完了日です。

短い話を書くぞーと狙っていたので無事に完結してホッとしてます!☆/

それにしても、このイラスト可愛いいよな♡



19.10.02.家鴨乃尾羽


第3話 はじめての体験

男女交際の「いろは」

「じゃあ聞くが、彼とは付き合い始めて一年になるんだね」保健室の(あるじ)は冷たく聞く。「一年付き合ったご褒美が欲しい」とねだられました。少女は、赤く吃りながら保健医の質問に一生懸命に答える。

「避妊をしたからって和合を行って良いルールはないんだよ」保健医はどもる少女にあわせ、口調を和らげる。だけど、内容は辛辣。「発育途上の体に妊娠はまだまだ危険だし」「堕胎のリスクは女性に成長してからも流産や不妊症に繋がるんだよ」男子には何もデメリットが無いから労ってくれない。と、保健医は厳しい。でも全部本当の話だ。「ごめんなさい」と少女はか細く笑った。その笑顔は涙ぐんでいた。「で、妊娠したか調べて欲しいって」そら女子高生が妊娠検査キッドに慣れているというのは悲しいから、良いのだが。先生は「待ってな」と言って「妊娠検査キッド」を薬局に買いに行った。その時、彼女の彼氏が保健室のドアを開けた。「何であんな誤解されること言うんだよ」と、彼女の頭を撫でながら「こんなに大切にしてるのに」と彼は呟いた。

「先生には悪いけれど『想像妊娠』の可能性をしらべたかったから」と彼女は涙ぐむ。「どうして口づけだけでそんなに成っちゃうかな?」彼氏は彼女の両手を自分の両手で包んだ。「だってキスだけで、こんなにどきどきするし、キスの次の段階のストレスもこんなにためてるし」と彼女は悪びれもなく彼氏に言った。「想像妊娠はストレスから成る事も多い」って。




あとがき

19.10.02.開始完了日です。

イラストに釣られての第三段です。上手くラブコメになっているかな?

公式イラスト見てたら、同じイラストレーターが描いてるのは最高三枚なので「イラストに忠実シリーズ」はおしまいか。ネタ無いけど、少し寂しいです。



19.10.02.家鴨乃尾羽


第4話 スカートは寒い

男子の制服がうらやましい。



私はズボンが好きだ。下半身をきっちりまとって守ってくれるから。安心して履いてられる。比べてスカートが苦手だった。下半身がスースーして寒いからだ。だから、制服の無い田舎の小中学校では、怒られないので、よく黒ジャージを愛用していた。冬場はその中にセーターやタイツを履いたりして、田舎の極寒を耐え忍んだ。そんな私も、田舎には、通える高校が無かった為、町の高校に進学。したら町の高校の校則には制服着用と記されていた。念のため、女子だが、男子制服を着れないか、高校に打診してみたが「前例が無いため」ダメですと言われた。「私を前例にしてください」と頼んでみもしたが「規則なので」と断られた。仕方がないから私「美香」はJKの制服を身にまとっている。下半身がスースーするので、机と椅子に体をあわせ、体温の低下を堪えていた。だから、地味な訳ではないが、誰かの机の周りを立って囲うことが出来ない為に、女友達を作りそこねた。「寒い」ので「寂しい」どころではなかったのだが。女子と仲良くなれない分、男子に何かと話しかけられた。髪型がショートヘアで、昔から女子力低いから、気がねなく接しれたのだと思う。「美香は好きなヤツいる?」と恋バナを打ち明けられたこともある。男子が「気安く声をかけられる数少ない」女子の私は、うんうん相づち「告白すれば」とアドバイスしていた。彼の好きな子はモテるらしく、靴箱から数通のラブレターを降らせていた記憶がある。彼女は1人しかいないので、彼が「もたもたしてる」間に、彼氏を作ってしまうかもしれない。今がチャンスだと私は薦めた。「討ち死に」したら慰める約束もした。いよいよ彼が告白する日、私は弟を思う姉の気持ちで「成功」を祈っていた。なつっこい犬の様な表情で、彼は彼女に声をかけた。「長谷川由香さん」お話があります。彼の顔はそっと赤く。声をかけられた由香さんはか細い声で「はい」と二人で教室を出ていった。「ふうっ」と私がためていた息を吐く。その時、隣の席の男子が「びっくりした」と息をのんでいた。「美香じゃなくて由香かよ」慌てたと、焦っていたので、首をかしげ見つめていたら「風景化してる」お前に慣れた俺の風景を、壊されるかと思った。と両耳を赤くしながら呟いた。そして「ヤツが討ち死にしても甘やかすなよ」俺が困るからと、隣の席の男子は強く言った。




あとがき

何故?彼女は座っているのだろうと、一生懸命考えて、こんな話になりました。本人無自覚ですが、ショートヘアだし、男子の制服の着用も検討してた事より、ちょっと、男っぽいのだと思います。そんな彼女が席を外さない事が日常になった隣の席の彼もいます。

上手くいきます様に。



19.10.06.家鴨乃尾羽




第2章 短編集2


第1話 ひとりぼっちの巫女さん1


第1話


小さな山奥の村に小さな社があった。おつとめをするのはあどけない少女に見える巫女さんが一人っきりで。村のおめでたいこと、おめでたくないことを一人で、祀っていた。何かある時に見せる村人は、大抵一人ではなく、一人ぼっちの巫女さんは寂しげにしていた。ある時、祀っられている神様から、頑張って働いているご褒美に「ひとつだけ、何でも願い事を叶えてやる」と聴かされた。あどけない巫女さんは「妹巫女が欲しいです」と無理かもしれない事を願った。すると神様は「お前の身と心とを半分に分け与えてやることが嫌でなければ」その望みを叶えようと約束した。「どんなに苦労をしても妹巫女は大切に守ります」という巫女さんに神様はひとつ試練を与えることにした。その頭にキツネの耳を二つ生やした。巫女さんは知らなかったのだが、その父母が異類婚を行ったから、神様によって封印されていたキツネの耳を露にしたのだ。そして身や心が切り裂かれそうに成る痛みをその夜は堪えた。堪えた翌朝、彼女の前には、青い袴の巫女装束の少女が、すーすーと眠っていた。




了19.10.02.家鴨乃尾羽



第2話 ひとりぼっちの巫女さん2

第2話


山奥の村の社にあどけない少女の巫女さんと、その妹巫女を護る姉巫女さんがいた。彼女等は「お天道様に恥ずかしくない」生活を行っていたらヒトには知られないキツネの髪と耳を二つ頭に生やしていた。父母が異類婚だったので、神様から隠してもらっていたキツネの髪と耳を見せることになっても構わないから、妹巫女をくださいと願った姉巫女の願いを叶えたからだ。

殆どヒトのいない山村で、あどけない妹巫女はキツネの髪と耳がバレない様に、毎日毎日願った。

落ち着いた姉巫女と違い妹巫女は「どーしようどーしよう」と毎日十回は言っていた。ある時見かねて姉巫女が妹巫女にきちんと話した。「お天道様に恥ずかしくない生活を行っていたらヒトには知られないキツネ髪と耳だ」という事を。姉巫女が世話をしているので、大丈夫だと彼女は言った。安心した妹巫女の目は姉巫女から貰った青い色をしていた。代わりに姉巫女の目の色は赤い色をしていた。




了19.10.02.家鴨乃尾羽



第3話 ひとりぼっちの巫女さん3

第3話


ある山奥の村に小さな社があった。其処ではキツネ髪と耳をヒトには隠す二人の巫女さんが神様を祀っていた。「お天道様に恥ずかしくない生活を行っていたらヒトには知られないキツネ髪と耳」をヒトに知られるのを怯えていた妹巫女はもういない。姉巫女さんと一緒に大切に神様を祀っていた。青い袴と目の妹巫女。赤い袴と目の姉巫女。可愛らしい二人の巫女さんは有名になり、辺境地にミーハーな参拝客がくるぐらいだ。庶務を全て行う妹巫女と違い姉巫女は舞いを舞ったり、祝詞を唱えたりする。そんな神秘的な姉巫女を妹巫女は崇拝していた。


「お天道様に恥ずかしくない生活を行っていたら」むにゃむにゃと疲れて居眠りをした妹巫女を姉巫女は「くすり」と笑いながら、可愛らしいと、想うのであった。


そんな二人の巫女さん達はヒトには黒髪でキツネ耳なんてない様に、見える。


夢から覚める妹巫女の「全てはお天道様の為の夢」という選択肢を残して、この物語は終わる。


キツネ髪と耳を隠す二人の巫女さんの物語。




あとがき

ひとりぼっちの巫女さん1~3書き終えました。これで公開できる。気に入った公式のイラストで何か連作が出来ないか悩み、読み切りは書き終えたので、今度は連載をと思い三話を書き上げました。楽しかったけど疲れた(*≧ω≦)


それでは三話最後までお読みいただける幸せを願って。



19.10.02.家鴨乃尾羽



第0話 ひとりぼっちの巫女さん0


第0話


巫女さんがまだまだ幼くて、1人が寂しいと思ってなかった頃の話。


滅多に参拝客がいない社で、巫女さんは油断をして居眠りをしてました。

巫女さんはキツネとヒトのあいの子なので、本当はキツネの髪と耳を持っています。でも神様がカモフラージュしてくれているのでヒトに見えるのですが、今は神無月。まだまだ能力の小さな神様では出雲からカモフラージュの能力を送ることが出来ません。巫女さんはキツネの髪と耳を見られない様に、隠れていました。

ところが、あんまりにも参拝客がいないので「大丈夫」と思い、日なたぼっこをしてました。

そこへ、珍しくも参拝客が現れます。驚いた巫女さんは、とっさに賽銭箱の屋根の上に飛び乗りました。

参拝客は二人の少女で巫女さより少し大人に見えました。妹が姉にお賽銭をせびり、賽銭箱にお金を入れると『漫画家になれます様に』と、祈りました。姉は『パティシエになれます様に』と祈ってました。

きゃあきゃあいいながら、初めての着物にはしゃいでる、二人の姿を見ていた巫女さんは、何故か?切なくなりました。夢は「ココを参拝客に愛される社にする事です」二人に負けてません。なのに、何故か?心が寂しくなりました。何故?

と、巫女さんは青空に問いました。




あとがき

小さくて見えなかった巫女さんのイラストも見つけたので、同様に、妄想して見ました。

椅子に座るショートヘアの女の子の話より「面白いかな?面白くないかな?」と考えずに、さっくりと書きました。したら似た文字数でした(笑)

「story」より「お話」を意識して書きました。並んで応援されることを祈ります(笑)



19.10.07.家鴨乃尾羽



第3章 短編集3


第1話 浸潤癌闘病体験談

第1話


それは胸が(弱い光線で打たれる様な)痺れる時があり、その身を心配していたから、気づけた。私にセックスの経験が無い以上、子宮癌や乳癌は起こりやすい体をしてると知っていたから、その異変にすぐ気づけた。普段なら、自分でもあまり触りたくない乳房に、何かしこりがあった。後で知るに乳房に2センチのしこりは、乳房を乱雑に覆っていた。乳腺が腫れてるだけよと、やがて私を嫌う人はオーバーに騒ぐなとねめつけたが、私は「早期発見早期治療」をモットーとしてたから今、執筆が出来ている。町医者ではなく「市民病院」を選んで、乳癌ですか?とひしる気持ちを抑えて診察を受けた。医者が患者に対して絶望的に少ない市民病院では、検査に時間がかかった。折しも数名のタレントさんがその頃、乳癌に罹患しており、報道される重体さに、この身にもしや転移はないか?と検査結果を待つ日数をとても不安に過ごした。

タレントさん達は「ステージ4」だったがこの身は「ステージ2」で、発見を実現した。他人の目を気にする私は、乳を全摘出するのなら両方を希望したが、それは、まだこの国では、可能ではなかった。それに、胸の膨らみがあっても、乳首が両方揃って無いと心が砕けた。転移は胸だけでなく、脳や肺や骨とリンパ節と聞かされた。あまりの待ち時間に転移を恐れる私は、ニーズを必死で訴えた。だが、よくよく聞いてみると開いて見なければわからない。反対にその時はどうすると聞かれた。私は悩んだ。お尻の肉を豊胸にあてる手術を提案されたが、入院期間が1ヶ月と倍あるのと、手術を2回しなくてはならない「痛み(悪性リンパ腫で苦しみ逝った母より)による恐怖」より、豊胸は断った。高名な医者は怒っていたが、女医が私を思いやってくれ、全部ニーズを理解してもらった。私は「痩身優美」を目指していたので、慢性の便秘気味な体に食事のメインは乳製品と海草だったので、当時はメタボと真逆な体をしていた。

今はメタボなのだが、当時は鏡に見惚れるスタイルをしていた。結婚を前提につきあっていた彼からも、初夜の時を楽しみにされていた。だから、一度も抱かれることの無い体で、私達はお別れをした。彼を喪失した心の傷も癒えぬまま、手術の順番を待った。

そういえば、彼が側にいず、寂しい時に、乳製品のスイーツを沢山食べたな。アレは、止めとけば良かった。ので、今は止めている。

手術の痛みを恐れていた。手術の失敗も恐れていた。全身麻酔にある私が意識を覚醒していられない事実から、最高の結果と最低の結果を納得させられた。そうして挑んだ手術で、おぼろ気ながら切り落とした左の胸を見せてもらった。「綺麗」だと私は意識を失った。開いてみた結果、リンパ節転移が3個あり、約束通り切除されていた。腕が使えない恐怖を感じながら普通に動かせる腕に「運が良かったね」と手術医が喜んでくれた。

私は無くなった箇所をあらためるのに、必死の勇気を振り絞り、対面した。抜糸を行わない手術だったから、あるべきところに無いモノの喪失だけではなく、大きな傷痕が残った。彼と別れていて正解だった。リンパ節転移をしていたことにより、その後の私は抗癌剤治療を受けた後、ホルモン剤治療を受けている。髪はうなじを残してほとんど抜けた。

恐れてた眉毛の喪失は幸いにもまのがれた。

禿げた。恥ずかしいだけではなく裸の頭を守る為に、ボランティアさんから無償でもらえるタオル地の帽子を片時も離さなかった。

そうして時の人となったタレントさん達の頑張りにエールをもらい、お返しに今髪の毛を伸ばしている。恵まれた美しい髪はチリチリの柔な巻き毛に変わったが、地毛を必死で伸ばしている。タレントさんにその髪の生えた写真を送りたかったのだが、彼女は逝ってしまった。だが自らの望みの為に、まだまだ髪は伸ばす。そうして抗癌剤が抜けホルモン剤治療に変わった体は閉経の状態になった。煩わしい「月の物」が無いのは良いが、体型が変わったのは、その副作用もある。赤面症の私はホットフラッシュに怯えながらも、別の理由で、変わった太い体で、定期検診が無事に過ぎるのを楽しみに待っている。

今は私の経過は順調です。




了19.10.14.家鴨乃尾羽



第2話 子宮蓄膿症闘病体験談

第2話


幼い頃、履き違えた考え方をしていた。避妊に失敗したカップルは産婦人科で堕胎が出来ない時は、彼氏が責任もって堕胎させるのだと。その赤子を宿した聖なる腹を何度も何度も執拗に蹴り続けるのだと。そう考えていた。だからではないが、何度か彼女の腹に、そのつま先を添えるかの様に優しくあてた。

彼女は笑っていた。彼女は泣かなかった。

だけど素人は思う。その病は腹を蹴られたが如くと。何時もの彼女の顔に見えない表情をしていた彼女が、健康診断に行くくらいのつもりで、かかりつけ医が休みだったので、義弟が2度骨折した時にお世話になった、しばらくの病院に妹につれていってもらった。

若い医師に代替りしていたが、かつての名医は別の診察に健在だった。何も無いだろうに安堵した私達は、彼女の異変を調べてもらうべく、彼女の何時もの様子と今の違いを一生懸命伝えた。インフォームド・コンセントは成功し、医者と一緒に彼女の異変を探った。採血も聴診器も触診でも異常がなかったのだが、何故か「怖いものに蓋」をしている様に、彼女は穏やかだったので、素人目に異常だった理由を探すべくレントゲンを撮ってもらった。そうして私達は彼女の子宮が体内で「破裂」していることに行き着いた。緊急手術が必要だったのだが、彼女は高齢者なので、麻酔から目を覚まさないリスクも教わった。怖かったが、もし手術が成功すれば、彼女は長生き出来ると説明を受けた。だから深夜になるが緊急手術を行ってもらう手続きをした。そうして邪魔な私達は彼女を残して病院を去った。この別れが今生の別れに成らない様に、私達は彼女より苦しくない苦しみを味わっていた。深夜手術は決行された。翌朝病院に電話すると、彼女は手術を乗り越え、麻酔から無事に目を覚ました。と、伝えられた。幸せを満喫していた私に、彼女に面会してやって欲しいと医師が言った。私は、絶対安静を希望したが、妹の機知によりお見舞いに出かけた。彼女はびくびくしながらも、見舞いに現れた私達に、甘えたいという表情をしていた。私は手術の痕を開いてしまわない様に、病院で入院を希望したが、妹は彼女が可哀相過ぎるから、連れて帰ると、私の意見「絶対安静」説をきかなかった。私は妹が協力するとの約束のもと、彼女を緊急退院させた。手術の傷痕を開かない様に、彼女とよりそう彼女の実の妹にも、注意が必要だった。だから、彼女の妹には傷痕が無意識になるまで、血のつながらない姐御達と一緒に過ごしてもらう事にした。そうして彼女の自由時間を観察する私と彼女いう構図が出来上がった。傷痕は綺麗に保ち、触らない様に、見張る。そうして、病院で見せてもらったもう一枚のレントゲンに写っている胃と腸をつなぐパイプが、コレステロールで塞がりかけている病状の治療に、三仙という漢方薬を処方された。のを、処方通り毎食毎に飲ませた。その漢方薬は近隣の病院では、その病院しか取り扱いが無く、かかりつけ医に、その事実をなかなか伝えられなかった。そうして緊急手術で生き残れた彼女は今も漢方を飲み続けている。子宮を全摘出したことにより、ホルモンバランスの加減で、ちゃんとご飯を食べる彼女はやや肥満体になってしまった。だが、漢方を飲み続ける彼女の便は、普通より乾燥しているモノの検便の為の採集が可能なくらい、きちんと大便も出来ている。

意を決っして、かかりつけ医に、その内容を話すと「子宮蓄膿症」という病名を教えてくれた。彼女は先の平昌オリンピックまでの命と、説明を受けていたが北京オリンピックすら見れそうな容態だ。私は妹に頼ったり、交通機関を使ったりして、漢方を飼いに行く。一緒に運動も忘れない。誰からも愛され敬われる 母に成れない業の私達は、その生き方を今後もまっとうする。




了19.10.14.家鴨乃尾羽



第3話 鼠蹊ヘルニア闘病体験談

第3話


彼女のお臍の少しした辺りに、なんとも言えない(いぼ)が出来たのは、先天性のモノだろうか ?それとも後天性のモノなのか?意識せず、日記もつけない私は忘れてしまった。姉妹でじゃれあっているうちに、姐御に咬みグセでもついたのか?と無知な私は絶望した。とにかく、かかりつけ病院の優秀な医師は病名を教えてくれた。「鼠蹊ヘルニア」だと。見ていて不安なくらい、大きくなったそれを彼女は痛がって無かったが、とても痛そうに見えた。だから医師は手術しましょうと明るく言ってくれたのだが、手術の失敗の場合を考えて、手術には「後ろ向き」の気持ちで一杯だった。医師が私に一生懸命言ってくれた症状は以下の通りだった。「飛び出し続ける内蔵が大きくなり過ぎ、腸へのパイプを圧迫して」やがては腸閉塞に成る可能性が高いという診断を受けたからだ。腸閉塞とはどういうモノか調べたので、引用する。


悪化した鼠蹊ヘルニアには、腸閉塞の症状(嘔吐や下痢、便秘、元気や食欲の低下など)を起こし、ときに腸が絞扼(こうやく:しめつけること)され、ヘルニア部分の色が赤くなったり、熱をもったりします。この時、ヘルニア部分を押しても元に戻らず、痛がることもあります。


以上、「Petwell犬の病気事典」よりの引用でした。

また鼠蹊ヘルニアの意味も調べたので、以下に引用する。


鼠径ヘルニアの”鼠径”は ねずみケイの2文字から出来ていますが、先に”径”から説明しますと、径は新しい漢字で実は”蹊”が語源です。 読みは同じでケイですが意味のひとつに”こみち”つまり通り道と考えられます。 何が通るのかというと鼠の通り道だったという事になります。中略

”ヘルニア”という 言葉の意味は、”飛び出す”ことを意味します。 ヘルニアという病名では椎間板ヘルニアなど有名です。つまり何かが飛び出して通常の状態にない事を表します。

まとめると、睾丸が通った所から腸が飛び出した。という事になります。


以上「執行クリニックの鼠径ヘルニア」の引用でした。

だが、手術の内容に無知な為に、私は疣がが膨れません様に、と祈る毎日だった。疣が膨れなかったら、健康的に生活出来ると医師が言った事を信じて、義弟に指摘されるまで、疣が大きく成らない様に、と祈っていた。義弟は出べそと思うけど「赤く腫れている」ので痛みが伴う前に、再診を薦めた。

なけなしのお金を握りしめて、私は今、お世話になっている病院へと彼女を連れて行った。そして「鼠蹊ヘルニア」と診断された事実を話した。しかし、医師は診察をしてくれて、お大事にと言ってくれた。「臍ヘルニア」だから手術のリスクをおおうまでもない。単なる「出べそ」扱いで良いと言われ、数年間悩んでいたこの思いは、「ごめんなごめんな」は、一体なんやねん?とテンションがあがった。モノの「無事」は嬉しい。彼女の未来がある現実を幸せに思った。




19.10.14.家鴨乃尾羽



第4話 舟状骨骨折闘病体験談

第4話


それは通学時、横断歩道の上で白色の軽トラックにはねられた。学校を挟んで近隣の(主に)年の差美形夫婦による、お惣菜屋さんの店長がハンドルを握っていた。お惣菜屋さんの反対側に一人暮らしし始めていたから、通学するのにマウンテンバイクに乗っていた。その為に、宙を飛んだ。落下した体を右手が庇った。私は亡き母を愛するあまりに「将来の夢」=「ストーリーテーラーになる事<漫画家になる事」が、何も実現出来ていなかった。暇さえ見つけては世間話をしようとする母を大切に包んでいた。ようやくかなった一人暮らしは、遅れた勉学に忙殺されながらも、母と密に連絡をとっていた。だから「ストーリーテーラー」に成るための大切な両目と両耳と利き腕は「宝の原石」だった。落下した体を右手が庇った。体重は一点に集約された。骨が軋んだ。当初、痛覚に訴えたえるモノが擦過傷程度だった為に、念のために売った頭を診てもらう為に、救急車を読んでもらった。生まれて始めての「救急車による搬送」体験だった。ストーリーテーラーを志すモノとしてその体験は貴重なモノだったのだが、めくるめく初体験に、緊張も有り、何も覚える事が出来なかった。ともかく、脳卒中で倒れたミスチルのボーカルの桜井君が運ばれた脳に特化した病院に搬送された。レントゲンを撮ったが、頭には何も異常は無かった。良かった良かった。後、右手なのだが、軋んだと思った箇所は「舟状骨」という箇所だった。手首のスナップが固定することで、稼働範囲が固まるのを防ぐ為に、固めないギブスの巻き方をされた。それが、あんな悪夢につながるとは思いもしなかった。事故の聴取をとられる時に、相手に重い罰を求めるか?軽い罰に留めるか?聞かれたので、よく考えもせずに「軽い処罰」を選んだ。だから、慰謝料を1銭ももらわず、正式に相手の連絡先も知らず、別れた。その夜、私に地獄が到来する。病鳥の雛を父の様な愛で包む体に痛みが訪れた。激痛だ。耐えられず、大きな悲鳴をあげようと床に転がる両目が、大切な雛鳥をとらえた。人間でいうところの「脳性麻痺」にあたる雛鳥の安眠を破壊できない。と、咄嗟に思った。だから、一番ましな角度を探しながら、見つけた角度に右手を固定することに終始した。悲鳴を漏らさない様に、ただそれだけを意識して無音の悲鳴すら、あげ続け無かった。一睡も出来なかった。げっそりと丸い顔がこけた。早い朝から市民病院の手当てをうけ様と、必死で病院に向かった。そうして腕のスナップより安静を選んだ。ギブスは撤去されテープの様なギブスを巻き直された。そうして私は激痛をしずめるのと引き換えにスナップを失った。腕立て伏せはまだ出来ない。一生出来ないかもしれない。その上、漫画家に成る為の、柔軟に動く利き手を失った。雛鳥の世話も学業も守る為に、生活費の為に働いていたバイトも、クビになった。

貯金も尽きる中、母にはナイショにしていた。母の愛犬が、後ろ足を骨折して30万円もした精密手術は成功したのだが、血の味を覚えるくらい、違和感に任せしゃぶりたおしたからだ。今も楽しんでいる。だから、実家の近くの学校に編入させられるのは困るので、飲食をしない怠惰な安静をとった。漫画家に成る夢は生きているから活きているので、反則をするしかないと心に誓った。「りり」先生の様な美しい筆致を完全に諦め、マジックのペンを使う事。反則だが、シャーペンのささがきよりマシだろう。夢を諦めて堪るかと自身を鼓舞した。とにかく今はまず雛鳥を左手だけで介護できる様。今、頑張っている。




あとがき

このシリーズは代弁です。

私の知っている話と知らない話が混じっています。少しでも、誰かの為になればと、私の為に、書きました。読んでくださった皆さんは、幸いであります様に。



19.10.14.家鴨乃尾羽



第4章 短編集4

第1話目指せJKギャルデビュー!

第1話


私は地味子だった中学生までの私を卒業して、高校生ギャルデビューしてみせる。野望家の私の名字は「秋葉原」だ。

ヲタクではないのだが、紛らわしい名前の為に、からかわれない様に、地味子をしていた。

もうじき卒業してみせるけど。


田舎なので、スーパーマーケットが無く、高価だが、コンビニのお惣菜コーナーのざる蕎麦しか食べないダイエットをしてる。ざる蕎麦ブームの時に、蕎麦畑増設の為に、野生の鷹と巣を減らした責任も感じたから。

ギャルは自慢のスタイルをボディコン・ミニスカで、見せびらかすモノ。だから、とても美味しそうなとろろ蕎麦は選ばない。とろろ芋と卵が、設定カロリーをオーバーするから。それでなくとも蕎麦は炭水化物だから。炭水化物が他に被らない様に、気をつけている。そして、トクホのお茶を飲む。1日3食それだけだ。筋肉をつけない様に、運動はウォーキングしかしない。だから、脂も加糖も我慢しているから、中々いい調子にぜい肉はとれた。だが、ダイエットの世界には「スーパーサプリ」が、多々あって、私も更に痩せたく、手を出そうかどうか悩ましい。どのサプリも残り一桁のワンコインサービスだ。出来すぎ感が漂う。そんな私はヒールを履いて歩くと脚が痩せるという情報を得た。だから日々のウォーキングにヒールは無理だから、厚底のシューズを手にいれた。 そのシューズを履くと視界が一変した。足も長く見せれる。ウキウキする私だった。だが、それが「間違い」の元だった。体重のかけ方が慣れてないのに、沢山歩いてみた。だから左足の膝を痛めた。消炎剤を貼っていても痛みを感じる為、ウォーキングを一時中止した。頭を使う運動が苦手だった為、日々は蕎麦は食べるが運動が出来なかった。 体重計に乗る。減らなくなった数値を見て後悔するも、痛めた左足の膝はまだまだ治る気配を見せない。ウォーキングで、食欲を誤魔化していたから、自室で空腹と闘い、敗れた。蕎麦汁よりも濃厚な味を求め、摂取してしまう、毎日がつづいた。抑えていた欲望は、爆発した。過食への道を知ってしまう。つづく暴飲暴食(泣)


そうしてボディコンミニスカが着れない、ふくよかな、ギャルになり損ねたJKは、スイーツヲタクとして、秋葉原を巡るかの様にカフェ巡礼をする様に、なった。




あとがき

何とか書き終えました。

難しい(泣)

実話がちらほらしてます。

今回はこのぐらいにしとこう。

では。

読まれる喜びを期待して。



19.10.15.家鴨乃尾羽



第2話 アメリカンアイスコーヒーを

第1話



寂しいうさぎは耐えられずに死ぬということわざを聞いたことがあるが、まさか我が身にふりかかるとは思ってもみなかった。

想い人にフラれた。正確には相手と結婚を前提につきあってる事をカミングアウトされた。ショックだ~

彼に教わった「香味」という言葉と「コーヒーが癌の予防に良い」という言葉が、私の価値観を変えた。

「コーヒー」が予防するのは肝臓癌だっけ?喫茶店の新聞のスクラップ記事に書いていたのを読んだ記憶が曖昧だ。

レイコ(アイスコーヒー)よりホットコーヒーの方が体には良いのだが、少しの湯で溶いた「香味○煎」というインスタントコーヒーの熱い原液を作る。私はブラック派なので、アメリカンを好んで飲んでいる。だからたまにミルクを入れる時以外は小さじスプーン一杯に水分200cc程度だ。

それから、グラスに氷を満たし、その熱い原液ををグラスの中の氷に注ぐ。溶けるグラスの中の氷と原液を均等の濃度によく混ぜる。「香味焙○」のレイコの出来上がりだ。「カフェインで空腹を誤魔化す」という感覚も、ようやく体験できる様に、なった。お腹が空くと切なくなるので、今日もグラスに注がれたレイコを飲み干し、もうじき結婚する想い人を想えなくなる「寂しい」気持ちと一時おさらばした。


今日も元気だ!☆/




あとがき

すみません。スマホッ首でデイリークエストを休んでます。ご心配おかけしてます。すみません。


何とか書き終えました。

難しい(泣)

実話がちらほらしてます。

今回もこのぐらいにしとこう。

では。

読まれる喜びを期待して。



19.10.16.家鴨乃尾羽

追記

インスタントコーヒーの香○焙煎、見かけなくなったけど、販売終了したのかな?

お気に入りだったのに。



第3話 アイスカフェ・オレ

第1話


昔、食器が好きな母が生きていた頃、家族銘々に割り当てられたグラスに、氷状のコーヒーをざくりと入れて、ホッとミルクをかき混ぜたものだ。

そのアイスカフェ・オレの作り方じゃなきゃ我が家の好みの味にならない。

家族に与えられたグラスは耐熱性を考えられたごつい硝子性だ。私はグリーン。妹はセロリアンブルー。姉はブルーのグラスを与えられていた。 母のグラスはネイビーで、その頃から父が亡き人だった為にキッチンには4色のグラスしかなかった。母がアイスカフェ・オレを作る様になったのは、父の死を慰める為だと、いつか姉から聴かされた。だからキッチンには、もとから4色のグラスしかない。それにしても、カフェ・オレを味わうグラスに透明以外の選択は亡き母のユーモアだったのだろう?


そんな事を思い出しながら、コンビニのカフェ・オレをセットして、ホットミルクをコーヒーの氷が入ったプラスチックのコップに注いだ。硬い硝子のグラスではなく、柔らかい透明のコップの手触りが、亡き母が入れてくれた、あのカフェ・オレでない事を痛感し、寂しい。


味は、母の味ではないが、これはこれで悪くない。

「絶対に母の味でないと嫌だ」と泣き言を言わなくなった今、そう思える自分が、寂しく思えた。




あとがき

すみません。スマホッ首でデイリークエストを休んでます。ご心配おかけしてます。すみません。


お題「コーヒー」「グラス」からレイコ(アイスコーヒー)やアイスカフェ・オレが好きな人と勘違いされているかもしれませんが、ホットコーヒーの方が好きです。因みにうっすいアメリカンをブラックで飲むのが1番好きです。

作者タグの「グラス」が「クラス」に化けて困っています。



19.11.01.家鴨乃尾羽



第4話 ※カラのグラス

第1話


プロポーズをした。その返事待ちの瞬間に「実姉」に略奪された。「あの子なんかの何処が良いわけ?」私の方が魅力的でしょう?と。だからか、返事をくれない彼に、私の心はヒリヒリした。何時もだ。幼い頃、何でも自分のモノにしたがってた私に対する復讐?とにかく、私の人間関係はそんな具合で何時も無理やり終わらせられた。

病が元で、脱サラした私の魅力がキャリア・ウーマンの実姉を越えない限り「どうして?」と実姉は「話すと私が不利になる」と感じた 他人の気持ちを思いやらない。私が「遊びの対象」にならない様に「家長」として「私を守っている」と実妹にだけ内緒話をする。喫茶店のコーヒーに癒されながら、どうすれば私と彼の話し合いが可能か?考えてみた。共同生活をしてない私は脱サラしてるから連絡先が無いので、誰に立会人になってもらえばよいか考えた。辞めた会社の上司は、私がプロポーズした彼を、よりによって、別の後輩に見合いをさせるので、絶対駄目だった。

彼とはそんな間柄が長く続き、私は生活基盤をなんとか確保する為に、強引な手で彼に迫る事にした。「孤立無援だから」私に直接会って欲しいと。私の立場になりすます詐欺女が沢山いたから、交番を使おうと思った。お巡りさんに個人番号を確かめてもらい、身元を確認してもらおうとまで思い詰めていた。だけど遊び慣れてる彼は、なんと徒歩の道すがら私に【その場ではわからない】言葉を発してゆくのだ。「働いていた君に好意をよせていたのに、今の君の行動は整腸活動だけだろう」等々。よく考えれば、良いようにもとれるその場の言葉は難しく、私は常にヒステリーをおこしていた。だから自分から身をひいた。私は「バ※ラの高級グラスを買った販売員の妹」としか思われていなかったから。「バカ※の高級グラス?何ソレ」闘病人でも、社長の元で働く事より彼に養ってもらうことを選び脱サラした私が、姉のお得意様でしかなかった。

ファミレスでコーヒーを飲み終わり、一人、泣きながら、描きたかった彼の顔のデフォルメをスケッチブックに1枚描く私。

涙まみれの私を、店員さんが心配してくれたので、席を立つ。


一人部屋ではやるせないので、私は寂しい気持ちをもて余しながら、とりあえず彼もおすすめする喫茶店のコーヒーの香味を楽しんだ。

濃く深みを味わえた。




あとがき

すみません。スマホッ首でデイリークエストを休んでます。ご心配おかけしてます。すみません。



第5章 短編集5

第1話 voice 家族的動物飼養による1

第1話


彼女は小ぶりのパピーチワワだった。2ヶ月目にはいる。顔の毛の色が真ん中だけ白く両端はブルーの珍しい毛並みをしていた。昔は柴犬かとても大きな犬が飼いたかったのだが、成人して私の好みは変わってしまった。猫を飼うならロシアンブルー。犬を飼うならチワワ。と、気性が荒い個体を望んだ。理由は気高い文鳥が好きだから。昔は伴侶的鳥として文鳥を飼っていて、体が故障したから、馬鹿力で握り潰さなくてすむチワワかロシアンブルーに憧れた。そのブリーダーさんは登録しているサイトがあり、そのサイトでは小さすぎる犬の売買に警鐘を促していたから、小ぶりというのは、ギリギリセーフな大きさだった。その大きさがまた私の好みの大きさだった。素人には「致死率を下げる為に」2ヶ月ではなく3ヶ月の引き渡しを推奨しているブリーダーさんだから「夢の様なサイズ」での引き渡しは叶わなかったが、つぶらな瞳が可愛いいその犬の写真を何度も送ってもらった。写真撮影の為に、大人しくさせる為に、体を冷やしているという「知ってしまった」事実に、写真を追加希望するのを諦めた。其処は埼玉、此方は近畿と遠距離なので、受け渡しは伊丹空港のANAで行われた。黄色のバスケットに入っていた「その仔」は、あどけない顔で私を見つめた。当時好きだったタレントの漢字をひと文字、私の名前をひと文字あわせて○○と名づけた。ただ、その名前は呼びにくいので「まーさ」とあだ名をつけて、可愛がることにした。

ブリーダーさんは(誰にでも言うのかもしれないが)この出会いは「運命」だよと、私のテンションを上げた。

餌は海外産のお高いドライフードだった。お高かったのだが、健康を願うあまりに、そのフードを、ブリーダーさんが使っているペットショップから、通販で買い続けた。その餌は健康だけでなく、生え変わるブルーの毛色も保証していた。

留守が危ないので通販で見つけたゴールデンレトリバー用の大きな籠を買った。室内に、快適な空間を与えられたと思う。

家から少し距離のある伴侶的鳥として飼っていた文鳥と同じ動物病院を選んだ。

狂犬病のワクチンと混合接種とフィラリアの検査をしてもらった。

その動物病院のパピー教室にも行ってみた。動物病院でも「ブラックタン」の雄のチワワが参加しており「お似合いのカップル」になるかな?と期待されており、私的には複雑だった。

家族的動物として飼っていても、何かジェラシーをしてしまった。

ところが幸せな時は終わりを告げる。

私が3ヶ月入院したからだ。別居していた家族に保護されている内に「接し方」が違う為に、外見も性格もずいぶんと変わってしまった。 もう可愛らしいブルーに分けられた毛並みをしておらず、ブルーチワワからクリームチワワになるくらい「安価な餌」を与えられていた。 財力を考えられ、別の動物病院から指摘されるまで、安価なその餌をやっていた。肝臓にも悪そうだったので、今では獣医師処方のドッグフードを与えている。犬に造形の深い義弟から煮干しやタコの差し入れをもらって「まーさ」は幸せに生きている。




了19.10.17.家鴨乃尾羽



第2話 voice 家族的動物飼養による2

第2話


私の名前は「りーの」本当は「○○」というんだけど、bossに迷惑がかかるから内緒。

私はロングコートブルーチワワ。私達のチームは4匹とbossなんだけど、私はトップを目指すナンバー2。お調子者の「さーあ」の姉でバディ。私は「みんな」に好かれたいから、チームで一番、大人しくしてる。でも「さーあ」には、ちゃんとマウンティングして私達の立ち位置を何度も教えているの。私達は雌犬だから、雄犬と違って立ち位置が固定されていない。私が上位ってわからせる時は、大人しく「さーあ」の背中から彼女の下腹部に私の下腹部をすりすりと、こすり付ける。彼女は嫌がる時もあって大変。仕方がないからケージに私の体をこすり付け、私のなわばりだと教えてあげる。流石に毎日まいにち行っていた、あの頃が今では、懐かしい。と言ってたら、また繰り返し。仕方がない。今日は疲れているから、bossに頼る。bossが私達を観察しているから、約束の合図を行う。「右手で手招き」をする。するとbossは、私の背中に手のひらをあて力を入れたり、私が動いても、手のひらを私にあわせて変えながら私の背中に手のひらをあて力を入れてくれる。それすら、疲れている時は、bossの太ももに仰向けにされ、首をくしゃくしゃと掻いてもらう。気持ちがよすぎて、何分も望む私なのだけど、bossは私が2回、舌なめずりをしたら終わらせるので、賢い私は「気持ちが良くても」舌なめずりしない努力を行っている。そうしたら、疲れるのか?ケージに戻されて、頭をわしゃわしゃとされる。bossが疲れてる場合は最初から頭わしゃわしゃだけの時もある。

私はナンバー2だから、姐御達のケージで、お掃除待ちの為に、4匹一緒のケージに入れても「あーさ」にマウンティングなんかされない。「あーさ」がマウンティングしようとするのは「さーあ」だけ。だから2匹の関係で、ナンバー2と確約される。だけど「まーさ」姐御だけは、一番小ぶりながら、私みたいにbossにあまり甘えないクールな雰囲気。そこがbossのお気に入り故なのか、たまに(私はしょっちゅう)bossの太ももに仰向けにされて首をくしゃくしゃされる仲でも、ヘルプを求めない。「あーさ」も心得ている。だからまだまだ私はナンバー2。かつては下剋上を目指す私だったけど、年ね。二桁は生きているのですもの。もう今はナンバー2で十分。あとは食糞をする時があるから、たまにご飯は残す。私だけ毎回ご飯に投薬されているので、bossは心配している。お薬のお蔭で、何とかもっている私の寿命だから、あの手この手でご飯を食べさせようとする。ごめんなさい。でも、あまりにもお腹が空くものだから、これからも食糞はやめないけど、心配しないで。




了19.10.17.家鴨乃尾羽



第3話 voice 家族的動物飼養による3

第3話


彼女はブラウンでロングコートの「チワワとミニチュアダックスフンド」とのMixだ。顔つきが(私見)日本犬らしさを秘めており、何故か忘れられずに、ついつい購入してしまった。姉妹で在るところのバディとする為に、部屋の狭さも考えもせずに、飼ってしまった。よく文鳥を観察していた頃「競い会わす」事で、食べない餌を食べたり、電気でも良いのだが、ふれあい温めあう事で、ピンチをのりきってきたから、保険に入ったつもりで、姉妹購入を決めた。姉のブルーでロングコートのチワワが目当てで飼ったから「マウンティング」は彼女に受けてもらうことにした。「まーさ」も、そうなのだが、私が彼女達に求めるカーストは体力がある方が「受ける」という不自然な状態を(精神が未熟な嫉妬すら抱く)私が求める為に、均等に可愛がらず、体力の無い方が「自信をもつ」様に、体力のある方より沢山可愛がった。だからシニアになった今でも、彼女は「受け」を担当している。それより、昔の話をする。彼女達は兵庫県のブリーダーさんの家まで、仲介者のペットショップの店長の運転で、迎えに行った。北大阪のペットショップだったので、地下鉄御堂筋線をつかい最寄り駅からカートに乗せて「ガラガラ」と新緑の暖かい中、数時間をかけて、かかりつけ医の門をくぐった。結果「野鳥並みに不衛生」だと診断された。飲み水に溶かす薬が処方された。ペットショップお薦めのドックフードも「まーさ」の食べているドッグフードも食べないことから「美味しいモノ」を与えねばと、蒸かし(さつま)芋や豆腐や枝豆等を与えてみた。蒸かした人参が有効なことを忘れていたからだ。だが2匹で肩を寄せあっているし「まーさ」達が元気に食べているのを見て、彼女達も「美味しいモノ」を食べた。当時、2ヶ月目のパピーチワワ達の死が流行っていた地域に住んでいたから、 3ヶ月の彼女を長生きさせる為に、暖房は入れたし、ヒーターも与えた。ただ、ヒーターの線を覆うプラスチックをかじって食べてしまう為に「樹脂が胃にたまっている」という恐怖から、今は断熱材や数枚の毛布で対応している。そうして「衛生的な体」と医師に判断され、体毛がブルーを保つのであろう、ペットショップお薦めのドックフードも食べてくれた。そうして、今では散歩を全犬で行う事から、カーストが有効であることを確認の上で、全犬まとめたり、バディを入れ換えたりした。「まーさ」達は「二つ巴」の形になり、母乳を舐めあうくらいの仲になっていたので、私は「骨粗鬆症」や「皮膚炎」に焦ったのだが、ごちゃごちゃにバディの入れ換えをしてる内に、彼女達のバディ熱が冷めて、私の思惑通りになった。彼女には悪いが、一番体力がある時でも、最後尾を歩いてもらった。彼女達は雌犬なので、雄犬と違い、カーストが永久に定まる事もなく「マウンティング」を行う事が今でも見受けられるが、今のところ、私の思惑通りのカーストで生きている。今は昔、ブルーのロングコートのチワワに、彼女は体の内側を舐められ、幸せの喘ぎ声をあげていたのだから、私の家のカーストは、このままで、良いのだと思う。




了19.10.17.家鴨乃尾羽



第4話 voice 家族的動物飼養による4

第4話


私のあだ名は「あーさ」bossの義弟が大好きなの。幼い頃よく一緒に、寝てくれたわ。おじゃこをくれたり、お腹を撫でてくれたり、メロメロなのよね~

だけど、bossはご飯をくれたり、消耗品や目薬やご飯を与えてくれたり、気まぐれで太ももに仰向けにされ、首をかかれるから、怖くはないの。だけど私よりも私のバディの「まーさ」に体力配分割いているから、あんまり愛されてる感ないのよね。それでも、ナンバー2の「りーの」より優先される時もあるし、最下位の「さーあ」より優先されているし、不味くはないのよね。ただし私に限ったことじゃないけどbossは「食糞」を許してくれる代わりに、舐められることを嫌っているの。仕方がないから私のバディの「まーさ」は私の顔を舐めてくれている。私は顔を舐めてあげはしないけど、それは彼女がナンバー1だから。 お蔭様で、長いこと苦しんでいた涙やけはメンテナンスしてもらえたわ。今は良いご飯のお蔭で涙やけは治ったのだけど。 お乳は与えあっていた時もあるのだけれど、お腹の皮膚炎と骨粗鬆症を心配され、成犬になってからだけど、お互いに止めることが出来たわ。「あんまい」あの味を、忘れるのには、随分時間がかかったけれど、もう私達はお乳を求めてはいない。「悪癖」を、治す根性に感謝だわ!☆/

私達の「発情思春期」卒業はboss無しにはあり得ないから、私の心をわしづかみにしているbossの義弟よりも愛を感じる。

だからお腹を撫でてくれたりしないかなと、たまに誘ってみるのだけど、coolね。咳き込む発作がない限り、柔らかい体の内側の皮膚には触ってくれない。体を洗うときは別よ。ちゃんとシャンプーやブラッシングはしてくれている。幼い頃の私は、カンピロバクターに汚染されていて、治療不要な値に落とせたけれど、そのせいか、私のする糞は、少し他のメンバーに比べて、水っぽい時があったわ。今は良いご飯のお蔭で綺麗な糞になっているけれど。

それと、良性のしこりを除去手術してもらったわ。諭吉を二桁払ってもらったわ。その時、私達は家族として「愛されてる」って実感したの。エリザベスカーラーを着けて手術痕が犯されない様に、見張ってくれていたお蔭で完治したの。

そうそうオカメインコの先輩は、しょっちゅうbossの妹に声をかけられ「言葉」を交わしあい「家族愛」を確かめあって全盲と闘っているけど。私達も二桁は生きているから、みんな軽度の白内障なのよね。だから、無口なbossが、抱っこしながら後ろから白内障の進行を抑える人間用の目薬を入れてくれる時も「家族愛」を感じるの。アスファルトが熱い時期は、狭い庭の土の上を1匹ずつリードしてくれたわ。

狭い庭の下水管のマンホールが年期もので、踏むと開くから、踏まない様に、またいで私達をリードしてくれてるわ。

今でも。だから今さらだけど「ありがとう」boss。




あとがき

これは忠犬達の備忘録です。愛犬日記を書く権利を奪われる代わりに、ヒトを庇うのを許されたからです。律儀に愛犬日記を書かない内に、書きたい欲望は失せましたが、忘れたくないのも事実なので、これなら許されるだろうという形で、今回書いて見ました。自己満足だな(笑)



19.10.17.家鴨乃尾羽




家鴨乃尾羽な短編集2

【Twitterのくぎりさん(https://twitter.com/cutoff_13)のフリーアイコンを、イラストとして、沢山使用させていただいております。

※絶対に犬猫にイカはあげてはいけません。】



第6章 短編集6

第1話 ペンギン、滑り台を滑る1

古びた中規模なペンギンのいる水族館はリフォームを余儀なくされていた。都心にあるのでお客さまに困る事は無いのだが、(となり)が小学校なので、休み時間に聞こえる、小学生の甲高いはしゃぎ声で、水の中しか知らない小さな魚達と違い、怖がりのペンギン達が健康的に生活出来て無いのではと、飼育員達はこっそり困っていた。(となり)が後から建てられたので、ペンギン達の逃げ場はなく。

「防音設備に特化したリフォームを」しようか?飼育員が提案する。「予算がおりないよ」と会計が反対する。「だけど登園の看板のペンギン達が」ストレスで健康被害にあっているのではと「どうすればいいんだ」と職員達は悩む。

窓の外から見える小学校の運動場で休み時間の子供達が滑り台で遊んでいた。それを見て芸として、餌をあげる時に、水槽に流れる滑り台に餌の魚を滑らせている毎日を、ふと思う飼育員。それだと彼は思った。


小学校の滑り台で「一度だけ」滑らせ様と、その飼育員は言った。

ペンギン達の命に関わる完全なミスだと皆が言う。でも「今のままじゃ遅かれ」ペンギン達は早死にすると会計が言う。「小学生達を静かにさせるには」怯えているペンギン達を「直に見てもらう方がいい」と別の飼育員も言う。

「自分達が遊んでいる事で」怯えていると知れば、小学生達もひっそりと遊んでくれるだろう。

ペンギン達の水槽を見てもらうだけでは、ペンギン達の恐怖心が小学生に伝わらない。ペンギンは魚と違って鳥類だから。

一度だけ一度だけ「ペンギン達」にとても恐い思いをしてもらおうと、過半数の意見があがった。少数派は真面目に生態を考え「ヤメロ」と怒鳴ったが、今生活しているペンギンの数が確実に「減少している」事実から、全滅まで待てない「賭けよう」と多数派は強行を宣言した。それからは、ある職員は小学校に掛け合い痛々しい「ペンギンショー」の了承をとりつけ、ペンギン達の飼育員は餌を使って滑り台を滑らせる特訓を必死で行った。

そしてその日を迎えた。

飼育員の頭の中ではペンギン達が1羽ずつ滑り台の魚をめがけて次から次へと滑ってゆく。その妄想は正にファンタジーだなと彼は思った。そして集まった生徒達の前でショーを始めるにあたっての注意事項を話していたら、生徒達がざわつき、やがて生徒会長が「ペンギン達の命に関わるから」中止をして欲しいと訴えた。水族館の飼育員達は、ペンギン達の未来の為に「見てほしい」と言いかけたが、生徒会の役員達が、ペンギン達のメンタルは人間とは違い豆腐並と調べて知った結果を生徒達にプレゼンした。

何だ。小学生だからと言って言語理解力が無いと決めつけていた飼育員達の間違いと気がつかされる一面であった。生徒達が「ペンギンさん、怖がらせて、ごめんなさい」と全生徒は口をそろえた。そうして、休み時間に甲高い声で遊ばないと約束した。

「ありがとう」と飼育員達は涙ながらにお礼を言うと大切なペンギン達の帰還の為に人力を尽くした。


そして今では、水族館には、何人もの小学生が、滑り台を滑るペンギン達に会いに行き、水族館は平和になった。




了19.12.09.家鴨乃尾羽



第2話 ペンギン、滑り台を滑る2

ある日、魔法にかかった?僕はペンギンの姿をしていた。王さまペンギンではなく、皇帝ペンギンだ。雛の姿ではなく、雛換羽を済ました大人の姿をしていた。歩きにくいペタペタあんよで、階段を命懸けで降りてキッチンに顔を出した。母さんが味噌汁を作っていた。ペンギンになった僕の姿を見て一言「あらおはよう早いわね」もうすぐお味噌汁できるから。と言って調理に専念した。僕は驚かない母に疑問を抱いた。何故、息子が皇帝ペンギンになっているのに驚かない(悲鳴)

それとも僕にしかこの姿に見えないのだろうか?何か喋ってみようと嘴を開けた。日本語が発音できなかった。恐らく皇帝ペンギンの鳴き声だろう?だけど母は「お待たせお味噌汁出来たわよ」と気にしてない。『母さん僕の姿を見て驚かないの?』皇帝ペンギンの鳴き声で聞いた。なのに「何わかんないこと言ってるの?」「右横のお隣さんからうつされた(ペンギン)風邪をひいただけでしょ」寝ぐせでもあるのって僕の頭に触れる母。「寝ぐせは無いわね」早くご飯食べて学校行きなさい。とケラケラ笑った。羽では箸も持てないので、朝ごはんも食べずに、リュックも持てないので持たず、家を出た。都会の通学路をとぼとぼ歩く。子どもや女の子達に「可愛い!☆/」と黄色い声をかけられる。照れる。人間の僕は平凡なので、こんな経験は初めてだ。「モテ期」襲来だな。だけど、不思議がって警察や野生動物保護団体等に連絡する人が一人もいないので、驚きながらも、無事に学校に着いた。教室に行く前にグラウンドの滑り台に向かった。滑ってみようと階段をペタペタあんよで登って行く。やっと登り終わって、滑り台を滑る。その感触が楽しかった。その内、クラスメートと合流して、滑り台を楽しんだ。


▼△


古びた水族館の飼育員は水族館のペンギン達に水槽の中の滑り台を滑らす練習を一生懸命行いながら『ペンギン風邪』のネタは(となり)小学校の子供達に解説する資料としてはボツだなと疲れた顔を手で覆った。


ペンギン達が小学校に乗り込む前のお話。




了19.12.09.家鴨乃尾羽



第3話 ペンギン、滑り台を滑る3

小学校は昔からあった訳ではない。後から申請が通り建てられた。だから(となり)の水族館?から悲鳴があがっているとは知りもしなかった。小さな魚達はまだいい。ずっと水の中で泳いでるのだから。問題は、水族館の看板のペンギン達だという。鳥なので、大抵は水面下にはいない。人間と同じ様に空気を呼吸している。だから「何なのだ?」こちらの意図が伝わらないのか?という顔をする水族館の飼育員に「はっきり言って欲しい」と校長は言った。「怯えています」貴校の生徒達の奇声に。

「普通の小学生達ですよ」と校長は理解不能という顔を変えない。当社のリフォームがまだなのもありますが、取り分け滑り台の付近の奇声が、当社のペンギン達に恐怖を与えてます。と飼育員。「それで何をお望みですか?」と校長は言った。「滑り台で遊んでいる子ども達に静かにして欲しいのです」

飼育員のはりあげた声が校長室に響いた。

それを、たまたま通りがかった生徒会長が耳にした。話を立ち聞きしてる分に、「滑り台でペンギン達を遊ばす」と飼育員は言ってる。それは不味いのではないかと飼育係員と仲のよい生徒会長は飼育員の意図を察した。ペンギン達が死んでしまうと生徒会長は生徒会室にたむろしている他のメンバーに話した。「どうすれば」お堅い校長や悪気の無い生徒に伝わるだろう?と生徒会は真面目に意見を交換して、全生徒達でペンギン達の危機が解る様にプレゼンしようと決めた。

交渉が決裂した飼育員が、イライラしながら帰社しようとするのを生徒会長が呼び止めた。

「どれだけペンギン達が臆病か教えてください」と、ペンギン達の死の滑り台を中止すべく挑んだ。

疲れた顔をしていた飼育員はその意志を受け止めた。


そして決戦の日を迎える。


生徒会員全員がペンギン達の勇姿を見て「助けてみせる」と息を荒くした。


そんな事も知らない低学年の生徒達が、滑り台を滑るペンギン達の愛らしさを夢想していた。



そしてペンギン達は………




了19.12.09.家鴨乃尾羽



第4話 ペンギン、滑り台を滑る4

(となり)の水族館から学校へ凱旋したペンギン達は、後一歩というところで、滑り台を滑るというピンチから救われた。生徒会が、飼育員に教えてもらった知識を、大人はわすれてしまった、子ども達にしかわからない価値観もふまえて「わかりやすく」全校生徒にプレゼンしたからだ。涙する飼育員達は「ありがとう」と言ってペンギン達が、これ以上怯えない様に大切に連れ帰っていった。滑り台で遊ぶ子ども達の擁護をやめなかった校長が「すまない」理解が浅くてと詫びた。

「ペンギン達が滑り台を滑るところを見たかっただろう」生徒会長がしょげている生徒達に提案をした。

餌やりの時間にペンギン達が水槽の中の滑り台を滑ってる芸を身につける努力中だという事を話した。「狭い水族館だから」一度には会いに行けないけれど、日にちを決めて、全生徒で水族館に遊びに行こうと。


こうして、生徒達が水族館の水槽の中の、滑り台を滑るペンギン達という、愛らしい姿を、水族館で見る事が出来る様になった。


沢山のペンギン達が滑り台を滑る姿の愛らしさよ。

あまりにも可愛いので、水族館の懐が暖かくなった。これならリフォーム出来る未来も近いだろう?


おかしな事に校長先生が、一番沢山ペンギン達を見に行っていたのだが。

その話はまた別の話で。




あとがき

書けた。どんなに可愛い光景を思い描きながら、書いた私よと、いう割にはあまりペンギン達の愛らしさを表現出来て無いと反省する私です。これが最後の三題噺なのにね(笑)

4話にわけたのはイラストを意識してです。(マグネットで熱愛されているイラストレーターさんは4枚描いてるからです)

4作順番通りに読んでいただけたら嬉しいです!☆/


何かコメントしてやってください。


それと前回の三題噺の総評を意識してなくてごめんなさい。今回は苛めにあったけど、書きたかったから書きました。

書けて良かった!☆/



19.12.10.家鴨乃尾羽



第7章 短編集7


第1話 便秘な彼のつらいお話

俺にとってそれは呼吸をする(空気を吸う)かの如く当たり前の行動だった。俺は男には珍しく、幼い頃から便秘体質だ。だから当然の様に、医者から薬は処方されていて下剤も含むが。バナナの様なう○こが出来る様に、あのそのままでも「甘ったるすぎて」苦手なバナナをオリゴ糖を沢山増やすために、トースターでチンして黒くしてからスプーンで食べる。「激甘過ぎて」死んでしまいそうだ(号泣必須)

他に心掛けている事は眠る前、紙オムツをはいて、下腹部の辺りにカイロを貼って温めて寝る。俺の様な強固な便秘人間には、どちらも欠かせない技だ。そうしてバナナ形は無理だが、こんもりと出せていた。そんな俺の家族が年末年始に温泉旅行に行く事になった。留守番を申し出る俺は湯槽の中で脱糞したらどうしようと悲鳴をあげた。




あとがき

紙オムツにカイロを貼るはいい感触ですが、使用上の注意で禁じられてるので、自己責任でお願いいたします。今回は、糞の話ですみませんでした。



20.01.09.家鴨乃尾羽



第2話 不思議なフルーツナイフ

温泉旅行を楽しんでいる私達は名物のフルーツのお造りに興味津々だ。何でも、その為だけの特別なナイフでさばいたジューシーな果実を空気にふれさせて酸化しないように密閉されて送られてくるそうだ。海外からだろう?とにかく、そのお造りが食べたくて仕方がない私達は、温泉に備え付けのフィットネスマシンで汗をかけば、温泉の湯槽につかるという無茶ぶりをしていた。そして体を休めている部屋に到着したのはお造りは「バナナ」だった。南国珍しい系フルーツをイメージしていた私達はめげた。そんなバナナというくらいめげた。それでもいただくかと箸を持ち透明の袋を破ると、あんまい香りが鼻腔をくすぐった。美味しそうな香りに、私達は箸をつつきまくった。あんまい香り、あんまい味わい、私達は天国を味わった。


不思議なフルーツナイフのお話。




あとがき

彼方と比べると、此方はファンタジーですね(笑)

「空気」、「温泉」、「バナナ」で他思いつくかな?

無理なら此れであきらめます。

段々文字数が短くなる(泣)



20.01.09.家鴨乃尾羽



第3話 硫黄とバナナボート

俺達はバナナボートを漕いでいた。未開の地の温泉開発の為に、水路から観察出来るものがあればと、調査員に選らばれたからだ。最初は景色も空気もよく気持ちのいいボートめぐりだったのだが。硫黄の臭いが、微かに漂い出してから、それはおかしくなった。呼吸はしづらくなるモノだから、それ以上の調査は求められていないのだが、体が痺れてきた。俺だけかと思えば、他の全隊員みなそうらしい。呼吸は出来るが引き返そうと、皆が賛同した。その時、水の流れが変わって、俺達のバナナボートは、より奥に進む様に、強い川の流れに従うしかなかった。洞窟内に、たちこめる硫黄で覆われた空気。俺達は死を覚悟した。その時、神様がボート目の前に現れた。「此のまま死ぬ」のと「温泉開発反対を無事に成し遂げる」のと、どちらが良いと迫ってくる。俺はテンパってたから無反応だったのだが、隊長が「やるやる反対派やる」そして「温泉なんか作らせない」とチキンなヘタレぼーいな確約をした。そして俺達は硫黄の密度の高い空気をお腹一杯に吸いながら全員気絶した。

目が覚めると川の入り口に出発前と同じ様に、バナナボートがつながれていた。だが俺達からは硫黄の臭いがぷんぷんしてた。




あとがき

ファンタジーな話を書いてしまいました。嗚呼下手くそだな。でもお題「空気」、「温泉」、「バナナ」にチャレンジしたので、この作品も参加します。



20.01.09.家鴨乃尾羽



第4話 バナナ売りの太郎

時は日本の江戸時代。バナナ売りの太郎という男がいた。泥だらけの彼から、見切り品のバナナを安く毎日買うドケチな女がいた。彼女は稀に見る美女だった。バナナは果糖が多いので食べ過ぎるとブタになると皆が知っていた。だから、1日1本しか食べない家族だった。ドケチな美女はそろそろお年頃だったが、彼女も面食いだった。そんな二人が自然に沸いた混浴の温泉でばったり出くわした。驚いた事にお湯もしたたる良い男がバナナ売りの正体だった。細くて逞しい彼の体に見惚れた彼女は、呼吸、空気を吸う事も忘れ、声をかける事が出来なかった。翌日から彼女はバナナの正規品を買おうと探していたのだが、昨日以来、彼は現れなくなった。犬の尾は長く軒下に垂れていないというお話。




あとがき

此れで終わります。疲れたー

全部、文字数がべらぼう短い(笑)

しばらく書いてなかったからな(笑)

しかも現代日本外。

精神的余裕が出来たら、改稿出来るかな?でもしないかも。

以上「空気」、「温泉」、「バナナ」の話でした。



20.01.09.家鴨乃尾羽




第8章 短編集8


第1話 anniversary1

イースターのコスプレをして街を歩く。一緒に行くのはSNSで知り合ったショートカットが似合う、女の子なのにハンサムな白うさぎさん。のコスプレをしている。ネットで打ち合わせたので、私のコスチュームもブルーのロップイヤーのうさぎで。ハロインやクリスマスは人混みが多いから、一緒にコスプレをするのに、まだ日本でそんなに認知されてないイースターを選んだ。日本語表記では復活祭というらしい。ウチは新年に神社でお賽銭してお盆にはお墓参りをする平均的な日本の家だからキリスト教徒がお祝いしてる様に宗教色の濃いコスプレをしてる訳ではない。うさぎ耳と一緒にたらすポニーテールのウィッグがうなじをすーすーするので、一緒にいるのは、気がねない友なのに、気恥ずかしさを感じた。「何か言ってよ」と視線を下げたまま彼女を見ずに照れていたら「お嬢さん。ナンパですか?」と素敵な男のトーンの声が聞こえた。へぇッ?とビックリして足元から私の目の前にいる人物を見上げた。UNIQLOファッションでキメた男が「なんだ、かわいこちゃんかよ」と照れながら、自信もって前を見なよと言った。「エッグハンターへ」と、可愛くデコレーションされた卵の形をしたチョコを渡された。それが運命だった。




了19.12.14.家鴨乃尾羽



第2話 anniversary2

運命は出会った後が肝心ってね。一緒にコスプレしたSNSの友だちに言われた。イースターのコスプレを見られた彼にチョコの卵を貰ったから、お返しにチョコをあげようと思った。彼は『もらい物の』卵なチョコをくれるくらいだから『チョコを食べない』ヒトかもしれない。でも、もし自分がチョコ好きで、ささやかな好意でくれたのだったらと思い、チョコをあげる事にした。「そのチョコは本命?」それとも義理?と友だちに聞かれ私は「御礼だよ」と、義理みたいな事を言ってしまった。どーしよーどーしよーと迷ってる内にじゃあ「本命のチョコは私に頂戴」と言われ更にパニクる。「友チョコだよ」とネット越しに笑われた。ああビックリした。そんな訳で私は今チョコを求めてデパートの洋菓子コーナーをさ迷っている。イースターに彼からハントしたチョコがとても美味しかったので、絶対素人の手作りなんかダメダメダメと想い、真面目に美味しそうなチョコを探した。美味しいけれど重たくないヤツを探すのって案外難しい。学生なのでおこずかいの制限もある。その時小さくて「可愛い」ハートの棒チョコを見つけた。美味しかったハントのチョコのお返しならこれくらいがいいかなと想い、つい口許に運んでハッとする。おこずかいは少ないので、義理と友と自分用の3個を手にしてレジへと向かった。




了19.12.14.家鴨乃尾羽



第3話 anniversary3

彼から、小さくて「可愛い」ハートの棒チョコのホワイトチョコを貰った。私が選んだヤツと同じメーカーのヤツだとわかった。「バレンタインにチョコくれてありがとう」嬉しかったから「お返し」と言われた。それを聞いてバレンタインデーにチョコあげて「良かったよー」と思う。やはり彼は『チョコ好き』だから、お裾分けにくれたんだ。と、自分の行いにガッツポーズ。一人で浸っていたら、気持ちはどう解釈すれば良いですか?と聞かれて、意味不明な顔をしていたら「好意はどんな形をしてますか?」と聴かれた。頂いたハートの形をしたチョコを口許に私は、それでも意味不明という顔をしてたら「イースターの出逢いから」運命って思ったの自分だけかぁー?と、彼のテンションが下がった。つまり「好きです」とコクられてしまった。えぇーとパニクる私を見つめる彼の気持ちが綺麗な心だと想えて、適当なことを言ってはイケないと自戒する。「頭を整理するので少し」時間をください。と、諦め顔の彼が「どきり」とする事を言った。かまわないけれども「いつまで」自分は待てば良い?と顔を覗きこむから、運命を信じたいと想った私は「イースターまで」待ってくださいと言葉を放った。

出逢いのイースターで、運命をはっきりさせようと私は彼と自分自身に、大切に伝えた。




了19.12.14.家鴨乃尾羽



第4話 anniversary4

2度目のイースターは、初めての事があるので、去年より緊張してる。SNSコスプレ友が新たな装いに変化させているが、私は去年と同じコスチュームにした。ブルーのロップイヤーにポニーテールのウィッグ。家を出る時から緊張してる私。うなじがすーすーする。でも今日は下を向かない。正々堂々と背筋を伸ばす。すると、友とはぐれる事なく彼に会えた。背の高い彼は白うさぎのカチューシャを風になびかせていた。すらりとした綺麗な手足はUNIQLOで彩られている。「「エッグハンターさん」」二人が同時に喋った。それで「後で女子話するからねッ」と、お邪魔虫は退散するねと友だちが人混みの中に消えてゆく。彼が私の言葉を待つ。私が彼に言えたのは「手作りだけど」貰ってください。と、ヤケをおこさずに最後まで丁寧に製菓したエッグチョコを取り出し彼に差し出した。「これは自分の気持ちと同じ」ベクトルと解釈しても良いのかな?と頬を薄く染めた彼が聴いた。同じではありませんが「とても似てます」と暗い表情になりかけた彼の顔が明るくなった。二人でエッグチョコをハントしあった。チョコを手にした彼は「恋人を前提にお付き合いしてください」と私に嬉しい言葉を放った。私はもちろん快諾した。




あとがき

無事終了!☆/

くぎりさんのアイコンの様に「可愛らしい」女子が書けてると良いのですが♪

可愛らしいアイコンが、表紙となる事に、ドキドキしながら、書いた連載でした。

ギリギリ今日中に間に合った。

記憶力悪いから、同じテンションを保つのが難しくてハラハラヒヤリもしていました。

インパクトの前にコンパクトを目指す私は、ただただ楽しんで書きました。

まだまだ、コンパクトの修行中です。 応援されると喜びます。

ここまで、読んでくださって、ありがとうございました!☆/



19.12.14.家鴨乃尾羽




第9章 短編集9


第1話 節分の鬼1

彼女はミルクティー色に染めた髪をツインテールの三つ編みにしていた。目立つのは左目の眼帯の飾り花。紙ではなさそうだ。フェルトで作られている。

眼帯に小さくあしらわれた2つのハートも、同じく首に巻かれた包帯の飾りとなっている。

眼帯に包帯、ハロウィーンの仮装かな?右目が綺麗なルビー色をしていると思った。


▼△


私は色素が薄い。アルビノというヤツだ。そういった知識の無い両親は、私を忌み子として嫌っている。総白髪では「可愛く」見えないと思った私は髪をミルクティー色に染めた。ヤンキー色を落とす為に「三つ編みのツインテール」にした。殴られた痕を隠すために外せない眼帯には、畏怖感を落とす為に、花飾りを付けた。そして見える目はアルビノ独特の赤色をしている。カラコンをつける気にはならなかったが、面倒くさいのでカラコンを「つけている」事にしている。「首を絞められた」痕を隠すために首にも包帯を巻いている。包帯の畏怖感を落とす為にハートマークを付けた。これなら誰にも両親から虐待をうけているとは、気づかない筈だ。

そんな母親はたまに私を言葉でも傷つける。「色が無いなんて何て不吉なの」まるで昔話に出てくる鬼ね(笑)と…

「鬼退治をしなくちゃ」と左目の眼帯を奪われる。殴られた傷痕があらわになる。空気が触れて痛い。うづく左目をぐりぐり指で弄ろうとした母は「恐怖に心身とも耐えられない」私が、むちゃくちゃに暴れたキックが決まって壁に頭をぶつけたかと思うと思うと、血を流し床に崩れ落ちた。壁から床に血の跡が着いていった。母の最後の甲高い叫び声に、気がついた父が、応接間にずかずか入ってくる。私は怖かったから、気絶してるフリをした。亡くなった母をゆさぶり、悲しみをあげる父が怖くて涙が頬を伝った。父が救急車を呼んで、母の事切れた姿に寄り添い、一緒に病院に向かう。そんな中、救急隊員に発見された私は別の救急車で、別の病院に搬送された。

悲鳴を殺す訓練はしていた。

だから…

それがはじめての通院だった。


▼△


救急車のサイレンが近い。眼帯を付けたあの娘が、何時か入って行くのを、確認した家から、救急車が、2台発進した。

近所の人達は「家庭内暴力かしら」と、噂する。


それを「ハロウィーンじゃないんだ」と、見ていた。




了19.10.24.家鴨乃尾羽



第2話 節分の鬼2

彼女は蠱惑的な唇と、豊満なバストが、ちらちら気になる襟具りの深い衣類を着ていた。そのアングルが官能的でいけない。

誘っている様に見えるから。

もう少し、清楚な衣類を着るべきだと思った。


▼△


豊満なバストを隠す方法はないかしら? 私は貧乏生活の為に、衣類を新調出来ないでいる。

優れた体型の為に「嫌がらせ」という名の「痴漢」に困っている。まぁ「痴漢」は「苛め」として警察に被害届を出せばよいのだが、一重の小さい眼差しで鼻ぺちゃの私は、美女でない為に「痴漢の被害者」扱いされにくい。複数からあれやこれやとされる。凍った声は悲鳴とはならない。だから「エロい」格好した私が「誘っている」と、誤解されて今に至る。被害届を出そうにも、何時、誰が、何処で、何を、どのように行ったか?を、何も説明出来ないでいる。だから「頭を整理して」出直してと、女刑事に怒鳴られる。それが出来ないから困っているのだ。そんな悔しい日々を送っていたある日、いつもの女刑事に「証拠の提示」を求められた。相手に逆に「訴えられない様に」とも忠告された。だから私は行った。証拠を残す行為を。豊満なバストにカメラ(食費を切り詰めて買った小さな小さなカメラ)を仕込むという形で。


▼△


それは電車の中だった。


何人かの男性に取り囲まれた彼女は、悲鳴の代わりにシャッター音を連写させた。今日はいっそう胸元が開いているなと思ったら隠しカメラを仕込んでいたらしい。勝ち誇った彼女に「信じられない」言葉が聞かされた。 「恋人とまちがえた」と。その男性は、胸元が開いた服を着た別の女性の背中に隠れた。

「デートしてる暇が無いからさ」通勤中に、ラブシーンをしてるのだと、開きなおった。


本当の事なのか?


とっさに庇ってもらったのか?はわからないが、背中に男性を匿った女性は、正々堂々と私の彼が「貴女に」何かしたかしらと大声で威嚇した。


女刑事に怒鳴られるのと同じくらい怖い思いをした彼女は、それでも、立ち向かい、彼女の背中に隠れた男性から、直属の上司の連絡先を、手に入れて、逃げるかの様に、電車を降りて、走っていった。


それから数ヶ月後、慰謝料をもらった彼女の一帳羅は、ハイネックのモノへと変わっていた。


助けてあげる勇気と知恵がなくて「ごめんなさい」と、謝ったら、何となく友達になれ、何故、胸元の開いた一帳羅を着ていたか教えてくれた。


「衣服は父の形見で、丈夫な作りだし、なけなしのお金は」食費にあてていたからだとの。




了19.10.24.家鴨乃尾羽



第3話 節分の鬼3

鬼がいた。正確には「牛の様な角を2本はやした少女」だ。まだまだハロウィーンは続くので、コスプレイヤーだと思ったが、錯覚だろう。にしても「リアルな角」だったな。


▼△


僕は白髪から2本のしっかりした角を生やしている。生まれつきらしいのだが、日に日に大きくなってゆくソレに恐怖感をおぼえた家族から逃げるかの様に、家出した。家族達は「実験体」として売れる医療機関を探していたからだ。

「そんなのごめんだ」

昔「花嫁資金」にと貯えられていた微々たる通帳を持って家を出た。 遠くの街に出た。ソレからは「コスプレイヤー」だけど働かせてくれるコンビニで、フルタイムでバイトをして生計を立てている。僕は目立つ白髪と角を「コンビニ」ていう人目の多い目立つ空間にわざとおいた。 「家族」から逃げているのだから、目立たない様に、すれば良いのに、と思われるだろう。最初は大抵のお客さんは驚くが「タレントを目指したコスプレです」と言いはったら、みんな理解してくれた。フルタイムで、コンビニでバイトしているのに「嘘つき」と言われたら「天涯孤独」だから、生活費を稼いでると説明したら、コンビニのリピーターに「頑張れ」と応援された。嬉しかった。


試しに角を削れるかとサンドペーパーで磨いてみた。

「痛かった」この角は爪や髪の毛より神経や血が通っているのがわかった。知らなかった時は、ノコギリで爪の様にカットしようと思っていたから、この事を知ってなお煩わしいソレだった。「角生やしてるんすか?」本物っすか?と客に絡まれる時もある。そんな時は「これは本物さ。ヒトには内緒で頼む」とあっけらかんとしていたから「ちっコスプレか」と僕の柔らかい心に杭を打って、以後相手にされなくなる。

良いんだけどね。計算して話しているからと、満足してるふりをしている。バレたくないのに、バレてないことが、何故か、悲しかった。つまり僕の存在は大切でもなんでもなくて、角が「不思議」なモノでなければ、どうでもいい位の信じてくれないヒト達に、作戦とは言え「本音」を明かしているのだから。


▼△


日帰り旅をしていたら、あの娘に出会った。

コンビニでフルタイムで働いているタレント志望の素人さんと、他の店員から聞いた。嗚呼だからハロウィーンのコスプレみたいな括弧をしているんだと納得した。家出をしたのは将来の夢を叶える為に、きっと邪魔されない様に、真剣に悩んだ末だろう。

「その願い叶うと良いね」と、




了19.10.24.家鴨乃尾羽



第4話 節分の鬼4

着物姿の姫様は柊の枝をそっと触る。彼女は目が悪いのか?常に両目を瞼で塞いでいる。確か「二口女房」という日本の昔ばなしで、追いかける山姥の目をすすきが切って、主人公が助かった筈だが。柊は何故、鬼に忌み嫌われてるか?本当の事は何も知らなかった。


▼△


柊鰯(ひいらぎいわし)という魔除けの縁起物を作るのに、必要な柊が届けられた。柊鰯は焼いた鰯の頭を切り落とし、柊にさして作る。それを玄関の外側に飾るのが一般的。魔除けは臭い鰯と、尖った柊で作る。 臭い匂いで追い出し尖った柊で、目を指すために。着物をきちんと着付け、届いた柊を持って目を閉じる。鬼と間違えて、姫の目を指さない様に。若しくは姫は鬼かもしれない。その尖った葉に目を刺されない様に、両目を固く閉じているのかもしれない。姫は翌日の立春まで柊鰯にする事もなく、持っていた柊を塩で清めて半紙に包みゴミ箱に捨てる。

彼女は鰯の頭の役目をしたのか?

それとも…


節分の間、閉じられていた姫の両目が開く。


そう「禁忌の証」の金色と赤色の両目が。


▼△


姫様はかって「節分の鬼」として、命を壊されかけた経験上、節分の鬼を退治する焼いた鰯の頭の代わりになって、己の身を守った。人々に退治される鬼とならぬ様に。悪鬼化して人々を襲わぬ様に。また、己の身が鬼として覚醒しない様に。


今年、見つかった「節分の鬼」は姫を含めて合計4人。彼女達はこの儀式で退治されずに済み、此れからも生き長らえる。

「良かった」4人の娘らの無事を祈っていた姫様は、ソレがかなった事を知り、自然と呟いた。

アルビノ故に両親に壊された少女。蠱惑的な唇と豊満なバスト故に、イカれた男達に、辱しめられた娘。生まれつき生えている牛の様な角を生やしている家出少女。そして、儀式の間、静かに平和を祈り、人々の無事をも祈り続けた、両目を隠し通せた姫。


「来年以降は、もう見つかっては駄目よ」と呟いた。



節分、それは多数の人々に、見た目の少なさやソレ故に怖さに繋がり、退治する鬼とあてがわれる「不幸なモノ」も混ざる儀式。秋の実りを終えて、農地を離れる冬を終えて、農地に戻る春を迎える「農耕民族」には、大切な儀式。


だからといって「不幸なモノ」を意図して探してはならない。

本当は、恐ろしい冬という季節を追い払うだけで良いのだから。





参考文献

明日のネタ帳 > 通年行事 > 節分 > 節分の柊鰯の由来や飾る理由について&作り方・日にち・処分方法

(c) 2019 明日のネタ帳 / プライバシーポリシー


あとがき

節分の鬼のお話です。

鬼は誰でしょう?(彼女です)

下手くそですが、節分の鬼の話はこれで終わりです。ヒロインは全員別人です。

最後まで、応援くださり、ありがとうございました。



19.10.24.家鴨乃尾羽




第10章 短編集10


第1話 にゃんにゃこにゃんにゃこにゃんにゃ1

「今日は鮪が安かったから鉄火丼よ」


と母ちゃんが息子に声をかける。 宿題もせずにゲームに夢中な息子は「はあい」と返事をしてゲームを止めた。俺様は何度も何度も見てるが、今日はまだクリアしていない画面が見たくって「にゃーお」と鳴いてみたが、飼い主は鉄火丼に夢中の様だ。仕方がない。母ちゃんの方でもヒヤカシニ行くか?と思いしなやかな体をくねらせて、ドアの隙間から階段に向かい、とんとんっと階段をゆっくり降りた。台所とつながった居間の、俺様専用の通り道をくぐり、台所へと向かった。たまり醤油の良いにおいにたまらず「にゃん(俺にもくれ)」と母ちゃんに鳴いてみた。「あらあらごきげんさんね」と鮪の臭いがわかるのかしらと不思議顔。「今日は特売日だったから」期待して良いわよ。と、るんるんと鮪の固まりをスライスしていた。まぐろは鰯と違って大きすぎるから、三枚下ろしが苦手な母ちゃんでも難なく用意できた。遅くに帰ってくる父ちゃんの分の刺身はご飯にはのせずに、ラップにくるまれて冷蔵庫の中へとしまわれる。6時半になると母ちゃんが「ご飯よ」と一人息子に声をかけた。慌てて降りてきた息子が席につく。前から居る俺は「にゃん(俺の分は?)」と聞いた。「やっぱりタマも欲しいわよね?」と母ちゃんが俺のドライフード入れに数枚鮪のスライスを乗せてくれた。香りの堪らないたまり醤油もちょっぴりかけてくれた。「にゃん(いただきます)」と返事をして柔かそうな切り身を口の中に運んだ。淡白な鮪に、たまり醤油が絡まって絶妙のハーモニー(幸せだにゃん) と幸せに浸ってたら母ちゃんが、たまり醤油付きのとろろいももサービスしてくれた。

今夜は「にゃんにゃん」な夕御飯だった。




あとがき

難しー。これはお家でにゃんこさんと遊んでないと難しいジャンルですね(笑)というより、目指していた食レポにすらなってない。頭使わないと(汗)



20.01.12.家鴨乃尾羽


第2話 にゃんにゃこにゃんにゃこにゃんにゃ2

今日は父ちゃんが釣り仲間から頂いた最高に旨いイカのお造りをあてに父ちゃんがいっぱいやる日。母ちゃんはイカの解体に苦戦していた。イカの解体は三枚下ろし級に難しいらしい。息子はイカなんて女の食い物だろって笑って、満腹のお腹をもて余している。いっぱい失敗しながらも母ちゃんは父ちゃんのあてを作り終えた。「タマ要る?」と戦いを終えてくたくたの 母ちゃんに聞かれたので「にゃん(何?)」と答えたら、ドライフード入れの中にぐちゃぐちゃになったイカらしきものが投入された。目玉がキラリと此方を見ている。背中がぞくりとした。そこにちょっぴりたまり醤油をかけられて渡される。「にゃん(ニャロメー)」と目玉にかぶりついた。玉を覆うとろとろが堪らなく旨い。「にゃん(旨い)」と伝えると「猫も女並みだな」と見ていた息子に言われた。確かにコリコリしたツルツルの身も美味しい。この時ばかりは、雄猫の俺様も雌猫扱いに満足した。眠たくなったのか息子が、一緒に寝るよとばかりに、俺の体を持ち上げ2階の部屋につれて行こうとする。だが、今日の俺様は違った。とろとろしこしこのイカの残骸を全部食うと「しゃあ(邪魔すんな)」と鳴く。あれれ?と思った息子は「食べ終わったら、後で来るんだよ」と言って2階に上がって行った。

父ちゃんが風呂後のビールをやりはじめた。

俺が皿をべろんべろんに舐めたことは言うまでもない(笑)




あとがき

サーモン先に書けば良かったかな?でもサーモンも特売だしと、イカの話を書いてみました。母ちゃんはスライス専科なので苦労しましたが、活きの良い食べ物は旨いということで、ごちそうさまです。

続き、頑張ります。



20.01.12.家鴨乃尾羽


第3話 にゃんにゃこにゃんにゃこにゃんにゃ3

父ちゃんは海の砂浜に投げ釣りに来ていた。新調したキャップの自慢がしたいらしい。投げ釣りびとにとってキャップは必要不可欠だ。いつ何時釣り針で顔に怪我をするかしれない。実際に父ちゃんは目を潰してしまった釣り仲間と同じ会社で勤めていたから、尚更だろう。そして、そんな事を呟く俺様は、砂浜で紐につながれていた。最初は頭だけ巾着袋から覗かせ様かと、予定されていたので、それよかはだいぶと恵まれた環境だ。たまに父ちゃんはアタリ、リールと竿を唸らせ巻いているが、食べられないガッチョとか恐怖の毒魚ゴンズイとかばっかで、食べられる魚に恵まれない。だいたい、ゴンズイなんか、間違って触れた場合、にゃんこの俺なんて、毒の激痛でショック死すると思う。くそー父ちゃん。こんなことなら、車の中でお留守番させろよな。そんな事気にしないで居る父ちゃんは「ボウズ(釣りの成果ゼロ)かも」とよよと泣き出し始めている。そんな時、大きなヒットがあった。何?何モノ?と期待していたら、鱚という魚がやっと父ちゃんに釣られ上がった。嬉しい父ちゃんは、俺に見せびらかしに来たがビチビチしてるそれを俺の本能が見逃さず、ていと、魚に爪で触ろうとした。「こらタマ」 っていう図がみたい父ちゃんが無事に、そんな現場を見れて嬉しそうに俺の頭をはたくと「ガッハッハッハッ」と偉そうに笑った。それからの俺は頭以外は巾着の中に入れられ、鱚と引き離された。まだまだ触りたかった俺は体を袋越しにゴロゴロ回したが、父ちゃんは投げ釣りに夢中だった。結局釣果は3匹(俺の分無し)のそこそこの鱚という事で、父ちゃんと俺の投げ釣りは終わった。「ただいま」と元気よく帰って来た俺達を母ちゃんがこう言って向かえた。「あらあら鱚じゃないの。天ぷらもしましょうね」と特売だったサーモンの丼ぶりと別に3匹の天ぷらを仕上げた。嬉しそうな父ちゃんから、サーモンのスライスをたまり醤油付きで数枚もらい、とろとろの刺身を食べれた俺の話は別のはなし。




あとがき

父ちゃん悪いヤツですね。

にゃんこが可哀想なお話でした。にゃんこさん御免なさい。

こうして特売のサーモンの回は終わるのでした。



20.01.12.家鴨乃尾羽


第4話 にゃんにゃこにゃんにゃこにゃんにゃ4

俺の海鮮丼話最終話を飾るのはホタテだにゃん。

お歳暮に贈られてきた立派な貝を母ちゃんが「ホタテ貝だよ」と教えてくれた。「タマの歯や爪ではびくともしないよ」と笑いながら、ひとつ、宅配便の受け取りほやほやを、差し出された。筋のあるその貝をバリバリ引っ掻いて見るも、爪が無惨になりそうなので、途中で止める。歯は如何にと思い、くわえてみようとすると、すとんと足に直撃に落っこちる。痛くて俺は泣いた「にゃあ(痛てぇ)」

イタズラするからでしょと、母ちゃんに取り上げられるも、そうねぇタマも家族だし「ひとつだけ、およばれよ」と夕飯の約束をした。足と顎が痛い俺は、2階の息子の部屋には戻らず、居間で、着きっぱなしのテレビを見ていた。母ちゃんは無音が嫌いだからよく報道番組を着けっぱなしにしてる。たまに、夕飯の準備を休めて、お天気予報を見ながら、洗濯日和のチェックをしている。今日もそうかと思いきや、ホタテの貝を開く作業に手こずっている。タカラモノは得難しから、ホタテの味に期待する俺。マイナスドライバーを使って必死で殻を開いていく母ちゃんは、お造り変更、ホタテ丼ねと、くくくっと笑った。そうして4度目のたまり醤油の出番となる。「母さん。バター焼きも良いんじゃないか?」という父ちゃんに母ちゃんは言った。貝殻開きで体力無いから「今日は丼ぶりです」と。そうして「タマもお食べ」とドライフード入れに大きな貝柱がちょこんと居すずましていた。あんまい始めての味に、俺も、酔っ払った。にゃんこの話修了。




あとがき

お造り、海鮮丼を目指して書いていましたが、お造りの味の描写が下手くそ過ぎて、呆然としてます。改稿せんけど、課題は食レポ能力の開発ですね(汗)



20.01.12.家鴨乃尾羽



家鴨乃尾羽な短編集3

【Twitterのくぎりさん(https://twitter.com/cutoff_13)のフリーアイコンを、イラストとして、使用させていただいております。】



第11章 短編集11


第1話 百合ものがたり1

第1話 身体測定にて(略)

了20.02.15.家鴨乃尾羽



第2話 百合ものがたり2

第2話 ブラ忘れちゃった(略)

了20.02.15.家鴨乃尾羽



第3話 百合ものがたり3

第3話 じゃぱねすく


私は日本人の中尾龍紀(なかおたつき)と申します。あの唐や四国を故郷とする、安産一族中尾の血族ながら、貧弱な身体で、普段から眩暈や吐き気が多いことから、とうてい『母』になる気はありません。そんな幼少期をおくったものですから、素敵な異性を遮断して、同性を穏やかに見てました。そのうちに、本当に女性にしか『素敵』と感じられない様になりました。そして私のにのオデコに報われない恋心の結晶としてこの『つの』が生えたのです。この『つの』は中尾の血族にしか見えません。だから私はやましい思いを病弱のせいと隠しながら、此れからも生きてゆくのです。そう、この生涯が終わり幽鬼と成り果ててしまっても……

だけど誰か。あててください。このつのに癒しのくちびるを。




了20.04.11.家鴨乃尾羽



第4話 百合ものがたり4

第4話 ちゃいにーず


私の名前は虎紀・中尾(とらき・なかお)という(厳密には『紀』の字は和製漢字なので、この字をどうしても使いたかった両親と一緒に私は日本に帰化している)

また『中尾』という文字がmotherとbabyを結ぶ『臍の尾』の意味を持っているのは、この家系は『安産』タイプの広い骨盤や妊娠中毒か軽いタイプが多いから。なのだが……

私は背徳を犯そうとしている。恵まれた身体に生んでくれて有り難う、母さん。だけど虎紀は自分の運命を変える女性に出会ったのです。その名もコウさん。超絶技巧による細工モノの用に美しい人です!☆/。そして女性シンガー・ソングライターとしても人間味溢れる素敵な作品を沢山排出されています。マイノリティの私も癒す素敵な作品達です。

だから、母さん、道を踏み外すことをお許しください。




あとがき

またもや先行公開です。

ノベルアップ+では読み専ですが、またこんな事してます(汗)

来年の百合フェアまで待てなかった(笑)


今回もあっきコタロウさんの素敵なイラストを借りています。

来年の百合フェアには「ゴシック」「てんとーむし系」に挑もう。



20.04.11.家鴨乃尾羽



第12章 短編集12


第1話 陰陽話1ー陽光

ともえはどぐさい子供だった。体育の授業で行進をしても同じ側の手足が動く。皆の様に、逆の手足が動かせない。疑問に思った、ある熱心な体育の先生が、ともえを観察したところ、どうやら逆らしい。ともえの片側は俊速で動いて居る為に、無駄に一周回っているという事がわかった。疲れさせたら、無駄な動きがゆっくりになるのではと、思ったその教師は片側の猛回転を更にスピードアップさせて、疲れさせてから、別の手足が動くのを待った。他に、放課後なんかは帰宅部の彼女にグランドの地ならしをさせて体力をそいだ。

そして体育の授業で熱心な先生が息を飲む。ともえが1番綺麗に行進できたからだ。そんな過去を持つともえはアイドルのオーディションに無事に受かり、この街を去ることになった。「一周回って同じ」か?と、ともえは自分に大切に言い聞かせた。そのおかげで、キレッキレのダンスが踊れる様に、なったからだ。そうして、ともえは町を去った。




あとがき

ちゃんと書けるか書けないか、ヨヨイノヨイと書き出しました。書けなかったらボツだな(笑)

タイトルと公式イラストが綺麗に決まったので、残り3作も書き終えたいです(笑) ではでは。



20.01.13.家鴨乃尾羽



第2話 陰陽話2ー陽光

ともえは、頭を使って動きを速くして、手足を疲労させたり、運動しまくって、手足に負荷をかけた。その方法を行っている内に、その方法になれたともえであった。そんな彼女の練習シーンを見ていたあるプロデューサーがともえをバックダンサーに起用する案を出して、ともえは何とか無事にデビューする運びになった。ブツブツ言う癖を治して、ともえは初衣装に袖を通した。アイドルなのでミニスカボディコンである。衣装は二つあり、ともえは一回り大きい方を選んで着用して練習をした。本番では汗臭くない一回り小さい方を着れば良いと楽観視してた。いざリハーサルにむけて、衣装をチェンジしようとすると、サイズがあわず、着替えは断念するしかなかった。仕方がないので、汗臭い衣装でリハーサルに挑む、汗臭さの為に、緊張がややとれたともえ。

そうしてリハーサルも本番も無事に済んだともえは、今更ながらどぎまぎしていた。此れが彼女のハジマリノヒだった。




あとがき

ダンスシーンはしょりました(笑)

盆踊りすら忘れてしまった私には難し過ぎました。でも、もう盆踊り踊ること無いしな(笑)

こんな出来ですが「陰陽話3~4ー月影」に続きます。ヒロインは別の人です(笑)



20.01.13.家鴨乃尾羽


第3話 陰陽話3ー月影

しずかは余命幾ばくもない病人だった。骨の浸潤癌だった。だが、最後は病院では無く舞台の上で散りたいと、しずかは密かに思っていた。今日はそんな彼女の診察日。在宅医療をしてる、しずかは苦しい時や悲しい時以外にも病院に訪れる。そしてレントゲンを撮ってもらうのだ。エンシュアリキッドという、甘ったるいコーヒー牛乳みたいな、経口点滴を飲むだけの彼女の体は酸性ではなく中性なのだが、レントゲン技師は良くない顔をしていた。診察に応じると、もって数ヵ月と言われるのだが、在宅治療を、しずかは選んだ。そう、お稽古の発表会の舞台の上で、散りたいと思ったからだ。痛み止めをもらい、抗がん剤治療を予約する。辛くて、しばらくは舞うことは出来ないかもしれない。でも病院では個室であろうとも、郷愁がわいてイメージトレーニングすら出来ない。だから苦しい時も「耐えてみせるんだ」と自分に言い聞かせていた。バスは骨が軋むからタクシーで帰る。レントゲン技師にしずかの野望が見すかれてる様で、不安な気持ちになった。




あとがき

苦しんでる方をイメージして書きました。抗がん剤でふらふらな方が、舞えるのかは「お話」なので「出鱈目」です。私も少しだけ病気なので、健康に感謝しながら、私悪くないよねと思いながら書きました。

次も、しずかの話です。



20.01.13.家鴨乃尾羽


第4話 陰陽話4ー月影

しずかは通販で強力な滋養強壮剤(後で疲れがどっとくるヤツ)をカートンで買って「どうしても苦しい」時には飲む様に、している。それと、医者にせがんで購入した鎮痛剤を鞄に入れその時を待つ。無駄な時間は無いので、しずかはイメージトレーニングを始めた。あの音楽のあのパートがなった時、私の体はこの様に曲がるだとか、開いた扇子にお客様の視線を釘付けにするんだとか、何やら色々イメージしてた。しずかは郡舞ではなく一人舞いを踊るので、この計画は他者に迷惑をかけないだろうと予測していた。時間が迫る。ジャージで簡単に何度も何度もしんどくて無理なところは体の形を制止させてみた。このしんどさを着物衣装でするんだ、と思うと、しずかは暗い気持ちになった。

吐き気止めも要るなとしずかは思った。そして舞台の当日、しずかは3種の神器をお供に着物を鞄に入れジャージで家を出た。正直空気抵抗が衣装の着物とジャージでは、すごく違う。でも、しずかは決めたから、逃げない。上手く舞えたら、もう死んでいいと舞台のそでで自分のヲワリノヒを甘やかした。




あとがき

陰陽話修了です。

しずか、イメージでしか舞わなかったな(笑)

舞うという描写の難しさに、苦戦しました。もっともっと勉強せな。

ですが陰陽(陽陰?)にはなってるので、ホッと一息。

誰かに、なにがしら届くと嬉しいです。



20.01.13.家鴨乃尾羽



第13章 短編集13

第1話 「何が」言いたい1

第1話 便利屋飛び込む


○×君、彼は表彰されていた。栄誉賞を受けとる、喜びに満ちた顔を、苛立たせる、例の言葉を聞かされる。「○×君の結婚相手は居るのだろうか?」悪趣味だ。カミングアウトする気の無い彼は「まだまだ勉強有るのみですよ」と無難に交わしてゆくが「良い相手が居ないのなら」お薦めしたい女性が沢山居るよ。と、しつこい。正直空の胃液が逆流するぐらいだ。彼はあっさりした食べ物しか食べれないので、空きっ腹だし、いい加減我慢のならなくなった彼は手渡されていたボタンを押した。

すると、旧型車のキューブレーキの止まる音が聞こえたとおもうと、和装の三人の少女が表れた。彼女達は○×君とアイコンタクトをとると、表彰会場をくまなく調べて、「結婚相手の話題をふり続ける」短髪で白髪の少女?を連れて出ていった。あっという間の出来事だった。




あとがき

カミングアウトについて考えました。質問される方は、苦しいのではと、私は想いました。そういう場合でも、信じてくれない人々も居ます。 悔しいですね。



20.02.01.家鴨乃尾羽


第2話 「何が」言いたい2

第2話 御結婚相手が居る


その部屋は警察署の取調室を思わせた。「○×氏の御結婚について」何故その様に凄く気にするのだ?取調を行う女性は旧型車で会場に表れた少女達の上官だった。その黒い髪に比べて取調われている少女の短髪は白かった。「○×君の結婚相手は誰なんでしょう?」彼女はワザと挑発するかの様に言う。まだその話題は回答をしたくないのだと聞かされてる事実を隠し、女性は言った。「いい加減にしろとは」丁度良い案配にしろとの意味で、適当な気持ちで止めちまえの意味ではない。と、彼女らしくもなく言い聞かせていたのだが、じゃあ「○×君の結婚相手は貴女でしょうか?」と、イラつく事を言う。「黙れ。お前には関係無い事だ」と女性も怒り心頭だ。「今、モラハラしましたよね」白髪の彼女は『テープまわしてました』と笑いながら腹を抱える。女性は隙を狙いテープを奪うと消去した。




あとがき

依頼相手の秘密を守りながら、犯人に説明を求めるのは、難しいですね。私の筆致では、そんなに気持ち悪くありませんが、実際は『げろげろ』モノだと想います。私って下手くそだな(汗)



20.02.01.家鴨乃尾羽


第3話 「何が」言いたい3

第3話 食べちゃうぞ


幼い頃、大人になったら、普通に異性と結婚するモノだと思っていた。矛盾した気持ちだが、双子並みに仲が良い実妹以上に親しめる相手が居ない人生だろと、予感していた。あの時は本当に幼かったと思う。思春期、私は自分が結婚しない未来へのレールを引き始めた。異性にも同性にも『性慾』が無いのだ。なら、一人で生きて行こうと、その方が楽だからと、思っていた。だから他人達の『結婚願望』がよくわからなかった。

仲が良い実妹に彼氏を紹介された晩、2階建てのベッドの上のベッドで、祝福しながらも、こっそり泣いた。私は一人で生きてゆくんだなと、そこで、寂しさも感じた。

だが、幸せそうな父母は素晴らしいと想えたのだが。そんな今は昔の話。

今では、たまに居る求婚者達に『貴方の太ももを照り焼きにしてチキンの様に、食べちゃいましょうね』と言えるくらいに育った。




あとがき

『性慾』や『結婚願望』の無い人間も差別無く生かせてもらいたい世の中です。

カミングアウトは、自分が行いたいタイミングで、良いじゃないですか(微笑)

でも、彼はまだ考えたくないだけかもしれません。



20.02.01.家鴨乃尾羽



第4話 「何が」言いたい4

第4話 収束


栄誉賞を受けた○×君の結婚の話は相変わらずだ。かっては同級生、かっては先輩、かってはライバルかってはチームメイトと、引く手あまただ。実妹コンプレックスも治った私は、便利屋で働いて居た。この便利屋は和装が趣味のオーナー達により作られたので、今日の私のかっこは袴姿である。懐中時計を見ながら、そろそろ昼飯だなと事務所を空ける事にする。雑誌を見ると占い師達が○×君の結婚相手の予想をしていた。しない派の私は、ここで勘違いしない様に、自戒をする。○×君の結婚はまだ皆無ではないからだ。

本人が勝手に報告するまで、焦らずに待てば良いのだ。狙っている皆さんには申し訳ないが、○×君のチャームは○×君の本命をきちんと射止めれると誰もが思うからだ。それが本人自身の時だけは、お仲間かもしれないなと思う事にしよう。自惚れない自惚れないと私は、自戒を固く胸にしまった。




あとがき

終わりました。

私の思惑は、何が言いたい1~4で伝わったかな?

とりあえず、静かになると良いです。(何がやねん(笑))



20.02.01.家鴨乃尾羽



第14章 短編集14


第1話 今日、転生しますか 1

大学の学業もほぼ終わり、就職で地元を離れる私と仲の良い友達は「遊び貯」していた。幼い頃は一生にアイドルになりたいねと言ってた仲だ。隠し事はみじんも無い。この気安さにはリミットがあって。ショッピング・旅行・映画鑑賞・遊園地・図書館・博物館・スイーツめぐり等々、私達は後悔の無い様に遊びたおした。そんな時にふと降りてきた天からの疑問。「転生するなら」何に生まれ変わりたい?彼女から聞かれた。「才能のある人」かな?一芸で身を養える人と私は答えた。くすくす笑いながら、彼女は「でも今は団地妻」なんでしょう?とたずねられる。「まぁ生まれ変わったら」だからね。と、へらへら私は笑った。「上京おめでとう」

はやいけど、と彼女が、寂しげに言う。私は「そちらこそご結婚」おめでとう。と微笑んだ。地元民と「結婚」に至る彼女はややマリッジブルーな感じがした。自分の将来の事が無ければ、落ち着くまで、側に寄り添ってあげたかったので。私達は気兼ねなく楽しめる残り期間が少ない友情を大切にした。




了20.02.26.家鴨乃尾羽



第2話 今日、転生しますか 2


人生は落とし穴にはまることもある。私は卒業後、一人上京して、内定をくれた会社に勤める事が出来た。ただ、いいのはそこまでで、就職先の仲間と飲み歩いていたら、意気投合する「お初」さんに出会い、何度か個人で会ってる内に、プロポーズ。すぐには返事が出来なかったけれど、yesの意を伝えた。そんな「幸せを信じてやまない」私を襲うのは、やはり不幸だった。「妊娠したかも」と大切な事を伝えたら、音信不通になってしまった。会社は寿退職の届けが受理されていたので、顔を汚すのもなんだしと、可愛くない態度をとった。さて、明日からどうやって生きて行こう?まだまだ痩せた猫の様な体型だったので、スナックに勤める事にした。こうして、お客さんがつくように努力したが、妊娠してる為に、あまり無理が出来なかった。スナックのママに真面目な態度で接していた為に、信頼されたのでお金を無利子で借りる事が出来、出産までこぎつけた。「可愛い」赤ちゃんは残念ながら孤児院に引き取ってもらい、仕事休みの昼間何度も面会に行った。そんな私をある病が蝕もうとは、夢にも思っていなかった。




了20.02.26.家鴨乃尾羽



第3話 今日、転生しますか 3


目の前に現れたのは肌の濃い白髪のイケメンだった。かわった民族衣装を着ている。そして不思議なことに「大きな羽を生やしている」様に見えた。右が白色で左が黒色の。私は酔っぱらっているのだろうか?それとも夢をみてる?つねった頬はじんじんするから現実と思ってみる事にした。

「アナタハモウジキ死ニマス」それをねじ曲げる気はありませんか?というのだ。羽を見る限り亜人に見える。天使かな?それとも悪魔かな?と現実味の無い妄想をしていたら「ドチラモ違イマス」と否定された。「死ゴノセカイノアンナイニン」ですと自己紹介された。無宗教の私は何が違うんだろうと悩んだ。スナック勤めで息子の学費を稼ごうと無理して、お客さんのお酒を飲んでいたかららしい。「カンゾウヲ壊シテイマス」彼が言う。「孤児院の息子を一人っきりには出来ない」何か手段があるの?と私は食って掛かった。「彼ガヤサシケレバ、ジカンガカセゲマス」と死後の世界の案内人は言った。そう死にかけの子猫に、転生した貴女を、養ってくれるのなら。と、私は伝えられた。だから私は「転生」を希望した。




了20.02.26.家鴨乃尾羽


第4話 今日、転生しますか 4


「トラ」息子に呼ばれて「にゃおん」と返事を返す。「もうじき勉強の時間だから」今しか遊べないよ。と、すねた声を発してるのは16才の誕生日を終えた私の愛息子だ。だが、それを知っているのは「死後の世界の案内人」と、トラと呼ばれる私だけ。息子が9才の時に孤児院にいた息子の養子縁組が決まり、義理の父母に頼み込んで、私は飼われている。「お前も一人だったんだね。トラ。僕ももらわれっ子なんだ。トラ」と呼ばれて、もう7年になる。私は実の息子に迷惑をかけない様に、穏やかな猫面しているので、義理の父母にもウケがいい。そんな順風満帆な転生生活なのだが。タイムリミットがあって、そろそろ本当のお別れみたいだ。転生前には人間の姿で、毎日といってもいいくらい孤児院に遊びに行ったが、彼には実母とは名のれなかった。遊んでくれたおばさんの代わりにトラとして側にいるのだが。トラとしても肝臓を壊しているらしい。死後の世界の案内人は「病気の完治」は無いと言っていたっけ。猫はそろそろだと悟ると姿を見せなくなるというが、私も猫らしくそう思った。「さよならの代わりに」もう少しだけ抱っこしてね。




あとがき

公式の画像を見つくろってファンタジーに挑戦です。難しい。文字数短いな(笑)

なんとか完成したけど、これ以上の表現力をつけねば、FTを書くのは難しいー



20.02.26.家鴨乃尾羽



第15章 短編集15


第1話 手洗い・うがい・マースク

寒い冬には「手洗い」「うがい」「マスク」が欠かせません。風邪やウィルスの予防は「しない」と「する」じゃ大違いだから。そんなマスクの為、私、意地悪な「恋」をひいてしまいました。登校時、みんながマスクをする中、私は買いそびれた為に、洗濯できる布製のマスクをつけていました。手洗い、うがいを終えたらハンドソープでマスクを手洗いするのです。一石二鳥と思われるかもしれませんが、難点もあるのです。それは紙マスクより面積が小さい為に、例えば「にやけて」たら、何となくわかる顔の見えっぷりだからなのです。紙マスクがドラッグストアで完売になってたから私は布製のマスクをつけていました。そして知らなかったので、毎年の様に電車の中での「人間観察」に夢中になっていました。「あのお姉さん素敵なファッションだな」とか「あのお兄さん細マッチョでカッコいいな」とか、でへでへしてました。そしたら耳もとで知らない誰かに「そこの学生」表情まるわかりーだから「にやけるのやめなさい」とアルトとテノールの中間の声でした。私を戒めたのは……素敵な声と思ったのが「 意地悪な恋」のはじまりでした。パンツは学校等の制服ではなくゆるい布製だったので、男性?それとも女性?と悩みました。指示通り無表情を意識するのですが、無理。「素敵な声」にドキドキ。ただ、私がアドバイス通りに無理をしてるのを見て「頑張れ」と伝えた声の主は電車をおりました。私は悪寒を感じました。発熱でもしたかな?そして身の入らない授業を数時間味わって、体の不具合に耐えられず早退しました。人の少ない時間帯の電車にゆられ帰宅しました。何かが足りません。一体何が足らないのでしょう?家に着くと「手洗い」「うがい」「マスクを洗う」を済ませて居間にゆきます。すると続きのキッチンが見えた為、間食願望にとらわれましたが、我慢してTVの録画物を見て、それでも体が「何か食え」というので、お茶のペットボトルだけ持って寝室で布団と毛布にくるまりました。

温かい毛布に胎児の様にまるまって全身の熱をこもる様にします。温くて微睡むのが気持ちが良いので、今朝の出来事を反芻しました。そしたら「素敵な声」のヒトの事で頭がガンガンするのです。「はしかにでもかかったかな(笑)」と冗談めかしたら、胸がきりりと痛みました。否定するなと言わんばかりにです。「嘘?」と声をだしました。そしたら、意識して鼓動が早くなりました。

嗚呼、そんな(困る)

そう、一体、何処の誰だか?わからない謎の美声の持ち主。に、私は恋をしてしまった様です。

明日も同じ電車で会えるのでしょうか?

もし会えたなら、あのヒトの「嫌い」な所を探さず「好き」な所を探します。




あとがき

「百合ものがたり」の公開から、ちらちら見てたら三題噺のお題が届いたので、挑みました。今回は両者の性別が読者の好きに読める様にしてます。(ただ「百合」ではやってはいけない作法らしいです(汗))

どうぞ楽しんでください。



20.02.18.家鴨乃尾羽



第2話 署にいれられた理由

私はその仮設収納室に、ほおってある油で汚れた「毛布」を使おうか?使うまいか?悩んでいた。寒い仮設収納室には板に穴を開けただけのしきりもないトイレと入り口のドアしかなかった。私はその夜、精神の病院に連行される事を知らされていた。私の過失は「恋しいタレント」をマスク姿でつけ回した罪だ。この機会を逃すと次はもう無いというくらい運命を感じたその日、私は決行してしまった。凱旋パレードを終えたカリスマは暖かい上着を、スタッフの私から受け取って羽織った。「寒いね。ありがとう」と声を初めてかけられ理性がとんでしまったのだ。

カリスマは私の手のとどく位置から目的地に向かってタクシーを呼ぶ。とどく位置にいた事実が現実で、とどかない位置に行ったのも事実だから「動け自分」と思った。気がついたらマスクをつけてスタッフに支給される上着を着た自分が居た。カリスマは家族と合流して、親子水入らずの夕飯を楽しむらしい。多分、あのレストランだろう?とアタリをつけた私は財布の中身を確認した。「何とかなる」と思った私は徒歩でレストランに向かった。

そうしてビンゴだったレストランで一番安いシチューをたのみ、別室でカリスマ家族が団らんを楽しんでいるのを様子みた。「待っててくださいね」みんなのカリスマさんと、シチューを食べ終えた私は、マスクを装着した。会計を済ますと外に追い出されるので、トイレで時間をかせいだ。

宴もたけなわ、カリスマがトイレに着た。手洗い場で構えていた私はとてもドキドキした。のだが、今日のイベントのスタッフジャンパーを着た、カリスマを相手に挙動不審な私はレストランのスタッフに見つかってしまった。カリスマさんは怖いモノを見る様なひきつった表情をしていた。私はそれが悲しかった。パトカーのサイレンが聞こえる。そうして私は、 警察に連行されたのだった。




あとがき

「百合ものがたり」の公開から、ちらちら見てたら三題噺のお題が届いたので、挑みました。今回は両者の性別が読者の好きに読める様にしてます。(ただ「百合」ではやってはいけない作法らしいです(汗))

どうぞホラーを楽しんでください。



20.02.18.家鴨乃尾羽



第3話 マスクが欲しいんだ。

どこかの電機メーカーが製造するとの方針を決めて稼働しだしてから2ヶ月以上もたったが、ソメイヨシノが散るこの月も、マスクは完売していた。姉が報道番組で「手づくり布マスク」の作り方をレクチャーしようとしてくれるのだが、この馬鹿な頭では耳ヒモのカッティング以降の作業が、わからなくなってしまい「簡単なのにおかしいな」と姉に言われる始末。換気を良くしていたので「花冷え」で「風邪でもひいたんじゃない?」と言われ、熱を測るも「平熱」で。

免疫力を高める為に、もう毛布で「微睡んだら」と言われる始末。新型コロナはインフルエンザの40倍辛いらしいから「絶対にかかりたくない」のが多数意見だろう。私もだ。だから大人しく毛布にくるむ事にした。気持ちいい。そして私は過去恋しい気持ちをたぎらせていた○×君の事をぼんやり考えながら夢の中に落ちていった。




あとがき

姉が布マスクを着けているのを見て、私も欲しくなったから、姉に布マスクを買ってきて欲しいという前に、型紙をコピーしてきたよ。と見せられて、難解だと悩んでいたら、一緒に布マスクを作ろうという話になった実話を基にしています。私には難しいから、バンダナ三角に折り、マスクとして後頭部で縛れば良いのかもと逃げ腰です。通院があるし、使用料金の支払いがあるから、絶対絶対必要です。困ったな(汗)



20.04.13.家鴨乃尾羽



第4話 日本人は全員マスクを作れ

妹は「日本人全員はマスクを作れ」と二月の頃から吠えていた。お利口だと、そんな呑気な私。

マスクをしていると、新型コロナやインフルエンザの予防だけでなく、むくんだ頬や口唇ヘルペスが隠せるのがわかった。そして口唇ヘルペス全快(唇の先から黄色く膿が腫れ上がり口が開きづらい→食べづらい)で通勤してる醜い私に恋の花など咲くこともなく、インフルエンザより軽い風邪でも学校には通っていた。ただの風邪だから免疫力をつけるために薬での治療は行わず「鼻水」「微熱」「咳」「痰」の順で教室内に単なる風邪菌を振り撒いていた。皆勤賞が欲しかった私だが、回りのクラスメイト皆さんの、うつりたくない苦労を、無駄に煽るのではなく、今では休もうと思っている。暖かい毛布にくるまって。嗚呼マスク欲しー




あとがき

書けた。

三題噺なくなるのかな?

まだお題が発表されてないから、不安で再チャレンジしました。「日本人全員でマスクを作れ」と言っていた妹がカッコヨク想う今日この頃です。でも皆勤賞欲しさにクラスメイトにただの風邪菌を振り撒いていた私は最低ですね(汗)

でも薬は、最低限度の使用じゃないと、免疫力落ちるからなと過去を思い出し、反省するこの頃です。

新型コロナ怖いです(泣)



20.04.13.家鴨乃尾羽



家鴨乃尾羽な短編集4

【くぎりさんの素敵なフリーイラストを借りています。】


第16章 令和の始末人


第1話 はじまりの

深夜、私達は何年もがら空きの工場の一室に忍び込もうとした。W告白かな(冗談)と思って期待する(笑)私達女子。もしそうならどちらの彼が私を選ぶかな?と楽しみにしてた。中性的美貌の主でFTの演劇をおこなっている光君か?スマートなイケメン薫君か?私はどちらでも良かった。一緒に呼び出された彼女はどうだろう?

意中の相手にコクられるだろうか?私のドキドキ感は増してゆく。そんなに仲が良いわけではないが、お互い仕事の出来る頼りにもなる相手だから。不仲にはなりたくない。どちらが意中の相手か?聞こうとする前に、私は3人に囲まれた。内緒話なんて出来そうにない。ドキドキ感が増してゆく。 空き工場の門を通り玄関に向かう。カチリと音がなり玄関のドアを開けた。「無用心」とイケメンの薫君が皮肉気に笑う。私はプラチナの自慢の髪に埃が着かない様に気にしながら入所した。

彼女も黒くて長いストレートな髪を労っている。

「此処ならグルーピーにバレないと思って」と中性美の光君が説明する。そうそうとイケメンの薫君が相づちをうつ。共通点が見つからない二人には熱狂的なファンが多い。中性美な光君も仕事が順調なイケメン薫君も、それで迷惑してるのが遠まきにわかった。お気の毒に思った私は彼女と一緒に助けてあげれれば良いんだけどと一度話した事がある。それを彼女がどちらかにコクったから、今こうして私達は居る。「さあ着いたよ」と中性美の光君が言って元工場の応接室に案内した。埃まみれの椅子に座る人は居なかったけど。「立ち話でなんだけど」と言いかけた1番ドアに近いイケメンの薫君が話を促そうとしたその時、指名手配犯として有名な犯罪組織のメンツと出会い、手りゅう弾の様なモノを応接室に投げ入れられた。

毒ガス?が私達4人を襲った。そして全員が気絶した。夜明けに1番最初に目覚めた私は体の違和感に気づいた。胸とお尻が小さくなっている。それに化粧でかさつきがちな顔に潤いがある。他のメンバーを見ると、あれれっな事にみんな高校生くらいに若返って居る。「嘘、ナニコレ?」と私の声ががらんどうな元工場に響いた。




了20.05.06.家鴨乃尾羽



第2話 それからどーした


犯罪組織の毒ガスで高校生に若返った私達はどう生活するかを考えた。みんな一人暮らしだから家族の目が無いから助かったモノの、中性美の光君は「ヤバい生活費が無い」泊めてくれ養ってくれとイケメンの薫君に頼むも「悪りい。無駄を省いた面積使用率により」無理。と謝った。私が「ウチに来る」と声をかけたのは、僅かなスペースが有ることと、中性美の光君があまりにも取り乱して居たからだ。けど、良いのかな?と黒髪の綺麗な彼女に目配せをする。無表情だったので、中性美の光君が「助かった」と安堵する事で私との同居が決まった。そしたら、4人で共同ビジネスをしないか?とイケメンの薫君から提案があり、会社に長期休業の申請をする事に彼女と決めた。イケメンの薫君はバレない様に在宅で働く事も視野に入れ4人で副業をしようと提案した。名づけて「令和の始末人」で何をするかと言うと、依頼者を苦しめる敵に依頼者の代わりにお仕置きするというビジネスだった。記憶力と演技力の抜群な中性美の光君と、ビジネスで成功しているイケメンの薫君の知性と、私達女子の女子力と格闘レベル、これらを合わせると「出来る」と4人で思った。

ネットでお客を募集しようと話し合った。忘れていたのだが彼女は中性美の光君が私と接近する事に反対は無いのだろうか?

気になる。とっても気になる。何となく彼女が無表情になった気がしたからだ。そんな事も知らずに中性美の光君が「オサンドン得意だから期待して」と私に握手を申し出たので、素直に受ける事にした。取り合えず、中性美の光君以外は貯金があるし、イケメンの薫君には毎月高額な給料が入る。だから何とかなると4人は思った。でもイケメンの薫君の本業の仕事ぶりからグルーピーにばれないかな?と私は思ったので、その旨伝えると「高校生なルックスと彼女にカップルな演技をしてもらうから(笑)」と、中性美の光君にも「お前も綺麗な面してんだから、カップルのふりすれば」と笑った。良いねと彼は私に再び握手を求めた。 「よろしく」と笑う彼は高校生の姿をしていたから、気づかなかったが、本来の姿なら老若男女にモテる美しい笑みをしてるのだろう。と、そんな事を思った。




了20.05.06.家鴨乃尾羽



第3話 私の気持ち


犯罪組織の毒ガスで高校生に若返った私達はどう生活するかを決めた。

プラチナなボリュームある髪の彼女の「中性美の光君との同居宣言」に私はひきつってしまった。出遅れたと言う逃れて正解だ。私の部屋にも僅かなスペースはあった。物理的にも精神的にも私だって可能だったのに一歩遅れた。時は戻らないと表情が凍ってしまった私にイケメンの薫君からの私との「カップル演技」を決められ、「令和の始末人」業で格闘技担当に選ばれた時より凍ってしまった。目の前で繰り広げられる今後の展開についてけなくても、どーにも出来ない。イケメンの薫君から「彼女役よろしく」と握手を求められる。暗がりでわからない私の表情は彼を萎縮させなかった。元より彼に「萎縮」の言葉は似合わない。「自信に満ち溢れてる」が彼には相応しい。勝手に右手を握る彼に愛想笑いもせずに、なされるまま握手をされた。「彼女の演技だからラブシーンも必要に迫られると覚悟して」と言われ、マジかと凍りつく。私が好きなのは、遠い世界で、女性問題から人間関係で苦労している「可哀想な二人」であって、彼氏のフリをするイケメンの薫君ではない。なのに、ラブシーンを演じないといけないなんて。見た目は高校生だが実際は大人の私は彼氏いない歴イコール年齢ではない。だけど潔癖症なのか?ラブシーンは全て断った。強くバグされた時は昼間っから悲鳴をあげたくらい。

大丈夫だろうか?と前途不安な私の顔を心配そうに彼女が見ていたのは、知らないフリをした。可哀想な二人の美形を助けてあげるという私の計画が破綻した。「馬鹿か私は?」と独り言。そうしてカモフラージュな生活が始まった。

彼女から「高校生の顔でも大人びた顔に見えるメイク」の練習しないと言われた時も2人でと思うと怒りがこみ上げてきたのだが、4人でって事だと知り怒りは収束した。彼女と彼が前よりも心の距離が接近してるのを見て、私達が置いてきぼりを喰らっているのか?と焦ったが、イケメンの薫君は全く動じない。この心の距離でラブシーンが出来る彼の神経が信じられなかった。とは言え「大人メイク」を施した彼を見て私の動悸は速くなる。中性美の光君が大人メイクを施した顔で彼女と屈託なく笑っているのを見るまで、私の鼓動は彼のモノだった。




了20.05.06.家鴨乃尾羽



第4話 ラブシーン


犯罪組織の毒ガスで高校生に若返った私達はどう生活するかを実行していた。イケメンの薫君の宣伝能力の凄さに流石エリート起業家と思うものの未だに本当はストイックな彼にどきまぎする私も居て。「次の依頼は危ないから」男男、女女行動するのではなく、双方男女で行動しようと初めての提案をうけた。彼女と中性美の光君が仲良く「はーい」と笑いあっているのを見て「もう二人はデキたのかな?」と嫌な気持ちを封じる私。そんな気持ちでモヤモヤしていた私と組む彼は「注意力散漫だ」仕事の時は真剣にしろっていっただろう。と、珍しくイライラした声。私は「ヤバい」と思って「集中集中」と声をだし、こめかみを両手でくりくりしていたら、彼の右手が私の頭をくしゃっとさわり「お利口」と眩しい笑みを向けられたので、動悸が激しくなった。そんな2人でターゲットを尾行している。此れは不倫調査なのだが、相手がかって有名だった格闘系アスリートだからと、彼が何時もより慎重なのだ。尾行を気づかれたか?と元アスリートが早足になる。見逃すなと言わんばかりに彼が私をぐいぐいひっぱってゆく。

角を曲がった所で、此方を睨む元アスリートがガンとばしていた。「お前ら何?妻にでも雇われた探偵か?」と怒気をはらんだ声で此方を威嚇する。まずいと思った私の手を背中に回し彼は私の顔を顎くいして、深い深いディープキスを落とした。「だから言ったろう。初めてのはビジネスホテルが良いって」と彼は私を強くバグしながら「彼女、あんたの目の前にあるラブホでしたいって」うるさく言うから、嫌だけどつきあってただけ。彼女の目当ては、あんたじゃなくってバージンロスに備わるバージンブルーだから、鼻息が荒かったのさ、と彼はターゲットに説明した。「もうやだ」と泣き出す私に「だからラブホはハードルキツいって」言ったろうとアドリブる。「ふん」とターゲットは私の涙を見て、追っかけて来ないのを目にするとラブホに1人で入った。

私はへなへなと道端に崩れ落ちる。「ごめん」と小さく耳もとで謝る彼。「うううん」と彼に抱き起こされる私。「こんなの初めてだったから」とキスの事を言うと、彼は「ゴチ」と言って笑った。




あとがき

疲れた。

この話かっこいいかな?看板に偽りがあればすみません。

恋愛ばっかり書いてるので、違う要素の難しい事。下手すぎ。

でも、何とか書き終えたので、ホッとしてます。恋愛ジャンルに変更して正解だ(笑)

がんばらな「鬼やらひ」



20.05.06.家鴨乃尾羽





第17章 美少女達が集まって……


第1話 月野(つきの)ももえ

「東京2020」の「パプリカ」のアカペラをひと気のない公園でセーラー服で歌うツインテールのももえ。夕焼けが綺麗だ。「フーリンバージョン」も「玄師」バージョンも。で、

そこへ通りかかった、肩に届く髪をひとふさくくったセーラー服のみかんがハモってくる。驚くももえだが、動じないみかんに対抗心が芽ばえ、最後まで二人は歌いきる。

はぁはぁとももえが息を吸い込んでたら「はじめまして私、金野(かねの)みかん。」

バンドのボーカル目指してるんだけど空きがないのよね。こんな勝ち気な性格してるからボッチなんだと、一人勝手に自己紹介。したら「私、月野ももえ」玄師が好きで一人で歌うモブ。と此方も自己紹介。「玄師良いよね」と二人でニコニコしてしまう。そこへ聴いていたのだろう?「ねぇ、君たちTVアニメ「Argonavis(アルゴナビス) from BanG Dream!」の「星がはじまる」と「ゴールライン」学園祭で歌わない?」とポニーテールの少女、火野ほむらが声をかけてきた。「さっきのハーモニー、絶対良いとおもうんだけどなぁ」とほむらは学園祭で演奏する為にArgonavisのカバーバンドを作ろうとメンバーを探してるところ。で、ドラムを叩くらしい。

ところが、ももえは「お断りします」と頭をさげる。何で?私はやりたいよというみかんに「玄師の練習を止めたくないから」と赤くなって断る。「あっ、その髪型はミクちゃんか?砂の惑星?いいね」どちらもすればと「またね」と連絡先メールアドレスを交換して勝手に去るほむら。みかんは一緒に誘われたから一緒がいいなと我儘をぶつけてくる。

でも「1年とはいえ受験もあるし、2倍歌って声も壊したくないし」とももえ。でも「Argonavis」良いよ。ナナホシレン君の声がバエるんだからと「星がはじまる」を聞かせるみかん。頭の「諦める運命」「じゃないよね」を聞いてどきりとした。なんてキレイな声を出すんだろう。歌詞を知りたくなったももえは「星がはじまる」をダウンロードして、暗くなりかける公園を出た。明るいところで「前向きに見当したまえ」と、みかんと別れるももえは塾をサボり一人部屋の中で「諦める運命」「じゃないよね」を繰り返し聞くのであった。




金野(かねの)みかんへつづく

20.07.02.家鴨乃尾羽



第2話 金野(かねの)みかん

金野みかんはウキウキしていた。余りにもわかりやすいので、母親に「友達でもできた?」ウチの我儘姫にと、聞いてくる。「そんなんじゃないよ」と肉球パンチをする。「照れなくても良いのに」との母親に「「Argonavis(アルゴナビス) from BanG Dream!」のカバーバンドのWボーカルに誘われただけ」と笑う。したら「お友達を作るチャンスね」と勝手にテンションをあげる。「ただ、ひとつ問題があって」と、みかんは「『ももえちゃん』は玄師の信者なのよ』」と母にこぼす。「一緒に歌ってたとこをスカウトされたから」一緒に歌いたいな。一人で声をはりあげるんじゃなくってと、ブツブツ言うみかんに母は「頑張ってね」と受験そっちのけで、青春の謳歌を応援するのであった。


夕食を終え、室内着のままベットに転がるみかんは『念のために』と、ももえちゃんに「「Argonavis」気に入った?」とメールしてみた。




火野(ひの)ほむらへつづく

20.07.02.家鴨乃尾羽



第3話 火野(ひの)ほむら


火野ほむらは『今日偶然見つけた二人の歌姫達に』自分の願い(バンドのメンバーWボーカル)が叶う様に祈る。そして今日の授業ででた課題をこなす。「「Argonavis(アルゴナビス) from BanG Dream!」の「星がはじまる」と「ゴールライン」を大音量のBGMにしながら。やがて集中からとかれた意識は他のメンバー3人に連絡しなければとメールの文章を考えながら何度も書き換えて、なんとか完成させ、同級生高2の3人のメンバーにメールを送った。

エレキギターの木野みどりとエレキベース(低音)の水野あおいとキーボードの土野すみれ達に。

「『Wパプリカ』凄いね。高1なんでしょ?本格的に歌習ってる娘達?」と、土野すみれから返信があった。「いやぁ、独学っぽかったよ」と直ぐに返信と他の二人にも転送する。「火野ちゃんはしゃぎすぎ」と木野みどりから返信があった。水野あおいからは「読んだ」とだけ、素っ気ない。「文化祭での「Argonavis」のカバーが、かかってるんだよ」と、深刻なメンバーの状態を再認識させる。私達には、まだボーカルが居ないのだ。あおいからは「任す」と返信があったっきり不通になる。もうと思いながら残る二人の反応を伺う。すみれが熱心に、みどりからは淡白に「歌声を聞きたい」と返信があった。スマホ録音しとけば良かったと、後悔するほむらだった。




土野(つちの)すみれへつづく

20.07.02.家鴨乃尾羽



第4話 土野(つちの)すみれ


高2の私達は文化祭に立つチャンスは後2回しかない。(勿論、受験勉強は終わってから頑張ろうと私、土野すみれは思っている)

火野ほむらを『熱狂』させたボーカル能力に私も興味しんしんで。速く6人で揃って合わせたいなと思った。幼い頃からピアノを習わせてくれた家族には悪いけど、私もクラッシックばかりでなく、バンド活動がしたい。

「「Argonavis(アルゴナビス) from BanG Dream!」の「星がはじまる」と「ゴールライン」を表現したい。(私もどちらの曲も好きだから)

ほむらに『ももえちゃんとみかんちゃん』にアポの連絡をとれとメールしてベットに潜り込んだ。

おそらく『了解』のメールだろう?スマホは点滅していた。いつ、どこで、どんなシュチュエーションで『聴ける』のだろうと、ドキドキして、ろくに眠れなかった。

深夜、目がランランする私は掛け布団をはねのけて、スマホを見てしまった。したら「みかんちゃんが聴かせたとの事で、ももえちゃんが「Argonavis」に興味を抱いた」とのメールが、ほむらからあった。『神さま』ありがとう!☆/。私達は幸せ者です。

ももえちゃん、みかんちゃん、どんな美声を聞かせてくれるのだろう?

嬉しくって嬉しくって笑い涙がでてしまった。ティッシュで痕にならない様に『その痕』を拭った。それから遅刻寸前まで爆睡してしまった私、すみれであった。




木野(きの)みどりへつづく

20.07.02.家鴨乃尾羽


第5話 木野(きの)みどり


ショートカットの私、木野みどりはエレキギター担当だ。だからエレキベース担当の水野ちゃんの適当さにムカつくも、キーボード担当の土野ちゃんほど熱狂しなかった。のだが、翌日ドラム担当の火野ちゃんに借りた『金野みかんちゃんの歌声録音物』に「うわっ」と驚いた。『上手かった』これとはりあう『上手いシンガー』同士のコラボレーションと考えると、ゾクゾクしてきた。昨夜の私を阿呆だと切り捨てて、ウチのボーカルになってくださいって熱心に想ってしまった。土野ちゃんが火野ちゃんの袖を持ってぴょんぴょん跳ねてる。うん。わかるよ、その気持ち。ちょー嬉しいいんだろ。私も月野ももえちゃんに、速く歌声を聞かせてもらいたかった。

水野ちゃんは真面目に補習を受けているから、私らが感動でニヘニヘしてるのを見て『クエスチョンマーク』をとばしている。「遅いよ水野ちゃん」と私の声が大きくなってしまった(汗)

のんびり呑気にやって来た彼女はあくびをしていたが、火野ちゃんの手から聞こえる金野みかんちゃんの歌声に、本気の顔になった。良いね、久しぶりに水野ちゃんの真顔を見た。嬉しすぎる。

演奏する私らも負けずにおいてけぼりくらわない様に頑張ろうと4人とも想った筈だ。そんなゾクゾクする空気の中に1番遅れた月野ももえちゃんが登場した。




水野(みずの)あおいへつづく

20.07.02.家鴨乃尾羽



第6話 水野(みずの)あおい


そして数ヶ月が過ぎて、今日は学園祭当日で、もうじき私達の演奏になる。1年のももえちゃんとみかんちゃんが「星がはじまる」「ゴールライン」の打ち合わせをしている。「星がはじまる」ではももえちゃんがメインボーカルで「ゴールライン」ではももえちゃんがハーモる。逆がみかんちゃんのパートだ。ベースの私、水野あおいは、他の2年生メンバーを見て、安堵した。『ヤれる』顔を全員がしてた。私のベースもノリノリに調整している。観客も日頃、音楽室でハモってるももえちゃんとみかんちゃんの歌声を聞いているから、ソーシャルディスタンスのだけど、満員だった。その時が来た。


幕が閉まった体育館の壇上に、ほむらが手を借りてドラムを設置する。

すみれが退けたピアノの位置に手を借りてキーボードを設置する。

ギターのみどりが、ベースの私が、ボーカルの二人が、みんな準備オッケーだ。

開幕を知らせるブザー音が、体育館内にに響く。


幕があがり演奏が始まった。

途中でみかんちゃんが練習のし過ぎで声を枯らすが、気づかれない様にももえちゃんがリードして、みかんちゃんを最高潮の歌声にと導く。「いつか見たゴールには」「たどりついたかい」幸い、誰もみかんちゃんのミスに気づかなかった様だ。

アンコールを求められるも、みかんちゃんの容態に気づいたももえちゃんと私がノーを突きつけた。


こうして私達の演奏は学校の伝説になった。




あとがき

今日は20.02.21.から短編集で、くぎりさんのイラストに課していた課題に、真っ向取り組み、無事に終えました。楽しかったですが、下手な出来のわりに難しかった。あとは「鬼やらひ」「鏡の中の私」ですね。強烈なスランプ到来(>_<)

「TVアニメ「Argonavis(アルゴナビス) from BanG Dream!」のアニメを見ていたので「星がはじまる」と「ゴールライン」のサビ(しか脳に入ってこないので)を口ずさんでいました。だから、その2曲ををダウンロードして購入し、聞き続けてました。

『玄師』とこの2曲が好きです。ところで、この書き方は音楽著作権に抵触してないと、思いながら書きましたが、不備があれば治すので教えてください。書いた動機はArgonavisみたいなカッコいいバンドモノを書きたかったからです。

よろしくお願いいたします。

追伸、私は全員生徒の前で、音楽教師に、決闘を申し込まれるくらい音痴です。(「パプリカ」はたまに練習してますが)



20.07.02.家鴨乃尾羽



第18章 鬼やらひ

第1話

「ワチ(私)は本音で活きたい」

これは現代に行われ、伝わっている『鬼やらひ』の噺です。

ひい様はどうやって荒ぶる鬼の子を助けたと想いますか?

どうぞ読んでください。

常々両目を伏したひい様と鬼の子の噺を……




了20.07.05.家鴨乃尾羽



第2話


青い鬼はやっかまれ屋さん。利発で可愛らしく、嫉妬、つまり女の子(彼氏を奪われそうだから)からも男の子(彼女に出来ないから)からも嫌われる。典型的なボッチだ。だけど『出る杭』でいたいという個性派の為に、サークルキラーとなり放置される。ただ放置が酷くなると『苛め』に発展する為に、傷だらけだ。そんな『嫉妬』の被害の鬼。

「ワチ(私)は本音で活きたい」と苛めに負けず芯の通った性格。だから彼女は『自分がされた嫌な事は』苛めが進化しない様に耐える。そして『母から教わった』自分がされて嫌な事は他人にはしないので『苛めの格好の獲物』だったので、彼女はボロボロだった。それが命の危険に至るや否、黒い薄毛は青い色に染まり額から2本の角が生えるのであった。顔は土色。

青い鬼のお話。




了20.07.05.家鴨乃尾羽



第3話


赤い鬼はくたばり損ない屋さん。かっては青かった薄毛の色が何度も訪れる命の危険に馴れる(生死の境を行ったり来たり)と赤い色へと染まった。火事場のくそ力でなんとかもって(生きて)いる。ただ、生死の境を行ったり来たりするので『苛め』を行う輩には『母の教え』を破り、男女みさかいなく、腕や足にかぶりつく様になった。角はそのまま2本。警察は傷だらけの彼女を病院にほりこむだけだった。「ワチ(私)は本音で活きたい」お節介な性分は、全員と仲良くしようと、広く浅い付き合いが、一部から嫌われ、やがて患者や医療スタッフ全員から、病院内でも嫌われる。彼女が苛められて吠える大声が医師の診断で、彼女を監視カメラ付きの四肢を拘束出来る個室の病室に移すのであった。顔は赤ら顔。

赤い鬼のお話。




了20.07.05.家鴨乃尾羽


第4話


黒い髪が美しいひい様は青い鬼から赤い鬼に変わった鬼の子を、救おうとして、神社の権力をふりかざして、病院に乗り込む。監視カメラに写った鬼の子の姿は何も食べる気がしないのだろう?拒食症の様にコケていた。

だが、頭痛が襲い日に何度か大声で吠える。備え付けのトイレに移動させられる時だけは(学習したのか?)声を圧し殺す。その時を見計らって、ひい様は彼女の個室に入り込んだ。監視カメラには写らない様に着物をかけて、うわ言をいう鬼の子に「大丈夫よ、悪いことは何もしない」と明るく慎重に言って、その見える能力のあるモノにしか見えない2つの角を大切にさわり、唇をあてた。その口で、鬼の子の負の象徴をすいとり、ひい様は角を全て吸いとった。だから、鬼の子から角は無くなった。代わりにひい様の髪は……




あとがき

「鬼やらひ」書いてみました。

ホラーです。

下手くそです。でも、私の知っている事を混ぜてます。

速く『エタッてる』長編かかなと慌ててこの短編を書きました。何か良い事につながると良いのですが。



20.07.05.家鴨乃尾羽



第19章 鏡の中の私

第1話

私は一卵性双生児の妹がいる。髪の毛と目の色が薄い以外を除いては誰にも見分けられない。そんなにそっくりだ。二人で並んだら左右対称の動きをしてしまう。そう、鏡に写したかの如く。

たまに、個室を与えられた私(達)は彼女を鏡に写る自分として捉える時がある。最近はその傾向が多い。そうじゃないと、おかしくなりそうだから。私が。私が消えて妹だけが生きてる様な気がするから。



そんな私達の話である。




了20.07.09.家鴨乃尾羽


第2話


姉は私を、鏡に写る自分として扱う時がある。

名前を自己主張しても、閉ざした彼女の世界には踏み込めない。私は仕方なく、彼女の鏡に写る姿として扱われるのを我慢する。本当は我慢したくないけど、一度暴力的に私の存在をアピールしたら、彼女は壊れかけた。だから私は我慢する。



我慢する。




了20.07.09.家鴨乃尾羽


第3話


妹は体が弱い。色素が薄いからだ。体育の授業は全部見学している。だから同じクラスにいながら孤立感を感じる。彼女は人当たりがよく沢山友達がいるから、内気な私は妹の影ぼうし。クラスの皆は体育の授業の時だけ私を意識する。妹の代わりに。だから私は孤独なのだ。



世界に独りぼっちな私。




了20.07.09.家鴨乃尾羽



第4話


姉は私の事を手にかけた。押し倒されて2の手で首を絞められた。

体が弱い私が意識を失う寸前まで姉は私を「自分の影」だから「自分で始末しても良いよね」と気が触れた言葉を吐いていた。

私が苦しげに呻き両目を閉ざし、体から力をぬくと 、私の体は床に力を失った。気の触れた姉は本人と違う私の様を見て、ようやく私と姉が別人だと気がついたらしい。狂ったかの如く笑いだした。そして力を無くし床に座りこむと「ごめんね」と涙をこぼした。




あとがき

難しい。異世界的な要素や鏡が多様出来なかった。

それでも双子モノに挑みました。

応援よろしくお願いいたします!☆/。



20.07.09.家鴨乃尾羽



第20章 あの娘の横顔


第1話

横顔と言ったら、貴方なら何を思いますか?

私は顔のパーツが歪んで中よりな顔の為、写真を撮る角度としてとらえます。目は瞑っていたら最高です!☆/。なんと私が美少女に見えます。

だからなのか、横顔は花嫁道具として、生涯に1枚しか描かれてはいけないと言う人もいます。

私はタブーより悲話を想像しました。




了20.07.10.家鴨乃尾羽


第2話


私が妄想した悲話は、明治時代ごろの、過去の日本で、結核という伝染病に侵された、瀕死の少女のベットに横たわる姿を描いた絵描きが、死にゆく彼女に片想いの恋をした。という妄想です。彼女は描かれた絵を、会うことの出来ない愛しい人に渡してほしいと懇願します。やがて彼女は枕元に立つのです。だから悲話なのです。




了20.07.10.家鴨乃尾羽



第3話


それとは別に急激に体重が増加した少女達は、満月に見えるフェイスラインや線目を厭います。

だから、目を閉じた横顔が、お見合い様に描かれたのではないか?とも思います。ただ、顔が本当に満月並みに膨れ上がった場合、加工をして頬の膨らみを誤魔化さないと、全く意味がありません。明治時代は加工も出来ず、やはり病説かな?




了20.07.10.家鴨乃尾羽



第4話


最後に気がついたのですが、横顔が美しく見えるフェイスラインは正面に向けるとガイコツの様にこけてます。これは、瀕死の栄養失調だから、2度と、この様な酷い目には、合わせるなと、いう暗号だったのかもしれません。少女達は、前髪でおでこの輪郭を隠しますが、額を見せると綺麗な横顔をかもしれません。以上、考察でした。




あとがき

これでマグネットの執筆を終了して読み専に戻ります。

上手く書けなかったな。この9月でマグネットでの執筆が1年になりますが。

次は別サイトでエタッてる話に取りかかります。

それでもマグネットの作品達の応援よろしくお願いいたします!☆/。



20.07.10.家鴨乃尾羽



第21章 最終話(大嘘になってすみません)

【最終話(大嘘)】性別男性の雪女と

居なくなると困るのだ。側に居て欲しいわけではない。一人ですごす時の流れが好きだから一人で居たいのだ。ただ彼は雑務をおこなってくれるから、私は重宝している。

雑務をおこなう彼は、居ないモノの様に振る舞うから、一人で居たい私には、ちょうど良かった。

雪山で遭難した時に、彼にはじめて出会った。私は一人で薬草をとりに山の高みへ登っていた。したら、暗雲がたれこんだという訳だ。彼は風雪にぐしゃぐしゃにされる事もなく、乾いた全身に私は、違和感を覚えた。こっちは殴りかかる風雪で全身びしょびしょなのに。それでも彼が近づく度に風雪の偉力が失われていった。とても不思議に思った。隣に立つ彼が乾いた上着を私のびしょぬれの体にかけた。すると、風雪の偉力やびしょびしょの着物の肌にまとわり加減が、和らぎ、やがて無くなった。風雪で道が雪だらけの山道を、歩いて帰れるくらい、私は待った。側には何も居ないかの様な彼が居た。やがて彼が「山を降りるなら今だ」と美しい声で言うから上着を返そうとした。「山を降りるまで貴女に貸します」脱ぐと私が水浸しの着物の姿に戻るからだそうだ。嘘かもしれないけれど、ありがたく好意を受け止めた。彼は山を降りるて村の中の私の一軒家にまでついてきた。あげるか?あげないか?迷う間も無く彼は勝手に家に入った。あわてた私は温かいお茶でもいれようとしたら、借りていた上着を着こむ彼は「お湯は要らない。水を一口欲しい」と、寒々さ気な事を言った。そもそも彼は不思議なのだから、おかしな事と思いながら、言うなりになる。私は熱いお茶を飲みながら、冷たい水を美味しそうに飲む彼を不思議なおももちで見ていた。びしょびしょの着物を彼の存在を気にしながら着替える。何もおこらなかった。それから安心した私は疲れていたから彼と座りながら眠り込んでしまった。彼は私を私の布団に包み込み一人壁に背をあずけあぐらを書いていた。翌朝彼は私に家において欲しいと願い、代わりに私の雑用を行うという関係を気づいた。そして今に至る。彼は雑務を行い私は一人瞑想をするという生活になれた頃、私に黄昏時が訪れる。彼に触れたいと言った。彼は「溶けてしまうからダメだ」と言った。それでも抱きつこうとする私のうなじに手刀をいれ、気絶した私を布団に包み込んだ。

その夜、本当に一人がいいのか?と彼が溶けて消え失せてもいいのか?と

しつこく聞かれた。私は一人の様な二人の生活を失いたくないと気づいてしまった。「もう触ろうとしないから側に居てくれ」と私は口走りながら目覚めた。溶けてしまうといった彼は、壁にもたれあぐらをかいていた。何時もの様に。安心した私は彼を失いたくない。例え触れる事が出来なくてもと明確に意識した。そうして彼は私が一人にならない様に側で雑務を行ってくれるのであった。




あとがき

最後にくぎりさんの素敵なフリーイラストを使えないか考えながら、モノを書きました。

美しい二人を引き離さない様に、一頁に二人をセットしました。これで、マグネットでは読専に戻ろうと想いました。そして私はエタッてる話を書きに戻ろうと。頑張らねば。

応援はよろしくお願いいたします!☆/。



20.07.14.家鴨乃尾羽



家鴨乃尾羽な短編集5


【Twitterのくぎりさん(https://twitter.com/cutoff_13)のフリーアイコンを、イラストとして、使用させていただいております。

が、私は赤い糸の伝説(©名探偵コナン)が上手くいく方が良い普通の人です。】




第22章 とにかくHalloween night


第1話 ゾンビ+ポリス衣装

銃弾を撃ち交わす。私のトカレフには後6発しか弾がない。ポリスの衣装を纏ったゾンビは弾切れと言わんばかり拳銃を棄てて、伸ばした警棒で此方の弾を全てはね返した。いよいよ肉弾戦である。首についたリストカットの痕目掛けて、ヒットをかます。避けられるのは想定内で準備しておいた左の手爪でリスカ痕を抉る。こんな事もあろうかと思い『ダイヤモンドコーティング』した爪にしておいて良かった。そしてバラけたソレらが噛みつこうと単独で奇襲してきた時に、太陽が昇った。




了(20.08.01.以前)



第2話 キョンシー

お札を貼られているソレは動かない。腐らないが死後硬直したみたいだ。

体は血が通っていないので冷たい。夏場の『ひんやり君』にちょうど良いと思わず笑った。どうすることも出来ないから、怖いのでお札ははずれない様に強固に貼り付けている。このキョンシーはベビーキョンシーかアダルトキョンシーのどちらだろう。少年少女の顔をしてるから、ついそんな事を思った。お札が剥がれない様に注意しながら、私の視線は彼(彼女)を犯すのであった。




了(20.08.01.以前)


第3話 黒猫

今日は二度も前を横切られた。不吉だ。お祓いをしておいた方が良いかもしれない。そんな事を思っていたらゾンビポリスとキョンシーに遭遇した。これ以上、好き勝手されてたまるかと思った私は、黒猫を捕獲した。肉球パンチが痛むが、毒でも塗ってない限り、軽い負傷だ。此方の優勢をみた黒猫は、ご主人様に助けてもらおうと棲みかに向けてダッシュしようと暴れる。両腕に噛みつくものだから頭をゴツンと叩いて様子をみた。黒猫は気絶をした。




了(20.08.01.以前)



第4話 包帯+病み系

全身リストカットなのだろうか?彼女の包帯は顔以外全てを包む。病んだ体でジャックオランタンを抱きしめている。攻撃はこない様だ。「その包帯はどうしたんだ?」と憶測をせずに聴いてみる。すると彼女はこう言った。「血だるまになるから結んでる」とぼそりと根暗に答えた。

「よし」と思った私は彼女をわざと逃がした。




了(20.08.01.以前)



第5話 神父+死神

人生最大の背徳だ。

彼は神や人々に支える神父でありながら、その命を容易く刈り取る死神でもある。会いたかったら教会に行けばよい。懺悔の間で必ず彼は待って居る。そして彼の慈悲を請え。さもなくばお前は殺される。




了(20.08.01.以前)


第6話 お菓子いっぱい

Halloweenはいたずらか?お菓子か?を要求する子供のお祭り騒ぎである。いたずらは殿方の一物に卑猥な事をして、お菓子は淑女の股ぐらに卑猥な事をする収穫祭だ。私にしか知らない。本当のHalloweenの意味。

Trick or Treat ?




了(20.08.01.以前)


第7話 黒と赤色魔女

ラスボスは黒赤の魔女だった。体に宿るエネルギーは「暗黒系」と「高い自尊心と畏怖からくる火事場のくそ力」という訳だ。「これは君の飼い猫だろう?」と彼女の脳裏に先程のバトルシーンを能力で写す。気絶した黒猫を放置した場所の景色すら脳裏に写してやる。「悪いが君との相手は来年だ」とHalloweenの終わりを告げる様に魔女は私に言った。




了(20.08.01.以前)


第8話 狼パーカー

今宵は満月ではない。だからその人琅も本調子じゃないと、私とのバトルを嫌厭した。「賢いね」と私は笑った。「でも、君の本調子の時は」ボクが相手をしないからね。と釘をさしておいた。両手のひらを宙にむける例の「やれやれ」のポーズをとった彼は「うぉーぉーん」と遠ぼえをおこなった彼はヒラヒラ片手を首の辺りで振りながら、私の目の前から、立ち去った。




了(20.08.01.以前)


第9話 吸血鬼

彼女の内で、腐る血を常に新しい血に取り換えなくてはいけない。彼女は、輸血を受けている。喉が渇いて乾いて仕方がない狂おしい衝動を邪悪な笑みで押さえる。必要なのは血。ソレを乙女の首から貪り喰らいたいと思う吸血鬼だった。

ソノ笑みはそう見えた。




了(20.08.01.以前)


第10話 ゾンビ白髪+蜘蛛の巣

くも女という精神疾患の人達の中で、それを賛美する迷惑な輩が大勢居る。彼女は黙らされるためにキャンディをしゃぶっていた。ロリポップが無いので、別の飴が用意されていたが、彼女は特に気にしてない。顔がゾンビの色をして居るから、無頓着なのだろう。嫌ではないのだが、彼女と闘うのは、よしておこうと思う、私だった。




了(20.08.01.以前)


第23章 それともXmas night

第1話 ちんまりサンタ

今年も子供たちの願いを叶えるプレゼントを贈って、速く大人の姿に戻してもらわねば。今の私はちんまりsize。幼児が幼児にプレゼントを贈るってどうよ?(元々大人のサンタだった私が「幼児の欲しいモノなんて、気持ちなんてわからないよ。昔のことはわすれたよ」とぼやいていたから)神様に幼児化された。見た目からはいる神様のせいで、幼児が納得するプレゼントを贈れるまで、幼児の姿の私。別のサンタさん、私を大人の姿に、戻してちょうだい。




了(20.08.01.以前)


第2話 サンタさんにケーキを

サンタさんへ

Xmasイブをいつもありがとう!☆/(。)

私ってば、Xmasイブのご馳走が大好きなの。

ディナーも鶏の腿照焼きだしコーンスープもついている。乾杯にママとパパは赤ワインを楽しみ私達にはノンアルのカクテルもどきがその日だけは振る舞われる。ケーキはブッシュドノエルじゃなくていいからベリー系のフルーツがふんだんに使われた生クリームのケーキが好き。いつもより、たらふく食べた後は、いつもとは違い、家族でXmas特番のテレビを見て、特別な夜をすごす。

そんな楽しいXmasイブを、いつもありがとう!お礼にXmasケーキを少し食べ残したのであげる。merry Xmasだね。

また来年も来てね。サンタさん、おやすみなさい。




了(20.08.01.以前)



第3話 欲しいのはお金

サンタさんへ

クリスマスプレゼントはまた普通のチョコレートですか?高級な味を覚えたら、安価な味に、戻ってこれなくなるから、普通のチョコレートでも良いんだけど。どうせなら、お菓子よりお金が欲しいです。ワンコインで良いから、ボクの好きなモノを買わしてください。最近、幼児性メタボリックシンドロームが気になるボクはXmasディナーもケーキもリセットするサプリメントかトクホか機能表示性の飲料が欲しいです。ワンコインで買えるから、お願いサンタさん。どうか酸性よりになる体を中性に引き留めさせて。では、おやすみなさい。




了(20.08.01.以前)


第4話 大きな目になりたいな

サンタさんへ

私の今年のお願いは私の目をパッチリにしてというモノなの。線目が過ぎて、クラスでからかわれるのにも、飽きちゃった。目をつぶっていれば美少女なのにって、みんなに言われるから私も鏡をよく見たの。そしたら片方の目を閉じて写っている顔が『大人びて綺麗』と気がついたの。笑顔美人になるのか?と、ドキドキしたのだけれど、折角だからカラコンや美容整形手術無しで、大きな目を手にいれたいの。お願いサンタさん、よろしくね。じゃあ、おやすみなさい。




了(20.08.01.以前)


第5話 どんなプレゼントかな?

サンタさんへ

今年もプレゼントよろしくお願いします(笑)

自分は食べ物が欲しいです。賞味期限の長い保存性のある焼き洋菓子のアラカルトなんか素敵です。別に高級なフルーツゼリーでも良いけれど、冷蔵庫に入るかな?

冷凍庫に入れてシャーベットの様に食べるのも乙だけども、それなら最初からジェラートが良いな。プリンも好きだよ。でも賞味期限を意識してね。

我慢して1週間に一度ひとつを食べるから、美味しい高級な焼き洋菓子のつめあわせをプレゼントにお願いします。

ではプレゼントを楽しみに待ちながら、先に眠ります。サンタさん、おやすみなさい。




了(20.08.01.以前)


第6話 ちんまりサンタDASH

幼児の姿になっても、お母さんのお乳を求める甘えたさん。裸のままお布団INするから、おねしょをしてしまう甘えたさん。ある晩、目覚めて眠れずに台所をさまよおうとしたら、お父さんとお母さんが裸で交わっているのを見てしまった甘えたさん。幼児だから許されるボディートークだと自戒して、どうかサンタさんにえっちなプレゼントを欲しいと祈らない。

えっちなプレゼントは大人になってからご結婚相手と模索して。ちんまりサンタDASHを困らせないでね。




了(20.08.01.以前)


第7話 ちんまりさん達の仮装①

①着物の姐御

ちんまりした身体なのに、紅をひき、眉を剃って影を落とした面差しは大人女子。でもちんまりさんだから夏目漱石の真似して「月が綺麗ですね」とか言って口説いてはいけない。ちんまりさん達は、未来の世界を担う、大切な、国境を越えた「タカラモノ」なんだから。「お着物綺麗ですね」程度にしておかなくてはならない。

大丈夫かな?

なら、いいんだ。




了(20.08.01.以前)


第8話 ちんまりさん達の仮装②

②人狼少年

綺麗な三日月の夜、ふらりふらりとよろめく少年が居た。狼の両耳はパーカーからにょきっと出てる。尻尾が無かったから、仮装かと安心して視界から外す。ばたりと何かが倒れる音がした。振り返ると彼が倒れていた。満月の夜は、あんなに元気だったのに。ほっとけない私は「しっかりして」と彼を励ます。ぐーと、ぐーとお腹の虫が鳴いた。もちろん私じゃない。何の気なしに摘まんだ狼の両耳は温かく、彼の意識を起こすのには充分だった。




了(20.08.01.以前)


第9話 ちんまりさん達の仮装③

③浴衣のあの娘

金魚すくいで、きんぎょに全身で、水をかけられたあの娘の胸元が、濡れて透かしている。祭りだから、他人ごとを気にしない町の人達に気づかれずに、そぉっと金魚すくいの屋台を離れてゆく。

見失うと後悔すると思ったボクは、人混みを泳ぐ時の水をかき分けるかの様にすれあい前に進んでゆく。気がついたら彼女が彼氏に笑っていた。彼氏は羽織るモノを彼女の胸元に与え、ボクの追跡は、其処で終わった。




了(20.08.01.以前)


第10話 ちんまりさん達の仮装④

④うさぎのぬいぐるみ

「寂しいとうさちゃんは死ぬんだから」と彼女はいつも白いウサギのぬいぐるみを持っている。一緒に寝てるんだろうな?なら、綺麗に見えるけれど、ヨダレが付着している筈。「洗濯してる?」と聞くと、怒って帰っちゃった。何を怒っているんだと私はワケワカメ?授業にもでない空席の彼女の席をぼんやり見ていた。今日は学業を疎かにして失敗したなとフェンス越しに運動場を見ていたら、うさぎのぬいぐるみを持ったアノ娘が、ちらりと視界をよぎった。「寂しいとうさちゃんは死ぬんだから」




了(20.08.01.以前)




第24章 ちんまりHouse


第1話 House1

①泣きべそロップイヤー

彼女は泣いていた。

みんなにはお父さんとお母さんが居るのに、彼女にはいないからだ。もちろん生物なので両親は居る筈なのだが、ロップイヤーうさぎの耳の亜人という事で、棄てられていたのを拾ってくれたのが、いま一緒に住んでいる、足の長いおじいさんだった。見世物にされてはいけないと、おじいさんは、夜しか庭に放してくれなかった。美しい田舎の星空にうっとりする頃には、おじいさんの星座に関する蘊蓄話も佳境となり、ちんまりとしたうさぎ少女は、夢の中にと連れていかれるので、あった。星座の物語や星ぼしの存在していたというエネルギーに心を馳せる、ちんまりとしたうさみみ少女。この時ばかりは、本当の両親に棄てられていて、良かったと思う、ちんまりとしたうさみみ少女だった。

だけどね、おじいさんは若くないので、死後の事を思う。そんな時に優秀な青年執事の事が頭によぎった。そこで、二人を婚約させようとおじいさんは思いながら幸せそうにあの世にいった。執事はちんまりしたうさみみ少女に婚約の話をして、これからは、おじいさんの代わりになると伝えた。その時、やっとうさみみ少女はおじいさんに涙した。




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第2話 housE2

②巫女装束の

誰も知らない秘密の神社で、ちんまりとした巫女さんは一人で働いている。神社の掃除と神様を讃える儀式と毎日あてどなくお守りを作っている。そんな行く先もないお守りは花をあしらった少女にも狼をモチーフにした少年にも見える。不思議な絵を、ちんまり巫女さんは同じ構図で毎日描いている。朱色と黒色の墨が足りなくなった。ちんまり巫女さんは、山を降りて商人のもとに買いに行く。その時、良いアイディアが浮かんだので、ちんまり巫女さんは一番最初に描いた横顔と半面顔をご結婚させて、御守り袋の中に入れた。

ご利益は各々「夢が叶う」「嫉妬されない」だ。ちんまり巫女さんは小さな体でてくてく山道を下った。そして商人が居を構える場所にたどり着いた。お金を払い朱色と黒色の墨を買った、ちんまり巫女さんは、お礼にと御守りを商人にあげた。「中を見ると御利益が無くなりますよ」と注意して、ちんまり巫女さんは闇の中へと大切な神社へと歩いて行った。




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第3話 House3

③白詰草と猫耳

白猫耳の亜人の少年は、水がはられる前の田んぼで、相棒の灰色の猫と四つ葉のクローバーを探していた。もたらす幸運を期待して二者は励む。でも、こんなに沢山あるのに全部三つ葉だった。

「疲れたね」とちんまりとした少年は猫に言う。

『でも、全部の三つ葉にご挨拶出来て良かったよ』とちんまりとした少年にしかわからない特殊な用語で話した。そして『代わりに白詰草をひとつ貰おうよ』と灰色の猫は言った。

「生きているモノを無闇に殺生しちゃダメだよ」

と、ちんまりとした少年は言った。すると『押し花にして栞を作ろう』と言った。『読みかけの巫になる為の教科書に使えば良い』とアイディア。良いことに気づいたねと、ちんまりとした少年は耳をひくひく動かしながら同意を伝えた。

『白詰草はいずれ枯れて死んでしまうのだから』綺麗な姿をしている内に、大切にする為に、永遠を与えるのも、悪くない。もちろん、ごくたまにならと灰色の猫は付け加えた。「そうだね」と少年は笑みを浮かべた。

こうして白詰草は1本収穫されるのであった。




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第4話 housE4

④みるくてぃきゃっと

毛の色が希少だから価値が高いと喜ばれて、ちんまりしたみるくてぃきゃっとはお金持ちの家に貰われてきた。幸運をもたらすオスの三毛猫よりもみるくてぃきゃっとは価値が高かった。何故ならみるくてぃきゃっとは亜人だったから。幼い彼女は自分を人間と思い、お屋敷で大切に育てられて居た。彼女が本当に幸せをもたらすかは別として、村から孤立したお屋敷の中では身分の高い者も、身分の低い者も、そのなっつこいあどけなさに誰もが幸せになって居た。そんなお屋敷に御客さんが現れ泊まりに来た。商人の行商なのだが、質の良い高価なモノも取り扱えるので、お屋敷でも大切にされた。その商人はみるくてぃきゃっとを見てずっとずっとずっと可愛がりたいという衝動にかられて、みるくてぃきゃっとの頭をわしゃわしゃしていた。お屋敷の人達はみるくてぃきゃっとにスキンシップを求めないので、彼女は嬉しそうだった。




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第5話 House5

⑤銀杏

「黄色に晴れるよ銀杏の葉」

紅葉ちゃんはずるいのです。という事を正樹に伝えるのは、ちんまりとしたいちょうちゃんだった。「黄色に染まる葉はあかい紅葉よりぼんやりとしてます」と、不思議なことを言う。「それに、繊細な紅葉の落ち葉はその落ち葉絨毯を歩いた時にカサカサ音がします」と、ずるい点を二つあげた。仕方がないなという顔をした正樹が「もみじちゃんは桜さんに嫉妬していたけどね」とクスクス笑う。「桜さんなんか花は繊細なだけじゃないですか」と怒るのは『桜紅葉』という桜の枯れ葉の事を知っているからだろう。これも中々美しいのだ。正樹は桜大好きフェチ男なので、桜が褒められて素直に嬉しい。でも「花を愛でる桜のさくらんぼは、ちいさくて固くて、食べれないけれど」銀杏は茶碗蒸しに出来るよねと、クスクス笑う。もう、と泣きそうな聲で真剣にとちんまりとしたいちょうちゃんは、ぽかぽか正樹の背中を叩いた。「ずるいです。銀杏も鮮やかな色が良いです」とえぐえぐする、ちんまりとしたいちょうちゃんに「銀杏は両性具有ですごいじゃないか」と笑う正樹に「そんなの」えっへんと笑う、ちんまりとした、いちょうちゃんだった。




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第6話 housE6

⑥紅葉

「あかく晴れるよ紅葉の葉」

ちんまりとしたもみじは春の桜に焼きもちを妬いて居た。「お花見ばっかりで、ずるい」というのだ。桜の花も紅葉や銀杏の枯れ葉も植物の死骸なのに、どうして桜はあんなに特別扱いされる?とちんまりとしたもみじはうるさい。

「多分、薄くて色が見えにくい桜の花びらが、ちいさくて風に舞っている姿が尊いからだよ」

と、桜大好き少年、岡名正樹は言った。

ぶーと不貞腐れるちんまりとしたもみじ。

紅葉だって絨毯になったら足音がカサカサするんだからと、ムッとしている。「銀杏もだろう?もちろん桜紅葉をお忘れなく」と正樹は言う。すると「ずるいのはソコ」なんでも、落ち葉対決なら凛と咲く花や花びらを混ぜるなというのだ。正樹は、あははははと笑った。




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第25章 縁の中からこんにちわ


第1話 こんにちわ1

うさこと伏せ目がち

これは同じ運動部のJK達の話でしょうか?


第2話 コんにちわ2

うさこと目を閉じて

いえ、私のチワワチームの実話です。


第3話 こんにちわ3

ツインテール、りーの

私いまイライラしてる。それは彼氏(の筈)が催促に応じてくれなくなったから。デコルテを甘く撫でられるのが好きだったのに、頭くしゃに変わり、今では人差し指で私のおもいっきり寄せる背中を撫でるくらい。うん。

もー、私はデコルテのが欲しいの。りかいしろつーの。





第4話 コんにちわ4

ストレートヘア、あーさ

髪を乱暴にとかれた後、私はくたりと彼氏(の筈)に寄りかかりお腹をみせる。「痛い」の抗議とこれ以上痛くならない為の意思表示と防御スタイル。なのにしらんぷり。もうとおころうとしたら、膝の上に乗せてくれるから、だれんと力を抜く私だったりする。





第5話 こんにちわ5

ショートヘア、さーあ

私は脱みそっかす(するぞ)。boss受けの悪い私は病弱になってしまったバディより健康なので、優位関係を改善しようと試みるのだけど、bossに邪魔され出来ないの。だからさいきんのお利口な私はbossにアピールしてる。したら、少しは改善されてうきうきなんだ。





第6話 コんにちわ6

桜ロングヘア、まーさ

チームリーダーの私は体格がみなより小柄なために体力で圧倒されない様に何かしら威風堂々としている。本気でやりあったら、私が勝つに決まってるのに最近調子がおかしいのよね。更年期のわけないし。何だか調子が狂っちゃう。だけど、bossに望まれてるから1番小柄な私がリーダーなの(笑)






第26章 Heart washer !♪


第1話 大切なはーと

私のはーとは私のモノ。

私以外のヒトにはあげない。とくんとくんと脈打つそれに、私は私の愛する作品世界を当てはめる。今は奪われて取り返す事も出来ないが、私は私の愛情のために諦めない。





第2話 マリンルック

玄師の「海の幽霊ー海獣の子供版」を聞きながら

セーラー服に身を包み海辺で、潮風を思いっきり吸い込む。可愛らしいねと「ナンパ対象じゃないくらい」と、よく言われる。私をナンパしていいのは、この青空と青海だけ。その為のマリンルックだから、なめてはいけない。





第3話 スイカバー

スイカが好きだ。だけどカットスイカじゃないと保管できない。

カットスイカは高価なので買えない。

だからスイカバーを食べる。いつも想うんだけど、素朴で美味しいフレッシュな生の果実の方が好きだ。だけど、ついつい買ってしまうスイカバー。





第4話 ざ女の子

冷房のかかった電車の中は熱中症警戒レベルの外気と違い寒いくらいだ。

ほっぺたすりすり出来る、ふわもこが欲しいくらい。やはりタンクトップは無理があったか?と外気に怒った。





第5話 大切なはーと2

私のはーとは私のモノ。

私以外のヒトにはあげない。とくんとくんと脈打つそれに、私は私の愛するチームチワワを当てはめる。今は側で私を安堵させてくれるセラピーちゃん達。幸せになろう。






第6話 マリンルック2

玄師の「海の幽霊ーSTRAY SHEEP版」を聞きながら

セーラー服に身を包み海辺で、潮風を思いっきり吸い込む。醜悪な顔だねと「ナンパ対象じゃないくらい」と、よく言われる。私をナンパしていいのは、この青海と青空だけ。その為のマリンルックだから、なめてはいけない。






第7話 メロンバー

メロンは苦手。だけど高価なそれは滅多に手にはいらない。

ウチは安価なプリンスメロンどまり。

だからメロンバーを食べる。いつも想うんだけど、素朴で美味しいフレッシュな生の果実の方が嫌いだ。だから、ついつい買ってしまうメロンバー。






第8話 ざ女の子2

ゴスロリコスプレをしながら、猫カフェでメイドをしてる。お客さんは猫目当てなのとメイド目当てのが多い。猫が好きならそれでいいっか♪

猫らの生活費に私のメイド姿が役にたっても。




了.家鴨乃尾羽


公式のイラストやフリーイラストにまみれた短編集です。

マグネットマクロリンクでは、個々に保存もしてるので、トレジャーハントができます。

どうかお楽しみください。

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