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第73.5話 なぜ三好三人衆らは野田・福島に立てこもった?

大田勇介マタスケ藤田吉郎ヨシローの対話コーナーの第73弾です。


今回のテーマは、なぜ三好三人衆らは野田・福島に立てこもった?です。


『信長公記』によればわずか8千で畿内への再上陸を果たした三好三人衆らがなぜ野田・福島の地を選んで陣取ったかについての考察です。

ナレーション

 さぁ、始まりました!親友ふたりによる、夢のひととき。今回のお題は・・・「なぜ三好三人衆らは野田・福島に立てこもった?」です!!では、おふたり、お願いします。


藤田吉郎ヨシロー

 第74話に関係する話やな。


大田勇介マタスケ

 そう。一度は四国へ追い落とされた三好三人衆らが、畿内へ再上陸し、野田・福島に築城して駐屯をはじめた。信長が越前攻めに失敗し、逆襲のチャンスとみて挙兵したんやと思うんやけど、なぜ野田・福島を選んだのかってことやねん。

 

ヨシロー

 よくわからんけど、他に陣取りそうなところがあんの?


マタスケ

 大阪湾沿岸部でパッと思いつくのは、摂津国越水城と和泉国岸和田城かな。

 

ヨシロー

 それは何で?


マタスケ

 越水城は現在明石海峡大橋がかかっている付近にあった城で、淡路島と本州の結節点にあたる交通の要衝や。淡路島はこの当時三好の支配圏に含まれていたから、その支援を受けやすい立地にある。三好家の実力者・篠原長房が長年居城にしてたという経緯もあるし。


ヨシロー

 じゃあ、岸和田城は?


マタスケ

 こっちも三好家が長年和泉国の支配拠点として活用してきた城。過去には十河一存や三好実休三好一族が城主を務めていた。この当時の和泉国は摂津や河内と異なり守護が置かれず、信長が兼任している形で支配体制も十分に固まっていない。ねらい目と言えるよな。


ヨシロー

 それやったら、何で野田・福島やったんや?筆者は何か説を考えてるんか!?


マタスケ

 うん。とりあえずは3つほど考えてみた。

 ①野田・福島が防衛に適している地形であり、少数の三好方でも有利に戦いやすい。

 ②すぐ近くに宗教勢力である石山本願寺があり、信長の支配が強く及んでいない。

 ③近くで共闘できる勢力が確保できる、または確保する見込みが大いにある。


ヨシロー

 とりあえず、順番に説明お願い。


マタスケ

 まず、①については本文でも出てきた。野田・福島はともに現代では大阪市に含まれるが、都市化が進んでいて、移動のしにくさは感じない。けど、当時のあの辺りは淀川の河口付近でデルタ地帯。幾本もの小さな川と無数の島が散らばり、容易に移動ができない地形やった。まさに天然の要害って言葉がピッタリで、越水城や岸和田城よりも少ない兵力で大きな防衛力が期待できる立地やった。


ヨシロー

 なるほどな。じゃあ、②は?


マタスケ

 当然そんな場所やから、信長に限らず上位権力の支配は限定的にしか及ばない。特にこの時期の摂津国は1人の守護が治める形にすらなってなくて、守護が3人置かれて分割統治をするような状況やった。守護や将軍の支配は名ばかりやったと思われる。さらに、すぐ近くには石山本願寺という全国的に強大な勢力を持つ宗教勢力の総本山もあった。なおさら世俗権力の威光は届きにくかったと思う。


ヨシロー

 まとめると、攻めにくい土地やからエライさんの言うとおりにならんとこやったから、入り込みやすかったってことやな?


マタスケ

 そういうこと。


ヨシロー

 最後の③はどうなん?近くに味方がいたってこと!?それは誰なん!?


マタスケ

 それが誰かは次回以降に譲るとして、たぶん味方になってくれそうっていう確信に近い期待で城を構えたか、あるいはごく一部の上層部だけがとある勢力が味方になってくれると知っていたかのどちらかやと思う。筆者は、たぶん前者やと考えてるけど。


ヨシロー

 どういうこと?


マタスケ

 信長軍が攻めてきてすぐに、三好政勝らが織田軍に寝返ってる。もし三好軍全体に広く味方してくれる勢力がいると知れ渡っていたら、そのときに織田軍に情報が洩れるはず。けど、信長は新たな敵の存在などないかのように本陣を2度も移動させている。これは信長にそのような情報が入っていないことを示唆する。つまり、三好政勝のような部将にも情報が与えられていない状態、ごく一部の三好軍上層部のトップシークレットやったということや。


ヨシロー

 えーっと、三好軍の方は確実に味方になってくれそうな勢力を当てにして野田・福島へ城をつくったということか?


マタスケ

 そやね。おそらく水面下で相当にやりとりを重ね、ある勢力がほぼ間違いなく味方になってくれるとふんだから、三好三人衆らは野田・福島に進出した。


ヨシロー

 信長はそれに気づいてはなかったってのはホンマなん?


マタスケ

 織田軍の動きを見てると、あくまで野田・福島に展開する三好軍だけを念頭に置いて軍を展開しているように思う。陣地や砦をいくつも築いて包囲網をつくり、さらにその輪を狭めるやり方でじわじわと追いつめようとしてる。最終的には、信長は足利義昭とともに野田城から1kmくらいのとこまで本陣を進めてるし、とても他に警戒すべき敵を想定しているとは考えにくい。


ヨシロー

 つまり、まったく気づいてない様子、と。つーか、ここまでいくと、三好軍の謎の味方が誰か気になるな。ヒントとかないの?


マタスケ

 ヒントか。そうやな、何でもいいから誓いを立ててみたら、悟るものがあるかもな。


ヨシロー

 へ!?


ナレーション

 お後がよろしいようで。


ヨシロー

 いや、全然よくない!!まったくヒントになってへんやん!!

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