第56.5話 近江国の諸勢力について
※ 本編にはあまり関係ないですので、興味がある方のみお読みください。
大田勇介と藤田吉郎の対話コーナーの第57弾です。
今回のテーマは、近江国の諸勢力についてです。
信長の上洛作戦で道筋にあたった近江国についての説明です。
ナレーション
さぁ、始まりました!親友ふたりによる、夢のひととき。今回のお題は・・・「近江国の諸勢力について」です!!では、おふたり、お願いします。
藤田吉郎
おー、これ久しぶりやな。近江国のこと、ちょくちょく出てきてたけど、ちょうどこんがらがりそうやってん。
大田勇介
まず、鎌倉時代から近江国は、宇多源氏・佐々木氏の勢力圏やったってことを知るのが大前提やな。
ヨシロー
六角とか京極とか浅井とかって出てきたけど?
マタスケ
六角家は佐々木氏の本家筋で、京極家は分家にあたるな。佐々木氏だらけになってややこしいから、それぞれ住んでる土地の名前を名字にして区別したんや。六角も京極も京都の屋敷があった場所の名前からきてる。
ヨシロー
何か、南北で分かれてなかった?
マタスケ
うん。本家の六角家が代々近江守護を継承してたんやけど、北近江には分家が広い領地を持っていたから、六角家の支配力は弱かった。琵琶湖の北東部を中心に最も広く勢力を持っていたのが京極家やった。一方、琵琶湖の北西部の高島郡にはより小さな高島家、朽木家、田中家といった分家が入り乱れていた。
ヨシロー
あれ?浅井家っておらんかったっけ?
マタスケ
浅井家は元々京極家の家臣やってん。今作に登場する浅井長政の祖父・亮政がなかなかの名君で、彼の代で勢力を広げ、名ばかりの存在となった京極家にかわって近江北東部の支配者となった。
ヨシロー
そうなんや。何か、信長の織田家とちょっと似てるな。
マタスケ
うん。佐々木氏の一族ばかりのなかで、かなり異質な成り上がりの家やからな。
ヨシロー
北の次は南やな。南近江は全部が六角家のもんやったんか?
マタスケ
いや、六角家がガッチリ支配できてたのは、せいぜい琵琶湖の南東部やった。
ヨシロー
じゃあ、南西部は誰が強かったん?
マタスケ
まず、平安時代から時の為政者たちを悩ませた、比叡山・延暦寺がある。近江国を中心に広い寺領と交通の要衝である門前町・坂本を持ち、莫大な富と数千の僧兵を抱え、守護不入といって守護の支配を受けなくてすむ特権まで持っていた。なまじっか権威があるぶん、大名家よりも扱いにくい存在やったろうな。他に特筆すべき勢力と言えば・・・堅田衆がいるな。
ヨシロー
かたたしゅう?
マタスケ
湖西に堅田という港町があるんやけど、そこの自治を行う地侍・商人・漁民などを総称して堅田衆という。元々は延暦寺の寺領やってんけど、勢力を強めて自立し、戦国期には独自勢力と言っても過言ではない力を持つに至った。大規模な船団を持って琵琶湖南部の水運を支配するような一大勢力やった。
ヨシロー
うーん、かなり濃いメンツが揃ってんな。今後どう絡んでいくか、楽しみやな。
マタスケ
たしかに。淡海(琵琶湖の旧名。近江国の名の由来)というけど、実際は色々入り乱れて、コッテコテに濃い地域やね。
ナレーション
お後がよろしいようで。
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※近江諸勢力図を追記しました。




